クライミング用語の問題の続き〜

私も当初、先輩方から教えてもらって、なんの違和感もなくクライミング用語として使っていたのだけど、仕事をしていくうちに、特にNHK ですね。
その意味や発音おかしくないですか?と指摘された時もありました😅
例えばこれら。

●トゥーフック
足の甲を手前に引っ掛けて登る技。
うそか?本当か?かの、平山ユージさんが言い出してこうなったと言われていますが😅
これだとtwo hookと英訳されてしまいます。
正しくはトウフック☝️


●スタンス
足を置くホールドのことですが、「これが私のスタンスだ!」というように、立場とかそんな意味があり、そこから本来足の置き方というニュアンスなのだが、足を置くホールド自体をそう呼ぶようになったようです。
正しくはフットホールド☝️


●キョン
前傾壁などで多用されるムーブの一つで、片膝を下に折り曲げ足を突っ張って下半身を安定させてとる動きなのだけど、英語ではドロップニーと言います。キョンは日本語なのです!

キョンの由来を、がきデカという漫画の八丈島のキョンのポーズに似てたからキョンと名前がついたとネットではたくさん書かれていますが💦

本当は私の師匠の堀越師匠がつけた名前だそうで‥。なぜ?八丈島のキョンと広まったのか?不思議で仕方ないとおっしゃっていました😅

当時かれこれ40年以上前かと思います。
当時は正体とフリがメインだった時代に
ぐちゃぐちゃと登る友人クライマーがいて、今まで見たことのないカラダの体勢で登った、それがキョンだったそうです。
当時、「ここのムーブは、膝のグニっとするあれあれ、やりなよ!」とか言ってたらしいのですが、ある日めんどくさいから名前をつけよう!となって、
膝を曲げて落とすときに、「キョンッ!」とインスピレーションが湧いて、膝を落とすたびに、膝をキョン!キョン!と言ってたら、それを名前にしよう!といって、全国に広まったそうで、八丈島のキョンはどなたかが、後になって広めたらしいとおっしゃってました😅


そういえば私がクライミングを始めた頃は
こんな用語が飛び交ってました。

●木村ステップ=インサイドステップ
かのリードジャパンカップ10連覇女王、木村理恵さんが、今で言うインサイドステップを多用していて、名前がなかったので、そのまま木村ステップと呼ばれていました。


●大ちゃん飛び=サイファー
小山田大ちゃんが、右手右足の支持、もしくは左手左足の支持の正体で飛びつくムーブをしていて、名前がなかってので大ちゃん飛びと呼んでいました。

●杉野ステップ=挟み込み
トラッディショナルクライミングの杉野保師匠が挟み込みをよく使っていて、名前がなかったのでこう呼んでいました。

●池田ステップ
これは、今でも名前がないですね‥
ヒールフックでマントルをするのでなく、足の甲フットホールドを押しつけマントルやプッシュをするムーブ。
池田とは、あの、三峰の有名課題の池田カンテの池田さんです。
かつて2回ほど私も使いましたが、フィギュアフォーなみに頻度は少ないですよね💦


この言葉も私は先輩から教えてもらいましたが、もしかしてローカル用語なのかもしれません😅

体操の技のようにこうやって人の名前がつけられて後世に残ったら、とっても面白かったのになぁと思ってしまう私。
もう、ユースの子には絶対通じないよな😅









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