11日目
5連チャン目。指の皮が薄くなって血が出てきた。毎回の50分のアプローチも大分慣れてきてあっという間に感じる。でも今日はさらに一時間歩いて標高3500mまで行く。氷河がもう目の前に見える。ここはアッパー(UPPER)というエリアで、氷河で運ばれた無数の岩だらけ、つまりモレーン地帯。この岩山の一角にオアシスみたいに芝生が生えた不思議なところがあって、そこの面白いV6をやる。ロッキーの岩場がこれくらい下地がよければなーって思う。アッパーエリアにはV13、14、プロジェクトが無数に存在する。しかも適当なところを登れば、私も初登者になれるのだ!ちょっとよだれが出るほどおいしい話。まあ、ろくでもないラインを作ってもしょうがないけれど。今日はというか毎日だけれど、登る時間よりエリアまで歩いている時間のが長い気がする。特に今日は往復で5時間くらい歩いた・・・。足のがパンプしちゃってる。

12日目
6連チャン目。さすがに今日は岩場まで行ったけど、ほとんど登らないで終わる。一本だけV7を2撃。ロッキーに来てから、目がよくなった気がします。メガネをかけると度が強く感じる。ロッキーの室井登喜男ことベンというV14まで登ってるクライマーがいつも案内してくれて、彼はコロラド大学の学生で、日本語と物理学をやっている。今日も一緒についてきてくれたけど、明日日本語のテストだからといって、岩場でずっと勉強していた。私も大学で物理やってたよっていったら、「日本語の宿題で、イッサー、ってなに?たぶん物理の言葉。」と片言できいてきたけど辞書にもない。「昔は、あったけど、今はない。アインシュタインがないと言った。」えーなんだ?30分くらい考えて思い出した!「エーテルだ!」あー、久しぶりに学生に戻った気分。この問題でV8くらいあったよ。エーテルはオランダ語だった、そういえば。っていうか、日本語のクラスでそんな難しい宿題があんのかよ。

13日目
午前中、アレックスとみんなで町のスケボーパークに行く。2.5mくらいの坂を下りられるようになった!すごい進歩。夕食を、アレックスのバイト先のHAPAという寿司バーに食べに行く。おいしかったのは、ロサンゼルス巻き。アナゴとアボガドときゅうり、えびが巻いてあってアメリカンなお寿司もまたおいしい!あーーー、早く日本に帰りたくなってしまった・・・。私にとってこのツアー、一番きつっ・・・。そういえば、アレックスに「もえ~」の意味を教えてくれって言われて、大変でした。英語で説明できないなー。