私の意見を書きます。硬い文章で、長いですが大切なことです。
クライミングを本当にどうにかしようと思う人だけ読んでください。

その国でなじみのないスポーツがメジャーになっていくこと。
そして、そのスポーツ自体がレベルをアップしていくこと。

それは、そのスポーツが盛んな国や地域の人たちが
そのスポーツに対してなじみのない国や地方に身を投じ、
それとともに、その国や地方は彼らをこころよく受け入れるということが
そのスポーツが発展していくことの根底にあると、私は信じている。
そして、たくさんの国や地方が強くなって行かなければ、つまり、ライバルなくしては、
そのスポーツは廃れる運命にあると思う。

たとえば、今の日本のサッカーは、ジーコやラモスといったサッカー王国の外国人選手なくして
は語れない。
日本が、外国人の手なんか借りないと意地を張っていたら、Wカップすらいけなかったはずだ。(と思う。)

じゃあ、プロ野球はどうだ?
東北楽天イーグルスの選手は、みんな東北出身かといえば、もちろん違う。
東北出身でないといけないかといえば、そんな規定すら聞いたことがない。
いろんな地方から引き抜かれている選手ばかりだ。

そして、彼らのように、また、メジャーなスポーツでは、
契約金といった、お金にかかわるやり取りも出てきて当然だ。
それは、純粋なスポーツに対して、いかにも卑しく聞こえるが、
彼らだってサラリーマンである。金銭が絡んだって何も卑しくない。
逆に金銭絡みもないスポーツの方が、趣味の域に甘んじている気がする。
(まあ、どのスポーツも趣味程度の人もいるだろうけれど)

こういったことが、今だ許されないクライミング界は
はっきりいって、メジャーになれるはずもないと
私は、言いたいのだ。

現に、日本くらいである。
他のアジアの国々は追いつけ追い越せで、
ロシアやアメリカからコーチをわざわざ呼んで
国を挙げてトレーニングしている。
そして実際どんどん強くなっている。

昨日のブログでのコメントで、あまりポジティブな意見でないものがありましたが、
私(愛知県)が、国体東北ブロックに選手として出てはいけない、またはコーチしてはいけないという規定は今のところありません。
でも、もちろん、私は今、宮城県民ですし、宮城のうちにもいます。

クライミングって、陸上やサッカーと違って、いつでもどこでも出来る競技じゃないのです。
盛んでない地域では、よそからの選手なりコーチなりも時には引き抜くことも手段に入れていいと思うんです。
それによって、後輩は育つでしょうし、ライバルが増える=そのスポーツのメジャー化にもなる。

国体種目のひとつ、カヌー競技なんかもそう。
渓流のない県では選手がおらず、よその県から引き抜くのは当たり前だそうだ。

まだ、ずるいと思う人もいますか?

私は以前、某消費者金融のCMに出演させてもらえるチャンスがありました。
はっきりって、この話がなければ、お金も底をつきてたし、
クライミングの大会に遠征どころではありませんでした。
本当にチャンスでした。

ところが協会は、私のそのCM放送されるなり、憤慨して
選手登録を剥奪する、挙句にはクライミング界から追放という話まで言ってきました。
理由はイメージだそうです。
いってしまえば、サラ金ですから。

協会は、「アルコール、煙草、金融等関連のメディアには出た場合は厳重処分だ」
と言う。

そんなこと、私がワールドカップに選手として出る前にいってほしい!と思った。
それに、実際そんな規定が存在するのは聞いたことがない。

アルコール・・・。
以前、某ビールのCMにクライマーが出たときもあった。
「あれは、度数5%未満だから問題ない。」と言われた。
金融・・・・。
以前、某銀行のCMにクライマーが出たときもあった。
「銀行は問題ない。」銀行だって、ローン組むのに!?

結局みんなあと付けで信用できるものがなにひとつない。

井上和香と熊田曜子とクライマーがおんなじ土俵に立てただけでも
すごいチャンスだと思うのに!

私は、アジア、アメリカで優勝したこともあるが、
日本代表選手ではない。日本代表選手候補である。

クライミングの競技には、私がやっているボルダリングとリード(ロープクライミング)があって、
ボルダリングの選手は、たとえ、Wカップで優勝しても、日本代表選手にはなれないようだ。

たくさんの選手を派遣した、2年に一度の世界選手権も、
リードの選手は飛行機代全額支給されたが
私たちボルダリングの選手は当初なしであった。
文句を言ったおかげで、全額とはいわないが、2,3万は出た。

そして、私はいつまでも日本代表選手候補なので
協会からは、何の援助もない。

そして、いま再び、私が東北ブロックで出場することで
協会は選手登録を剥奪すると言っている。

本当に頭が固いと思う。古臭いと思う。

いったい、どちらがずるいのか?とはいわないが・・・。

クライミングビギナーさんには、もっと夢のある話をしてあげたいと思うし、
この場で、こんなにつらつら書くのも、
明日、一体いくらの人間から非難の言葉を浴びせられるかわからない。

でも、ここを抜け出さなければ、クライミングの明るい未来はないと思う。