(ここからは、結構リアルなので、読みたくない方はご遠慮を)


誘発入院の前日の夜23時。
階段を3時間かけて100往復して、
それでも生まれる気配がなく、
家に帰ってあきらめて
お風呂に入って入院準備をし、
寝る前に、自作のゴリラの格好をしたゴリラ体操をしていたら

奇跡!!

いや、努力か!?

プチッ!と音がして、そのまま、ダーッ!と破水したところまで
書きました。


41週4日目(1/29) 23時・・・破水

家での破水だし、旦那さんがちょうどクライミングジムから帰ってきたし
とにかくラッキーづくめ。

今思えば、最後の湯船まで使って、歯磨きも終わって
なんて親孝行な時間に破水してくれたんだ
って感じです。

そのまま夜用ナプキンを付けて旦那さんに病院まで車で送ってもらう。
40センチのもので、車で15分の病院まで余裕でもちました。


車のなかで、下腹部が不定期にチリチリを痛み出す。
生理痛のような痛さ。


大部屋の陣痛室へ。私一人。しかし、その後すぐ、2人入院。
隣の人は、もうすでに苦しそう・・・。

破水しても陣痛につながらず、2,3日苦しむ人もいるとよく聞くので
せっかく促進剤投与が一日延びたのに、
ここへきて、促進剤は嫌だ!という思い。

まだまだ、痛みの間隔が20分だったり15分だったり10分だったり不定期。

「痛みの波が来たときに、肛門体操をやると、次の痛みの波が来やすいですよ。」
とアドバイスをもらう。

お尻の穴をゆっくり絞めて、ゆっくり緩めるという体操。

夜も更けて、痛みもまだ軽いので
うとうと寝入る・・・・。


41週5日目(1/30) 3時・・・心拍異常

夜中、お腹につけた胎児の心拍モニターがピーピー言い出したので
ナースコールをすると、
助産師さんがものすごいあわただしくなって、

「〇〇さん呼んで!急いで!」

と3人がかりの助産師さんが集まって
私の体を右へ左へ揺らし、

「深呼吸!!急いで!!」

と、別に私はドキドキもしてないのに、深呼吸させられる。
どうやら、赤ちゃんの心拍が異常に下がったらしい。
身体を揺らしたのは、胎児の位置を変えてへその緒の位置をずらしてたようだ。

「深呼吸して正常にもどったのでよかったです!痛みの時に無呼吸になりました?」

たしかに、いつもの日常生活でやってるみたいに痛みが来て、
クーッと無呼吸になってしまった。

痛みの波に乗って、
「スゥー、ハァ―」
と呼吸しないといけないようです。これは、マタニティーエアロで練習していたので、
練習通りの呼吸をしたら、
心拍は安定してきました。

なんか、スキューパーダイビングの呼吸のよう。
痛みもまだ少なく不定期なので、ここで旦那はいったん家に帰る。


4時・・・また心拍異常

また、心拍モニターがピーピーなる。
助産師さんがまた3人がかりであわただしく
私の体を右へ左へ揺らす。なんだか、やばい雰囲気。
このまま私の赤ちゃん死ぬのかな?
と少し頭をよぎる。

でも、自分でまた、寝入ってる間に、痛みが来て、
ついつい力んでしまい、無呼吸になってしまったことを自覚していたので、
息を止めてしまったことを言おうと思ったら、なんだか、言うに言えない雰囲気になって

「1時間に2回もなるなんて!赤ちゃんに異常があるかもしれません。
緊急帝王切開覚悟してください!旦那さんをすぐ呼び戻して!」

と言われ、1時間の帰宅で旦那さんを呼び戻す。

きっと、みんな一度言われたら守っているんだろうな・・・。
2回も同じことやるおバカさんとは、思っていないのだろう・・・。


そのまま、朝まで不定期な弱い下腹部の痛みが続く。
強めの低周波サロンパスで下腹部を押されているみたい。

結局、異常ありの妊婦ということで
大部屋から個室の陣痛室に移される。
旦那用の椅子も丸椅子から肘掛椅子になって立派。
ちょっとラッキー!!

その後心拍は生まれるまで全く異常なし。やっぱり呼吸のせい・・・。

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9時・・・診察

朝の診察。院長担当。

「夜中、心拍異常が2回・・・。へその緒が絡まっていたり圧迫してたりの可能性もありますね。
帝王切開も覚悟してください。後で手術準備のため心電図とります。」

と言われたが、自分では、

「完全に息とめてたもんなぁ・・・」

と、院長の言葉、完全ムシ・・・。

「まだ、不定期なのでね、明日まで定期的な陣痛が来なければ促進剤ですね。」

そっちのが嫌だー!!
私も私の赤ちゃんもお医者さんや薬の手伝いいらずに、
自力で出産する気満々なのだ。
この時子宮口1cm


9時30分・・・陣痛始まる

痛みの間隔が8分から7分おきに定期的になってくる!
肛門体操が聞いてきたようだ。
痛みは下腹部あたりが、ジーン、ジワジワ。まだ、全然余裕。
旦那さんと会話したり、本を読んだり。


12時・・・昼食

1,2分の痛み、7,8分間隔あいて痛み
その7,8分の合間にがっつり昼食。
エネルギー補給!
痛みは同じく下腹部がジーン、ジワジワ。強めの低周波サロンパス。
呼吸も痛みの波が来たら
それに合わせて「スゥー、ハァー」で大丈夫。

旦那は暇オーラ全開。キャンディークラッシュというゲームやってる。
つりやクライミングの動画が少し耳障り。
昼食に出ていく。


13時・・・回診

お昼の回診。院長。
お股に手をつっこんで院長の手の間隔で子宮口を測っている!
今まで機械だったので、マジか!とびっくり。
この時、子宮口2㎝。

破水しているので、ナプキンを寝たまま助産師さんにと入りかえてもらう。
すると、

「あれ!?羊水、こんなに汚れていたっけ??」

見せてもらうと、下痢をした時のような色が付着している!

「抗生剤の点滴をしますね。」

と言われ、濁っていたことに焦る・・・。
でも、破水した時は透明だった。
本当、予定日超過ってよくなかったんだな、ごめんね赤ちゃん・・・
この時猛反省・・・。

しばらくして、
「尾川さん、オゼックスのアレルギーありましたね。ニューキロン系で同じなんでね、
抗生剤やめますね。」

そう、中耳炎になった時に出された抗生剤で発疹が出たことがあったのだ。

「熱もないですし、心拍も大丈夫なので、とりあえず、打つのはやめますね。
破水した人は18時間後生まれなければ打つ予定だったのですが、
これも、やめますね。」

ということで、自分の中では、
おお!
ラッキー!
これでまた、薬を使って産むのを脱がれた!
という思いのが強かった。


14時・・・体をふく
少し下腹部の痛みも増してきている。多く深呼吸しないと、痛みが逃げない感じ。

ここで、助産師さんが体をふきに来てくれた。
破水した人はシャワーに入れないそうだ。

むしろ、この痛みのなかでシャワー浴びなさいって言われるのは
酷だな、めんどくさいなぁ、と思っていたので、
ふきふきしてくれてむしろラッキー。

また、助産師さんがお股に手をつっこんで子宮口を測る。
子宮口3cm。
旦那さんが
「1時間に1cmのペースだね。10㎝から分娩なら22時ごろには生まれてくるかなぁ。」

と予測。

ここで、トイレに行きたくなって
痛みの合間をぬって、トイレへ。
ラッキーなことに、お通じが!

痛みが激しくなる前、分娩台に乗る前にお通じがあって、
めちゃくちゃラッキー!

昨日の、ラブレ、ビオ、が効いたのかも。

旦那さんは相変わらず、暇そう。


15時・・・まだまだ!

5~6分間隔の休みに1~2分の結構激しい痛み。
下腹部から股関節にかけて
ズーン!ドーン!ミシミシ!という感覚。
痛みが来たとき、足に力を入れていないと体が負けそう。

下半身が砕けそうになる。

「まだ、まだ!」

とエアロの先生の言葉を思い出して口ずさむ。

とにかく、スゥ~、ハァ~、の呼吸をつづける。でも、まだ、サブブログに実況できるくらいの
痛みのないお休み時間もあって
回診にきた助産師さんに、まだまだこれからねー、顔つきがゆるいわよ。
と言われる。


16時・・・眠気に襲われる

5~6分間隔おきの痛みが続く。
助産師さんに

「2~3分おきにならないとね~。まだまだね~。」

といつも捨てゼリフ。

下腹部~股関節~お尻の側面にかけて、
ズドーン!ズドーン!
と痛くなる。

呼吸に加えて、

「ヒィ~!!ハァ~!!」

と声を出さないとつらいくらい。

子宮口4~5cm。
やっぱり、1時間に1㎝のペース?

痛みのお休みの時間、5,6分の間に、
まるで、麻酔を打たれたかのような眠気に毎回襲われる。
すごく不思議な感覚。

どうやら、ホルモンの関係らしいが・・・。


17時・・・骨盤が開く

痛みが本格化!!
でも、痛みの間隔は5~6分。
2~3分にならないもんかと、陣痛計測アプリとにらめっこ。

息づかいもかなり激しくなる。

「ズィィイイ~~!!  ブァァアア~~!!」

となる。
5~6分のお休み、1~2分の痛みなのだが、
その痛みが4~5分おさまらない時があって、
それを境に、骨盤が横へ横へ開いていく痛みに変わる。


18時・・・時代戻れ!

夕食が出されるが、ムリ・・・。
起き上がることさえできない。

旦那さんに食べてもらえばよかったが、
旦那さん予想、22時出産だったので、まだまだと思い、食べに出て行った。

このころ、

「もう、キャンセルさせてくれ~!」

「時よ、妊婦の時代に戻れ~!」

「麻酔してくれ~!帝王切開でもいいから~!」

と思うように。
本当に、旦那さん予想の22時なら、
もたない、体が!!

お休みの時間は痛みがスーッと引いてきていたのに、
このころになると、
お休みの5,6分も下腹部がチリチリと痛み、あんまり休めない・・・。

1~2分の激しい痛みの時は、お尻の側面がミシミシと痛み、骨盤がどんどん開いていく感じ。
旦那さんにお尻をさすってもらいたいのに、

こういう時にがぎって、いない!
役立たず!


子宮口5~6㎝。
痛い中、助産師さんにお股に手をつっこまれて
測られるのも、これまた、痛くて苦痛・・・。
もう、人と会話が全くできない、起き上がれない。

エアロの先生のアドバイスで、
出産はスポーツをおんなじ!
アミノ酸飲んで!

ということで、お水ではなく、先生おすすめのバームウォーターを飲み始める。


19時・・・ナースコール

旦那が夕食から戻ってきた!
ようやく、お尻をさすってもらう。このころは、とにかく休みなく、ひたすらお尻の側面が痛い!

骨盤がミシミシを開く痛み。
何もできず、ベッドでまるまる。

そのうち、肛門あたりにもズンッ!ズンッ!と痛みを感じるようになってくる。

しばらくして、肛門あたりで、釣り上げた魚のようにピクピク飛び跳ねる感覚。

「やばい!出てきそう!!」

初めて助けてのナースコール。

助産師さんがお股に手を入れて様子を見る。

「子宮口7cm。まだまだ狭いんでね・・・。全開が10cmですから
もうちょっと待とうね。」

と優しく跳ね返される。


魚のようにピクピクなった赤ちゃんの感覚の時は
とても、息みたくなり、
息つがいも、

「ヒッ!ヒッ!ヒッ!ヒッ!」と、過呼吸気味となる。

旦那さんが
「ともちゃん、呼吸!呼吸!」

というが、ムリ・・・。


2~3回、痛みの波、息みたくなる感覚を我慢して、ダメだ!
ナースコール。

「でる!でる!でる!出ちゃうよ~~!」

助産師さんが、お股に手をつっこみ、赤ちゃんの頭を掴んでいる感覚。

「次の痛みの波で、ためしに息んでいいよ。」

と言われ、息んだ勢いで、
助産師さんが少し赤ちゃんの頭を引っ張る。

「よし、分娩台用意しておきますからね!」


え~!!まだ、用意してないの~(T_T)
早く分娩台に行って息みたい!


エアロビの分娩記録ノートを読んでみたとき、
7㎝~全開の10cmになるのに、
2時間、3時間かかっている人が多かったので、
私も、それくらいまだまだ長くかかるかと思ってしまう。

夕食も取れてないし、
エネルギーを補給しておかないと、
身体が2,3時間持たないと思って、
持ってきておいた
ゼリー飲料を何とか口に含んでエネルギー補給。

ここで、エアロビの先生おすすめのバームのゼリーを補給。

2,3分後次の痛みの波がきて
また、助産師さんが、お股に手を入れて
赤ちゃんの頭を引っ張り出す感覚。

すると、骨盤に、赤ちゃんの頭がパカッとはまった感じに!

「行きますよ分娩台!」

「えー~!どうやって行くんですか!!頭が、頭がはまってますけど!」

「早くしないと、次の痛みの波が来るよ!早く!」

と言われ、ベッドから力の限り起き上がって
助産師さんに股を抑えてもらいながら、がに股になって、
5メートル先ほどにある分娩台に歩いていくのに、
全力を使う。


19時20分頃・・・分娩台へ


子宮口7cmから私の場合、
あっという間に赤ちゃんも降りて全開の10cmなったようで
あれよ、あれよ、という間に分娩台へ

ここの病院のは、映画とがでみたのより、
あまりリクライニングが来てなくて、
もっと、寝る体勢で息むのかと思ったら、
新幹線のリクライニングくらいしかない。

この痛いのに、
意識も遠のく中、
この分娩台に乗るのかぁ(>_<)って感じ。

足にレッグウォーマーみたいなのを付けられ、
尿管にカテーテルを入れられ、点滴の準備をされる
痛みの波に合わせて、
波のピークで息を止めて腹筋に力を入れて息む。

「うまい!うまい!上手ですよ!
先生呼んで!すぐ呼んで!」

あわただしくなる。

なるほど、この息み具合で大丈夫なんだ。


よし、コツがわかった。さっきの倍は腹筋で押し出せるぞ!

次の痛みの波が来て

「んんんん~~!!!!」

かなり長く息を止めて腹筋で押し出してみた。


19時31分・・・誕生

分娩台で2回目の息みで

スルスル~

っと感触がして

「19時31分、男の子生まれましたよ~」

「え~!もう、生まれたの!?」

と旦那さん。
私も、心の中で同じ言葉。

「こっからが長いと思ってたのに・・・。」

と、なんだか残念そう・・・。

お腹にいるときから、
「ところてんのように出るんだぞー!」
と言い聞かせたかいがあったかも・・・?


へその緒を切られた赤ちゃんは
そのまま私のお腹の上に乗せられた。

羊水まみれで、
身体もふやけていて、
ほんのりあったかい。

思わず、痛みの解放と、疲れ
ようやく出会えたことに、
嗚咽してしまった。


初めてだんなさんが、

「頑張ったね~。」
と私の額をなでてくれて、

はぁ~、うまれた~
と、実感・・・。
ずっと、まってたよ~。

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20時・・・カンガルーケア

陣痛時間10時間
分娩時間5分の超安産で生まれ、

その後は、旦那さんが
体重を測りに行ったり、足に名前を書いたり。
3160gでした。

その後、うまれてから先生ようやく到着。
結局この子は最後まで、薬いらず、医者いらずで
本当に自力で生まれてきました。


私は、息みすぎて会陰が避けてしまったようで
チクチクと先生に30分くらい2か所も縫われ、
治りかけていたい痔もさらにひどい具合に腫れ上がっていた。

もう一度、尿管にカテーテルを入れられ
たまった尿を取り出す。
みたら500ml位たまっていてびっくり!

どうやら、出産すると、いろんな部分が緩んで、
尿意がなくなるらしい。

しばらくして、
ちょっときれいになった赤ちゃんが
隣にやってきて、
おっぱいの上に乗せられる。

助産師さんが、私の乳首を
これでもか!というくらい力いっぱいマッサージして

「いててて~(>_<)」

という間に、ほーんのちょびっとお乳がにじみ出てきた。

「ほーら、初乳だよー」

といって、赤ちゃんが私のおっぱいを探し回る顔が
なんとも、鳥のひなが、餌どこだー!
と探し回るのに似ていて、
笑ってしまう。


2時間分娩台の上で休憩しながら
抱っこして、

本当に、この子がお腹にいたのかなぁ。
と実感がわかなくなることもありながら、
これから、3人の生活が始まることに、
わくわくもあり、不安もある、
気持ちでいました。

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22時・・・その後

よたよたしながら
車いすに乗せられ、
病室に移されて、

この日の大仕事は、ようやく終わり、
赤ちゃんとはいったんお別れ。

私も、眠りにつくのでした。

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