●小さな成功体験を積むということ
こんにちは、大西望です。
６月に入り、
発表会に向けたレッスンが
連日行われています。
今月までには
両手で弾けるようにしましょう
とお伝えしているのですが、
特に初級レベルの生徒さんの中には、
『両手の壁』というものに直面し、
なかなか真っすぐに向き合えない。
という状況が続いている人が
一定数いらっしゃいます。
このような状況の人の中にある
特徴としましては、
『できた！』という
小さな成功体験が少ない人が
多いように感じています。
小さなお子さまにとっては、
『簡単には乗り越えられない』
『直ぐには出来ない』
というものごとに対しては、
どうしても
後回しにしてしまいがちのようで、
１ヵ月間状況が変化しない、
という人もしばしば。。
両手で弾けるようになるまでには、
先ずは片手ずつ弾けるようにしましょう、
とお伝えし、
片手で弾くことには
難しさを感じないようなのですが、
両手になったとたんに、
双方で違う指を動かす、
という神経が十分に通っていない
お子さまにとっては、
こんがらがってしまって、
つっかえて、
ひっかかって、
まるでいばらの道を
歩んでいるかのように、
頭もぐわんぐわん痛くなって、
１回通すだけで疲労困憊、
という状況になってしまうようです。
私自身もとても不器用でしたので、
譜読みの苦労は
人一倍、
沢山経験しました。
今でも新曲を前に
譜読みをしなければならない時期が
最も苦手です。（苦笑）
でも、だからこそ、
２・３日間諦めずに
もがげば何とかなる、
ということも体感しています。
しかし、
そのような体験をまだ積んでいない
小さなお子さまにとっては、
諦めずに弾き続ければ
出来るようになる、
ということが信じられないようで、
直ぐに諦めて弾くのを止めてしまうので、
結果、
全然弾けるようにならない、
という現実が長引いてしまいます。。
そのようなお子さまに対しては、
とにかく
『出来た！弾けた！』という
喜びを、
レッスン時間の中で
実感していただきたく、
１～２小節間だけに範囲を絞って、
何回も何回も一緒に弾いて、
その場で両手で弾けるようにしてから、
ご帰宅いただくように心がけています。
ほんの５～10分間の特訓なのですが、
たったそれだけの時間であっても、
大抵のお子さまは
スムーズに弾けるようになります。
『あ、やれば出来るんだな。』
ということが納得できると、
その後がスムーズに流れ始め、
日々の練習に対しても
自分から向き合えるようになるようです。
『出来ないからやりたくない。』と、
後ろ向きになって
うつむいてしまっている
生徒さんの表情に
みるみる自信がみなぎり、
『両手で弾けるようになって嬉しい！！』
という劇的な変化を
目の当たりに体験出来る、
ピアノ教師というお仕事は、
一瞬一瞬がかけがえのない時間であり、
『難しいよ～。大変だ〜。』
と言いながらも、
出来るようになりたいからと、
諦めずに一生懸命弾き続けている
美しい姿を
共に付き合えることに、
喜びを感じています。
レッスン時間内に、
あ、出来た！
と思えたお子さんの
その後の変化は大変速く、
あっという間に
全体を通せるようになっているので、
いかに、
心の状態にブロックをかけてしまわずに、
出来るまで諦めずに根気よく
繰り返し弾き続けられるか、
ということの重要性を
実感しております。
出来ない状況を見守る親御さんも、
目の前で弾けないストレスに
苦しんでいるお子さまの様子に
一喜一憂することなく、
大らかな気持ちで、
必ず弾けるようになるから、
毎日少しずつ弾き続けようね☆と、
明るくサポートしていただけたら
嬉しいです。
大和市 つきみ野 下鶴間 上鶴間 中央林間 大西望 ピアノ教室
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