ホテルでのビュフェスタイルの朝食を楽しみ、エスプレッソで目を覚まして、一日が始まります。
さて、今日はどうしようかなと考えながら、PCを開き、いつものように、メールのチェックから仕事が始まります。旅の記録もしなくちゃなと文章を書き始めます。書くとなると、記憶が正しかったか、日付はこのままで間違いないかといった細部を確認するために、ネット検索が要ります。あっという間に、時間が流れます。
昼が近づいてきて、このままじゃいけないと散歩に出かけました。
ホテルが面しているのはリパブリック(レピュブリック)広場、そこには、こんな像があります。
この女性像はフランス共和国を象徴するマリアンヌだそうです。自由の象徴としてのフリジア帽(赤い三角帽)を被り、右手には平和の象徴としてのオリーブの枝を持ち、左手には「人権宣言」の碑銘板を抱えています。広場の名前も「共和国」という意味ですし、そのために、フランスの諸問題を提起する場所として使われていて、この日も、試合会場へ出発する時間帯の午後5時頃、大きな声が聞こえ、国旗が振られ、何やら集会というか、デモが行われていました。
広場にマリアンヌの像が建てられたのは1883年だそうで、像の足元にある石の台座には、自由・平等・博愛の像が並んでいます。
ここから四方八方に道があるのですが、北の方に歩き始めました。
すると大きな門がありました。当時の道のあり方がすべての道はローマに通じるではありませんが、放射状に発展していったことが分かります。京都のような碁盤状の都市計画という発想はなかったのでしょうね。
そして、何やら素敵な壁画が目にとまりました。また、お店のディスプレーも面白いと思いました。
良い気持ちで、一汗かいた後、喉を潤し、ホテルに戻りました。
一休みして、仕事をした後、いよいよ会場へ出発です。昨日の反対で電車で向かいます。乗り放題の市内交通1日券(16ユーロ)を購入して、出発です。
ほぼ昨日と同じような場所に腰を落ち着け、競技の開始を待ちました。
今日のFRだけでいくと、1位イギリスで以下は次のような内容でした。日本は10位です。上位ペアとの大きな差がすべてを物語っています。
1 GBR
56.0500 90.8000 203.7085 - 294.5085 -
2 NED
57.0000 90.4500 203.2397 - 293.6897 0.8188
3 CAN
60.0500 84.1500 206.7603 - 290.9103 3.5982
4 CHN
51.6500 95.3000 194.3916 - 289.6916 4.8169
5 AUT
54.0500 89.9500 198.4645 - 288.4145 6.0940
6 GRE
60.2000 85.7000 196.1418 - 281.8418 12.6667
7 UKR
54.3000 89.8000 188.4084 - 278.2084 16.3001
8 ESP
54.0000 86.8000 180.6021 - 267.4021 27.1064
9 USA
48.5000 85.2500 168.7854 - 254.0354 40.4731
10 JPN
51.0500 85.4500 164.2771 - 249.7271 44.7814
そして、総合順位です。
1 CHN 276.7867 289.6916 566.4783 -
2 GBR 264.0282 294.5085 558.5367 7.9416
3 NED 264.7066 293.6897 558.3963 8.0820
4 AUT 267.2533 288.4145 555.6678 10.8105
5 UKR 260.4600 278.2084 538.6684 27.8099
6 GRE 250.4584 281.8418 532.3002 34.1781
7 ESP 254.0816 267.4021 521.4837 44.9946
8 JPN 257.3533 249.7271 507.0804 59.3979
ギリギリで入賞という位置です。演技の順番は中国が最後であって、上位のチームが後半に出てきて、開場の盛り上がりは相当なものでした。しかし、戦う前から順位が決まっているかのような雰囲気は全くなく、大きな逆転劇もあり得るという今までにない興奮が会場に生まれていたのを私としては新鮮に受け止めていました。とはいえ、日本がそのメダル争いからいえば、外れている中での興奮であり、心から楽しめないところがあったのも事実です。
これで、2024年オリンピックが終わりました。私は今後、日本のASが強くなろうというなら、外国人コーチを含め、組織が一体となり強化に向けて全力を挙げない限り容易ではないと確信しました。これまでの実績なんて、全く参考にもなりません。新しいルールの下で、どのような演技をどんな構成で組み立てていくのか、そのために必要な体力は技術を普段からどのようにして積み上げていくのか、大原則からの見直しが必須ではないかと思いました。
何となく気持ちが乗らず、メダル獲得の有無にかかわらずいつもなら最後まで見届ける表彰式も見ずに、会場から外に出ました。
後ろを振り返ると、アクアティックセンターとその後ろの陸上競技場を見渡すことができました。おそらく閉会式が行われていると思われるイルミネーションが鮮やかでした。
混み合う電車、地下鉄と乗り継いでリパブリック(レピュブリック)広場に戻ると、銅像がライトアップされていました。
これがパリの見納めのような気持ちで眺めて部屋に戻りました。