2011年1/7~8のゴードン・ウィラー博士の講義を
私自身の復習のためにまとめてみます
長いので分けて掲載します
≪≫内がゴードンの講義内容 もちろん意訳です
( )内は私の注釈です
ゲシュタルト(gestalt)という言葉はドイツ語で
全体、全体性をもった形態、まとまりのある構造
といった概念を表す言葉で
日本語や英語には直訳できる同義語がないといわれています
1900年代初期にヴェルトハイマー、ケーラー、コフカらによって
ゲシュタルト心理学が提唱されました
その後、レヴィン、ゴールドシュタインによって
パーソナリティ理論へと発展しました。
ゲシュタルト療法はそのゲシュタルト心理学をベースに生まれました
ゴードンはゲシュタルトには3つの重要な柱があるといいます
n Relational 関係性
n Creativity 創造性
n Complexity 複雑性、複雑さ
人間はものをひとつひとつバラバラに知覚するのではなく
ひとつのまとまりとして知覚する
という知覚の研究から始まったのですが
例えば
友人Aさんの横顔しか写っていない1枚の写真を見て
それがAさんだとわかるのは
その人を構成しているあらゆる部分を
まとまったひとつの全体「Aさん」として知覚しているからこそ
一部分の横顔だけでAさんだとわかるのですね
≪人間の脳の機能は
刺激(見るもの、触れるもの等五感で知覚する)から
全体像を構成しようとする働きがある≫
という話からゴードンの講義は始まります
先ほどの例では
見えているのは横顔という一部分だけですが
脳ではAさんのほかの部分を含めた全体像を捉えている
と言えるでしょうか
≪刺激(五感で知覚する)から全体像を構成する働きは
パターンを形成するようにできている
パターンを形成するから行動ができるようになる
例えば
猫は動いているものを見ると捕まえようとする本能を持っているから
動くものを見た瞬間に前足を動かす行動をする
人間の脳はこのような本能を持っていない
ものを見てパターン、意味合いを構築して
はじめて行動(の方向性)が生まれるのだ≫
とゴードンは続けます
≪脳はひとつのものを知覚すると
それが何であるか
何を構成する部分なのかを見出そうとする働きを持っている
私たちは何かを見るとそれが何なのかをわかりたがる
何かを知覚すると次の過程(何なのか)が起こり
その知覚からまた次の過程が生まれ
全体像が構成されてパターンが形成され
行動(外的行動・内的行動)が起こる≫
ちょっと難しいですね
例えば
生まれて初めてゴキブリを見た幼児にとって
ゴキブリは昨日見たカブトムシと同じような昆虫かもしれません
その時、大人たちの「きゃぁ、ゴキブリ」という声や
殺虫剤を噴霧する行動など
あらゆる刺激を構成していき
「ゴキブリはイヤな害虫」という全体像を構築して
パターンが形成されて
ゴキブリを見たら殺す
という行動をするようになる、ということですね
ゴードンは脳のこの働きをpregnancyと表現しました
豊潤な想像力あるいは創造力
といった意味合いに私は解釈しました
ゴードンに「pregnancyの意味することは
creativityと同じような意味合いに捉えていいか」
と質問したら「Yes」と答えてくれたので
解釈の方向は間違っていないでしょう
今日はここまでにします
関心のある方は続きをお持ちくださいね