カウンセリングでは
今-ここでの気づきを大切にしていきます。
今-ここの気づきとは感覚・感情を感じることです。
私たちには3つの気づきの領域があります。
ひとつは私の身体の外側で起こっていることへの気づき。
外界の気づきです。
これは五感を通して得られます。
五感とは視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚ですね。
ひとつは私の身体の内側で起こっていることへの気づき。
内界の気づきです。
これが感覚・感情ですね。
ひとつは私の頭の中で起こっていることへの気づき。
これを中間層の気づきといいます。
思考、考えていることですが、これは今-ここに存在しません。
私たちは外側の刺激(外界の気づき)を受けて
何か(感覚・感情)を感じ(内界の気づき)
何かを考えて(思考=中間層の気づき)
選択(行動)しています。
たとえば
風が吹いています(刺激=外界の気づき)
寒いと感じます(感覚=内界の気づき)
鳥肌が立ちます(感覚=内界の気づき)
体に力が入ります(感覚=内界の気づき)
いやだなと感じます(感情=内界の気づき)
コートを着ようと考えます(思考=中間層の気づき)
コートを着て出かけます(行動)
コートを着ようという判断は
寒さという過去に体験したことを思い起こすことから生まれます。
コートを着なければ風をひくかもしれないと想像したり
(過去にそういうことがあった
過去に誰かにそう言われた等を思い起こし)
コートを着なければ寒くて不快な状態になると想像して判断をしています。
考えというのは私の頭の中で起きています。
そして考えというのは過去と未来から成り立っているのですね。
この3つの気づきの領域を自由に行き来しているとき
スムーズな行動がとれます。
ところが
中間層に留まるとスムーズな行動がとれなくなります。
もうすぐ暖かくなるかもしれない(想像)
コートが荷物になるかもしれない(想像)
荷物になったらいやだな(過去の体験)
風邪をひくのもいやだな(過去の体験)
どうしよう
外側の刺激があって、内側の感覚があります。
その中間に立ちはだかって
外界と内界の直接の接触を遮断してしまうのが
思考だと言えるかもしれません。
考えに没頭すると
にっちもさっちもいかなくなったりします。