「戦わない選択」
戦うべきだと言う人がいます。戦うことが勇ましいと感じる人がいます。
でも、僕は、戦うこと自体を理想だとは考えていません。
実際、自分自身の経験でも、本気で戦い、勝った経験は少なくありません。僕は、かなりずるい戦い方をします。勝つためにはあらゆる手を使います。だから、結構勝ちます。でも、その勝利は、多くの場合、虚しいものでした。
敗者は不幸になり、関係には禍根が残りました。また、周囲からは、「やりすぎだ」と非難されたこともありました。
だから、戦うという選択は、相手が傷つくこと、関係が壊れること、そして結果に対する非難を自分が引き受けることを覚悟したうえでなされるべきだと思っています。
その覚悟が必要になる以上、戦いはできるだけ避けたい、というのが基本的な姿勢なんです。
そのうえで、僕は自分の中に、いくつかの例外的な基準を設けています。
第一に、誰かの命に関わる問題については、立場を曖昧にせず、はっきりと意見を述べる。
第二に、目の前で不正が行われているときには、たとえ面倒な結果を招くとしても、それを指摘する。
そしてもう一つ、自分にとって大切な人が危険にさらされる、あるいは尊厳を踏みにじられる場面では、戦うという選択をする。←まあ、これは、高倉健チックで、ちょっとカッコ良すぎですけどね。そういう意識は持っています。
でも、それらはいずれも、勝つための戦いではありません。
相手を打ち負かすためでも、自分を正当化するためでもありません。
越えてはならない一線を示し、それ以上の被害を防ぐための、最後の手段としての戦いのつもりです。
だから僕は、戦わないことを選び続けたいと思っています。基本的に平和主義者なんですよ。
ただし、引き受けるべき責任が明確な場面では、逃げないこともまた、自分に課しています。
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