「 「2035年の人間の条件」暦本純一 落合陽一 著 マガジンハウス新書」 

東京大学大学院情報学環教授の暦本純一さんと、筑波大学デジタルネイチャー開発研究センター長の落合陽一さんの対談です。暦本さんと落合さんは、師弟の関係にありますが、なんだか仲のいい友達同士の会話のように対談が進んでいきます。そういう対等性のある師弟関係は、いいなと思いました。

 

これから世界中で大きな変革が起こるだろうということはこの何年かずっと思っていたことなのですが、彼らの話を読んでいると、その変化のスピードは、想像していたより相当速いだろうと確信しました。

しかし、最近、40代以上の人たちと話していて、ちょっと驚くのは、今の世の中がずっと続くと思っている人が、思いの外多いということです。

 

暦本さんは、『口述したデータを「はい、これを論文のアブストラクトにしてください」とChatGPTに渡しちゃう。それで出てきたものを自分で直すんです。(p.24)』というやり方で論文を書いています。落合さんも、ほとんどの文章を口で喋ってから直すということをしているのだそうです。もうそういう時代です。

 

企業内でも、おそらく近いうちに「レポートを書いたので、それを係長に直してもらい、それを課長に見せ、さらに直してもらい、はじめて提出」などというプロセスはなくなるでしょう。

 

ホワイトカラーの仕事のかなりの部分は、なくなっていくでしょう。僕は、今みたいな数のホワイトカラーは必要なくなっていくと思います。

 

暦本さんは、「ホワイトカラーになるために大学に行って高等教育を受けるモチベーションは急激に低下しますよね。(p.118)」と言っていますが、そういう時代は間違いなくやってくるでしょうし、現在のひきこもりの急増は、コロナの影響だけではなく、子供から青年期の人たちがこのことに気づいていることも一つの要因なのではないかと思います。必要とされるホワイトカラーの数は激減するだろうということです。

 

学校の入試のシステムも大きく変わっていくかもしれません。いろいろなことを記憶する能力を測るようなテストは、どんどん意味がなくなっていくだろうからです。

 

勉強は、生身の教師より、AI教師に教わって好きなだけわかるまで質問していけばいい。実際僕も、最近高校レベルの数学について、ChatGPTに聞いたら、とても丁寧に教えてくれました。ロックの英語の詩でわからないところがあったので、やはりChatGPTに聞いたら、なぜこの単語がここで使われているのかなどを教えてくれたので、詩の意味がより深く理解できたように思いました。

 

「4000日ぐらい経つと、機械はとんでもない形に変化します(p.30)」ということなので、ChatGPTが世に出てから4000日経つ2030年代半ばには、さらに画期的な変化を見ることができるかもしれません。

 

AIは、うまく利用すれば、便利で面白いです。僕は、2030年代がどんな時代になるのか、ワクワクしています。もちろん変革期ならではの大変さはあるでしょうけれど。

 

 

 

<ハートコンシェルジュ対談 動画>

 

 

 

 

<オンライン無料カウンセリングセミナー>

どなたでも参加いただける、無料オンライン「酔いどれカウンセリングセミナー」を行なっています。

次回は、7月19日(金)20時から。

 


 

前回の酔いどれカウンセリングセミナーの動画

 

 

 

 

YouTube チャンネル 「酔いどれカウンセリングセミナー」は、こちらです。

 

 

 

 

 

 

 

過去の動画一覧はこちら↓

 

 

 

 

 

Noteでの情報発信を始めました。以下の6つのマガジンがあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【マンガでやさしくわかるオープンダイアローグ】は、好評発売中です。