「チーム医療と言っても同じじゃありません」
アメリカの精神医療におけるチーム医療(バイオ・サイコ・ソーシャルアプローチ)と日本の精神医療におけるチーム医療は、違うシステムなので、同じものとして分類しない方がいいと思います。
もちろん、アメリカ的なやり方を取り入れているところもあるけど、多くはそうではないように思います。
違いの最も大きなポイントは、専門家同士の対等性の度合いの違いでしょうね。
例えば、アメリカのカリフォルニアの場合、カウンセラーも診断できますが、日本では不可です。チームにはケースマネージャーがいるのですが、ソーシャルワーカーかカウンセラーがなることが多く、医師はメンバーの1人でした。トリートメントプランは、チームが決定していました。
日本では、医師の意見が最も尊重され、トリートメントプランの責任者は医師ということになるのでしょう。
アメリカのやり方は、多角的な意見が自由に交わされるので、僕にとっては概ね心地よかったのですが、時には、本質的ではないと思われる部分に議論が集中することもありました。でも、うまくいかなかったら修正できるところも良かった。
日本のやり方については、携わったことがあまりないので、よくわかりませんが、方針が決まったらブレがないのだろうと思います。
どちらがいいとか悪いとかいうことではありません。
どちらにもメリット・デメリットがあるのでしょうから、違いを認めた上でより良い方法を考えていけばいいと思います。
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