「「うたうおばけ」くどうれいん 著 講談社文庫」 

なんとなく買った本だけど、ほんわかする本でした。

 

回転寿司で著者の弟が初めて注文する時の、あの感じ・・・わかるなぁ。緊張するから、言い間違いもする。

『弟は大きく息を吸い、「あのーっ!」と向こう側の席まで聞こえるほど大きな声で言った。 「あ! 甘えびの、甘抜きひとつ!」』<回転寿司に来るたびに>より

 

僕も受験で、そそっかしくて大失敗したけれど、著者のこのエピソードには負ける。

『目の前がちかちかした。もう、わかっていた。震える手で取りだしたうす緑色の書類の表紙には、受験日のところにきょうの日付が記してあった。十三時集合、十三時半試験開始。今、十四時二十分。』

要は、面接の日にちを間違えちゃったんですね。<一千万円分の不幸>より

 

(笑)をお使う人たちについて・・・。

少しわかる。僕も使っちゃうことあるけど、「嫌味とか皮肉にとらないでね」とか「怒っているわけじゃないからね」みたいな気持ちの時に、ごくたまに僕も使います。「WWW」はほぼ使わないのだけど、これも同じような感じかな。

「≧笑≦」;これ、蟹の裏側に似ていると著者たちが飲んでいる時に発見したのですが、これには(笑)。
『(笑)を当たり前のように使う人と、どうにも仲良くできない。』<わたしvs(笑)>より
 

生徒に「先生」と呼ばせずに「名人」と呼ばせていた物理学教師、いいですね。<物理教師>より

 

 

それから、著者の独特の表現がいい感じ。

「岩手は、雪がもっつもっつと降り、ご飯をむったむったと食べる県だ。(p.42)」

「振り返るとタクシーが、みしゃみしゃみしゃみしゃと雪を踏みしめながら(p.60)」

「スプーンで掬って何もつけずに食べる。きゅぴーん、という音がする。(p.93)」

「細いはずの目をきゅぴきゅぴと丸くして潤ませ(p.133)」

 

 

 

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