「「原発再稼働」 日野行介 著 集英社新書」
「原子力規制委員会」(規制委)が策定した新規制基準とは、安全審査でクリアすべき要件を定めたもの(p.4)です。これは、安全管理上良いことをしているように見えます。しかし、著者は、「裏返せば、クリアしていると認められれば再稼働できるということにほかならない(p.4)」と言います。
僕は、「クリアしていると認められれば再稼働できる」という考えは、他のプラントであれば妥当な考え方だと思います。
しかし、「火山噴火や地震・津波といった自然災害は予測・予知が困難なうえ、チェルノブイリ(チョルノービリ)やフクシマが「カタストロフィ(惨事)」と表現されるように、ひとたび過酷事故(シビアアクシデント)が起きれば、大量の放射性物質が拡散して環境、社会に甚大な損害が生じる(p.38)」原発というプラントにおいては、安全管理において、他のプラントと同じ考え方でいいのかと思ってしまいます。
石油プラントであれば、重大事故が起こっても燃料が無くなれば終息します。しかし、現在実用化されている核分裂型の原子力プラントにおいては、その影響は途方もない年月続きます。事故で冷却が止まると勝手に核分裂をおこし、臨界点を超えてしまうからです。
トラブルのリスクは、地震や津波、火山噴火といった自然災害や火災から、テロや航空機衝突といった人災に至るまで、さまざまです。想定外のことが起こって一定期間制御不能になったら、取り返しがつきません。
僕は、かつて(40年以上前)破壊力学という学問を大学院で専攻していて、研究室からは原発関係に就職した人が多いので、こういうこと言うのは、ちょいと辛いところもあるのですが、現在の核分裂型の原子炉は、現在の技術では、想定外の事態に対する、安全管理・危機対応が難しいと言えるでしょう。
もし、原発が再び脚光を浴びるようになるとすれば、それは、現在の核分裂型ではない核融合型の原子力プラントが開発され稼働し始めてからでしょう。今各国が熱心に開発をしている核融合型の原子炉は、想定外の事態になっても、燃料が無くなれば終息します。核融合炉の開発には、これまで蓄積された技術も利用できますし。でも、まあ、その時には、原子力というだけで反対する人も出てくるかもしれませんが・・・。
現時点では、再生可能エネルギーをできるだけ活用するのが妥当かと、僕は考えます。
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