第5279回「70年代」
「ちむどんどん」は、70年代以降の日本人の心の変遷を、ある面よく表していると思います。
暢子のフォンターナのオーナーに対する、生意気な物言い。言うことはもっともだが、経験に裏付けられていない軽薄な他者批判。これは、学生異運動の活動家の主張にも見られたことだと思います。
ニーニーのように安直に一発当てようとする若者。
そして、和彦の母親重子のような、自己愛的に子供を執拗にコントロールしようとする親の登場。重子のような母親の硬直した思考と執拗な行動の背景には、敗戦によるアイデンティティの崩壊に伴う不安があると、僕は考えているのですが・・・。
連合赤軍事件から、三菱重工爆撃事件、テルアビブ空港での乱射事件・・・左翼が自滅していく時代です。それは、ある種の「理想」が、消滅していくように見えた時代だったと思います。
「世界同時革命」とか言っていたけれど、沖縄のことは、あまり知らない。「返還されてよかったね」で見えなくなったものがたくさんありました。一部の人たちを除いて、凄惨な沖縄の記憶から目を逸らしていたと思います。それより、高度成長の波に乗っかることに夢中だったのです。
実は、70年代当時の「理想」の本質は、静かに残っていると、僕は思っているんですけどね。
しかし、重子は、急にいい人になっちゃったですねぇ。現実にはねぇ・・・なかなか・・・・。
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次回は、8月26日(金)20時から。
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8月5日の「酔いどれカウンセリングセミナー」から、3本目の動画です。
テーマは、『「ドラマの主役から降りる」吉福伸逸さんは、何を考えていたのか?第3回』です。
この言葉は、ナラティブセラピーの根本的な考え方にも通じると思います。
人は、他者からの介入により、自分自身の思い込みにより、自らを主人公とした「メロドラマ」を作り上げます。それは真実とは乖離しているため、その人を苦しめます。
吉福さんは言います、「メロドラマの主役からサブに、サブから脇役に、脇役から通行人に、最後はドラマの脚本家になっていく。そうすれば、メロドラマは放っておいても終演する」と。
*タイトルの写真は、東日本大震災後の2011年の南三陸で行ったワークショップの後、被災地を巡った時の写真です。
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