第3487回「言い訳の心理」

 

今朝の通勤時は、「言い訳」について、つらつらと考えました。

 

僕が子供の頃、ずいぶんと悪さをしたものです。とても大声では言えないこともあります。公園で△△を□□したこともありましたし、道端の◇◇に▽▽もしましたし、学校の裏で、大音響とともに◯◯を☓☓したこともあります。

 

それは、ちょっとした思いつきではじまります。だれかが「ちょっと、△△を□□したら面白くねぇか?」と提案します(「だれかが」と書きましたが、「だれか」の中に私も含まれるのかどうかは、みなさまのご想像におまかせします)。

 

それを聞いた連中もそれを発案した奴も、ビジュアルなイメージを共有することになります。そうなると興奮状態です。「やろう!やろう!」ってなわけで、彼らの中から、次から次へと斬新なアイデアが浮かんでくるのです。どうせなら、「◇◇に▽▽もしちゃおうぜ」、「◯◯を☓☓したら、もっとおもしれーよ」ってなことで、アイデアが具体化されていくのです。

 

この時間帯は、クリエイティブ・シンキングの時間と言ってよいでしょう。このクリエイティブな時間は、しばしば女子たちから冷たい目で見られ、「男子ってばかみたい」などとあからさまにけなされてしまうこともあります。しかし、そうした世間からの非難をものともせず、彼らの思いつきは、ビッグバンのように急速に膨らんでいきます。

 

識者は、その状態を、「YMインフレーション」と呼んでいます。ちなみに「YM」とは、「Yokaranu Mokuromi(よからぬ もくろみ)」の略です。

 

その後は、実行計画です。彼ら(と、他人事のように言ってしまいますが)は、実に効率的に思いつきを実行にうつす計画を作ります。「おれんちに、@@があるよ」、「あっ、それオヤジが持ってる」など、必要道具もたちどころにそろいます。

 

メンバー全員が共通の目標に向かい、個人個人がその目標を達成するために主体的に動くという非常に機能したグループ・ダイナミックスが巻き起こるわけです。

 

そして、目論見は実行にうつされ、僕ら(あっ、いやこの「僕ら」は、「彼ら」の間違いです)の興奮は最高潮に達します!

 

逃げるときの算段もしっかりしています。「こらーっ!!」という声が聞こえたら、みんなバラバラの方向に一目散に逃げるのです。

 

計画は大成功です!

 

・・・と思ったら、その一部始終を、クラスのまじめ女子たちに目撃されちゃうんですね。

 

そして、次の日、その女の子たちが、担任の鬼瓦先生とコソコソ話しているのをメンバーのだれかが見かけるわけです。

 

そうなると、まだまだ浅知恵のおガキ様たちですから、浮足立っちゃうわけです。「退学させられるのではなかろうか?」、「きっと少年院行きだ!」、「前科がついたらおしまいらしいぞ!」・・彼らの不安は最高潮に達します。

 

そして「不安タイム」は、やがて「言い訳タイム」に移行していきます。

 

「%%君が、へんなことを言い出すのがいけないんだ!」、「僕は、最初から、これはよくないんじゃないかと思っていたんだ」、「@@君が、お父さんの目をかすめて、&&を持ってきちゃったのがいけないんだ!」などなど、これまでうまく機能していたグループが突然機能不全グループになってしまいます。

 

しかし、そうした言い訳は、HRで鬼瓦先生の「◯と▽と□と◇、HRが終わったら職員室に来るように!」という言葉を聞いた時から、次第に力を失っていきます。

 

全員怒られるということは決定なので、この危機を乗り越えるためにはどうしたらいいかということで、再び共通の目標に向かって一致団結し、グループ・ダイナミックスが健全に機能し始めるのです。

 

「仕方がない。いっしょに怒られよう」という意見がだれかから発せられ、グループの方針が「徳川慶喜的ひたすら恭順」に決定するわけです。

 

職員室でさんざん鬼瓦先生に怒られ、当時ですからビンタをもらい、みんなほっぺたに手形を作られてしまいます。

ビンタの痛みに耐えれば、その後は解放されます(まあ、時には親を呼び出されるなどの、余計なおまけが付くこともありましたが)。

 

解放された後、彼らは、自分のほっぺたの手形を見せあい、どっちの「もみじ」がでかいか競争を始め、再び盛り上がり、その盛り上がりが、つぎのYMの前奏になるのです。

まあ、僕の人生、ずっとこんな感じだったかも・・。

「言い訳」について考えていたら、結局こんな感じになっちゃって、オフィスに到着。

 

 

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