第2296回「子どもの覚える言葉」

「子どもは、すぐ変な言葉をおぼえてしまう。。」ということを聞きました。

確かにそうですね。自分の昔を考えても、オトナがしゃべっている言葉が新鮮で、かっこよかったことを覚えています。だから、「変な」言葉ほどよく覚えてしまったりするのです。

僕が物心ついたころは、ちょうど東京オリンピック前の高度成長期のまっさかりの頃で、いたるところで建設工事が行われていました。それが、僕の原風景になっているのか、工事現場を見ると、今でもワクワクします。一方で、どこでも工事して近代化してどうするんだという気持ちもあるのですが・・。

それはさておき、小学校の低学年の頃、建設現場のおっさんたちが休憩時間にタバコをふかしながらしゃべっているのを聴いて覚えた言葉を、自慢げにしゃべっていることがよくありました。

そのころ覚えた「色女」という言葉は、やはり工事現場のオッサン達が使っていた言葉です。僕が「『色女』って何?」と聞いたら、オッサンたちは、丁寧に、「坊や、きれいな女の人のことを『色女』と言うんだよ」と教えてくれました。

だから、その後、僕も弟に、「色女とはどういうものか」、教えてあげていたのです。新たな知識を後進に伝えていくのは、年上の者の役目であります。

つまり、僕は、女優さんの写真を見るたびに「色女」という言葉を連発したものです。

ある日のこと僕は、家に置いてあった週刊誌の表紙にとてもきれいな女性が写っているのを見つけました。その女性はデビューしたてのいしだあゆみさんでした。僕は、その雑誌を片手に、いしだあゆみさんを指差しながら、「いいか、こういうのを『色女』って言うんだ」と、2歳年下の弟相手に一説ぶっていました。

それを、たまたま聞きとがめたのが、母であります。

「なんてこと言うの!どこで覚えたのそんな言葉!」

私は、わけもわからず、母から怒られました。当時の僕にとっては、「色女」とは、女性を最高に崇拝する言葉だったのですがね・・。

まあ、みなさん、ご心配なく。この悲しい体験がトラウマになって、「だから僕はAC(政府広告機構ではない)になった」なんて言いたい訳ではありませんから~!



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向後善之(ハートコンシェルジュ・カウンセラー)
ハートコンシェルジュ

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