髙橋清美さんインタビュー | NPO法人ハーベストのHEARTBESTブログ

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NPO法人ハーベストのキャリアセミナーへご協力いただいている講師の方をご紹介したり、
キャリアセミナーの報告など色々書いています。

NPO法人ハーベストのキャリアセミナーで市民ボランティア講師をしていただいている方をご紹介していくこのコーナー。

第1回目は「株式会社YNOS(イーノス) 取締役副会長 経営コンサルタントの髙橋清美」さんです。

 

講師をしている清美さん

 

 

以下、古川高校のキャリアセミナーの後にインタビューをさせていただいた模様です。

(H=ハーベスト、T=髙橋清美さん)

 

H:学生時代は進路選択を含めてどのように過ごしていましたか?

 

T:「農家の跡取りとして生まれ、親が勧める方向に行きますが、勉強(型にはまった考え)はあまり好きではなかったですね。ほとんど電子工作にはまって過ごした高校生活でした。」

H:では進路は既に農家を継ぐと決まっていたんですね?

T:「そうです。ところがいざ就農してみると、農作業って割とほこりが多く出るんです。それがアレルギーとして出て・・・。農作業ではいつも体調が崩れるんです。そこでアルバイトを続けながらSONYを受けたんです。その時合格した理由が何かって言うと、SONY製品に文句を言ったんですね。それがSONYとの出会いでした。私はソニー宮城㈱の前身に32年間勤めました。当時は皆正社員ですので(当時の企業)お金と時間をかけて一生懸命に人を育てたのです。そんな中で、色々な意見や提案をして、改善のインストラクターを任されるようになったんです。」

 

H:それが現在のお仕事の企業コンサルティングにつながっているんですね。

T:「そういうことです。いい時代でしたね。私の講座のテーマが「好機を貰える人に」というものなんですが、私も様々な好機に出会い掴めて今があるので感謝しています。」

 

 

 

H:清美さんがキャリアセミナーに参加するきっかけは何だったんですか?

T:「私子どもが4人いるんですが、中学校に行きますと同級生は子どもさんが2人くらいですのでPTAを卒業しています。何かしら役を押し付けられ平成7年に会長になっていました。翌年に学校が荒れちゃうんですが・・・その時のPTA仲間が県庁にいて、突然「ハーベストさんに登録しておいたよ(市民ボランティア講師に)」と言われたんです。「勉強になるから」って簡単に引き受けました。彼も退職したら登録するって堅い約束で勧めたのでしたが、退職後彼は地元栗駒で鹿踊りの指導を盛んにやってます(笑)。それで2012年の津山中学校のキャリアセミナーから始まって、今年度の古川高校で121校目になりました。」

 

H:今まで6年間キャリアセミナーに参加されて、この取り組み自体にどういった感想をお持ちですか?

T:「今社会問題になっている、就職しても離職率がとても高いという課題を抱えていますが、社会に出て自分が何になりたいか選択肢がたくさんあり過ぎて絞れない。もっと小学校・中学校あたりで社会に出たらこんな生き方をしたいという大人と接する機会があるといいんじゃないかと思います。

 

H:高校生よりももっと前にという事ですね

T:「出会った人がどういう風に次の人を応援するかという関係ですね。ボランティアと言えども、自分はこんな事で貢献したいという想いで目を輝かせる成長の環境に「なりたい」が育まれるのではないかと思っています。勉強すれば・・・、いい学校に入れば・・・、いい会社に入れば・・・、だけでは社会の期待に応えられません。しかし勉強は基礎ですので大切ですがそれだけで自分の運命が開けるんじゃないかと勘違いするのは早く止めにしたいですね。もちろん勉強ができるだけで通じた時代もありましたけど、残念ながら今はもう意味がないですね。むしろ早いうちからどう生きたいかという自らの想いを固めて進んで欲しいと思います。(社会に出て)足りない事は一杯ありますし失敗もあります。だからこそ周りの力(好機)をもらえる人になって欲しいんです。

 

H:今までのキャリアセミナーで印象に残っていることってありますか?

T:「どこだったか中学校で、靴を揃えて送り出してくれる校長先生がいて、その校長先生の姿勢って人として大事な事だと思いました。そういう姿勢が先生方に影響し子供たちへの大きな影響につながると確信します。」

 

H:清美さんがキャリアセミナーの中で、生徒に一番伝えたい事って何ですか?

T:「私がキャリアセミナーの中で問いかける質問に「自転車に最初に乗れた感動を覚えていますか?」っていうのがあるんです。だれも最初は乗れませんし、バランスを取らなくちゃいけませんよね。そういう風に転んだ失敗から学んでいくことが人生だっていう事をわかって欲しいと思っています。

それから他の人に評価され成長していって欲しいということで、「好機を沢山つかめる人」 になるための大切な3つを紙芝居で伝えます。それは私が出会った7つの好機の体験から見出したものだからです。」

 

H:清美さんが今現在なさっているお仕事は?

T:「54歳でSONYを退社し、SONYをもじった株式会社YNOS(イーノス)という会社を皆で立ち上げ企業コンサルをやっているんですが、そんな中、県や国の機関とつながってこの4月からは「宮城県ものづくり企業コーディネーター」という県で4人しかいないコーディネーターに選ばれて、企業と高校、その他の教育機関とをつなぐ役割を担っています。そこでも、企業がどんな人を求めているかという視点からも、3つの「人としての基本、チャレンジ、プロを目指す」これがあればどんな職場に行ってもどんな人からも応援して貰えるよって言ってるんです。」

 

 

H:いつまでも挑戦し続ける清美さんの今後の夢や目標ってありますか?

T:色んなイベントにPA装置を提案しているんです。元々音楽が大好きで、プロの皆さんには悪いんですけど、色々聞くと音が良くないな~、可愛そうだな~と思って、私が組み立てた物(PA装置)を提案しているんです。いい音に出会って欲しいし、いい状態で歌って欲しい、何よりも感動を感じ感動を伝えられる音にと・・・そんな縁の下の力持ちが私の役目だと思っています。ですので、私の作ったPA装置を様々なイベントで使って貰えるように提案しています。

 

H:プロフィールシートに、大作曲家の生家巡りをしたいと書いていらっしゃいましたよね?

T:「ベートーベンの生家に行ってみたいな、と思っています(どんな環境で努力したのか興味がある)。」

インタビュアー:本間 志麻

撮影(キャリアセミナー部分以外):福田 沙織(Photo win)

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という事で、市民ボランティア講師の髙橋清美さんにお話をお伺いしました。

「ソニーで学んだ財産を次の世代に引き継ぎ生きる技にして欲しいと」いう願いを込めてご自分で

株式会社YNOS(イーノス)を立ち上げた髙橋清美さん。

キャリアセミナーを受けてくれた生徒達には将来、チャンス(好機)をしっかり掴み続けて、就職した時に会社から『あなたを採用して本当に良かった』そして『職場に絶対に無くてはならない人』になって欲しいという想いがこめられています。

NPO法人ハーベストのキャリアセミナーへも年間20校以上ご参加いただき、色々な面で支えて下さる存在です。

これからも是非髙橋清美さんの持っている経験・知識・想いを、1人でも多くの中・高生に届けて欲しいと思います。有難うございました。

 

 

 

※市民ボランティア講師としてキャリアセミナーへ参加してみたいという方は、毎月2回ずつ新規講師説明会を行っていますので、是非ご参加下さい。詳細はハーベストのHPでご確認下さい。

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