べりぃ的


本日の読書感想文


今日も映画感想文飛び出すハート


今日は、

海街diary




監督 是枝裕和

原作 吉田秋生




あらすじ 

しっかり者の長女・綾瀬はるかさん演じる幸(さち)と酒好きで年下の男に弱い次女・長澤まさみさん演じる佳乃(よしの)、 いつもマイペースな三女・夏帆さん演じる千佳(ちか)。

祖母の残した鎌倉の家で暮らしていた三姉妹のもとに、幼い頃に別れたきりだった父の訃報が届いた。葬儀に出席するため山形に着いた3人は、異母妹となる14歳の少女、広瀬すずさん演じるすずと対面する。



父が亡くなり、身寄りのないすずは葬儀の場でも毅然と立ち振る舞う彼女を見た長女の幸は、鎌倉で一緒に暮らそうと提案する。




その申し出に、一言「...行きます。」と答えたすず。



香田家の四女として鎌倉で過ごすことを決意し、
様々な心の葛藤がある中、4人の新たな生活が始まっていく。







グッときたポイント 


⚠️ネタバレ注意⚠️




お父さんも同じこと言ってた。


亡くなる前に桜のこと。


まだ、きれいなものを

きれいって思えるのは嬉しいって。







久しぶりに映画を観ながら泣きました。


この映画は、

大きな事件があるわけでもなく、

静かに変わらない日常が過ぎていく中で、


それぞれの仕事や恋愛、悩みなどに

葛藤しながらも支え合い、

少しずつ家族になっていく

4人の姿に

わたしは涙が止まらなくなりました。



わたし、ここにいていいのかな?

わたしがいるだけで、
傷ついてる人がいる。





三姉妹がまだ幼い中、

お父さんは愛人を作り、

出ていってしまったことで、

壊れてしまった三姉妹の家庭。


自分の母親のせいで...と、

そのことにずっと引け目を感じていたすず。




あの子は、妹は妹だけど、

あんたたちの家庭を壊してしまった人の

娘さんなんだからね。




周囲からも心配をされながら、


家族として日々を過ごしていく4人の姿に

とても心が和みます。



特にグッときたのが、



いつか、聞かせてね。

お父さんのこと。


これは、

お父さんのことを

ほとんど覚えてない千佳が、

すずに言った言葉。


この言葉、

誰でも

なかなか言える言葉ではないと思います。


自分よりも長く父と過ごし、

父とのいろんな思い出のある

すずに素直な気持ちで言えるのは、


すずを、心から妹だと

思っているからだろうなって

思いました。



父の葬儀のあとに、すずが案内した

父との思い出の場所、



そこは、どことなく鎌倉に似ていて、


後に幸も、鎌倉で

父が連れてきた場所をすずに案内して、

山に登りますが、


幸はそこで、


お父さんのバカー。

と叫び、


すずも、


お母さんのバカー。

もっと一緒にいたかったのにと


自分の心の中にずっとあった

わだかまりを叫びます。



そして、



お母さんのこと、

話していいんだよ。



すずは、ここにいていいんだよ。

ずっと。



幸からのこの言葉にすずは、

心の底から安心して、


遠慮ではなく

本当の家族としての涙を流します。





わたしが特に好きだなって思ったのは、


最後に4人で

浜辺を歩くシーン。



4人が出会った時も喪服でしたが、


最後のシーンも喪服です。



でも、最初のようなぎこちなさは全くなく、


すずは、ずっと3人に遠慮して

話せなかった父のことを話すのです。



それが、


お父さんも同じこと言ってた。


亡くなる前に桜のこと。


まだ、きれいなものを

きれいって思えるのは嬉しいって。


 


そんなすずをみて、幸は

最後にこう言います。




お父さん、本当ダメだったけど、

優しい人だったのかもね。

だって、

こんな妹を残してくれたんだから。





なぜでしょうか。


わたしがこの映画を観て

涙が止まらなかったのは、

わたしは四姉妹の末っ子として育ち、

まだ幼かったわたしと姉たちとの

思い出がなんだかフッと

頭をよぎるような


そんな大切な思い出を

思い返させてくれたからかもしれません。


でも、きっと

どの家庭にも心にグッとくる

シーンで

溢れていると思います。



この映画は、

家族である大切さを思い出させてくれる

だけでなく、


自分が自分でいることの大切さや

どんな過去も優しく、

そっと受け止め、

前向きで優しい気持ちにさせてくれる


そんなステキな映画でした。