不倫問題カウンセラー花田好久です。
以前、元・キスマイの北山君主演で、「ただ離婚していないだけ」というドラマがありました。
ドラマの初回で、北山君演じる正隆が、不倫相手に乱暴な性行為をするシーンがありました。
彼にとっての不倫相手は、まるで、鬱積した感情(劣等感、自己無価値観、自分を認めてくれない他者への怒り等)をぶつけるための道具に過ぎないようでした。
オレは親にも愛されない、周りの人間は誰もオレを認めてくれない、オレは価値のない人間なんだ。
妻だって、こんなオレを愛してはいないだろう、などと決めつけ、ひねくれ、憂さ晴らしのために不倫をしているわけです。
(不倫相手がそういう粗雑な扱いを受けいれてるのは、おそらく、不倫相手自身も自己肯定感が低いからでしょう)
夫に不倫をされた妻は、「夫が不倫相手を本気で好きになっていたから、不倫にのめり込んでいたのでは?」などと不安になるものです。
ただ、それは妻が健全なメンタルの持ち主だからこその発想(相手と深い関係になるのは、相手のことを本気で好きだから)なのかも知れません。
実際の不倫関係というのは、多くの場合、妻が心配するような愛情で結びついた関係ではありません。
正隆のような憂さ晴らしや、寂しさ・満たされなさを一時的に埋め合わせるだけの関係性であることが多いのです。
不倫相手から旅行に誘われた正隆が、「オレたちそんなんじゃないだろう(そんな恋人のような関係ではないだろう)」とつぶやく場面がありました。
正隆自身、自分の不倫は本気の恋愛などではなく、単なる憂さ晴らしであることに気づいてるわけです。
おそらく正隆は、行為の後で、何とも言えない後味の悪さや虚しさを感じているのではないでしょうか。
そうした嫌な気分は、愛する者同士が愛を確かめ合った後の幸福感とは、全く異なるものだと言えます。
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