ヒッチハイク記10 福岡県その2 前半 | 心理コンサルタント&セラピスト 国本裕美

心理コンサルタント&セラピスト 国本裕美

「”物理学的”心理学」を習得し、数々の悩みを素早く解決し、多くの人生を劇的に良い方向へと導いてきた心理のプロフェッショナル。

2月29日(水) ヒッチハイク30日目

午前6時起床。
昨日は冷え込んだ・・・寒かったけど、ふかふかの布団のおかげで寒い思いをせずに寝れた。

昨日ヒッチハイクで一気に鹿児島県から福岡県まで北上し、その際乗せて下さった、自動ドアの会社の営業のお兄さん宅(実家)に泊めてもらっていた。
お兄さんが、7時15分に家を出るので、それに合わせて支度した。

お母さんが朝ごはんを作ってくれていた。
朝から白いご飯とお味噌汁って言う和食をいただけるなんて、幸せでした。

家を出る準備をし、ご両親にお礼を言ってお兄さんと家を出た。
とりあえず道路に面したコンビニまで行けばなんとかなるだろうと、連れてってもらった。

雪が積もっていたのでスーツケースを転がすのに一苦労した。

「何かあったら連絡してきて」とお兄さんと連絡先を交換し、お礼を言って別れた。

一回別れたのに、お兄さんが戻ってきた。

「これ、寒いから持って行きな」
と、カイロをくれた。

なかなかイケメンな別れ方でした!!!

今日は、ヒッチハイク記7 福岡県その3(http://ameblo.jp/heart-messenger/entry-112134265 )で会った、株式会社イトキュー(http://www.itokyu.com/ )の社長、中原さんに会いに、福岡県糸島市に行く予定。

糸島目指して午前7時30分、ヒッチハイク開始。

中原社長とは事前に連絡を取ってあって、お昼ころに会おうという話をしていた。

このままいけば余裕で午前中に着くやろうと、余裕しゃくしゃくで始めたヒッチハイク。

でも、道路が狭くて車が止まれるような幅はなく、コンビニは糸島と反対方向の車線だった。
これでは糸島行きがつかまらないと思い、反対車線に移った。

でも、反対車線にはコンビニみたいな駐車場を持ったお店が、ない。
あっても、7時半なので飲食店はまだ開くには早すぎた。

仕方ないのでスーツケースをひきずって駐車場を探して歩いた。

ひたすら歩いた。

20分位は歩いたと思う。

私の大好きなミスチルの「隔たり」をアイフォンで聞きながら歩いた。

歌詞はなかなか衝撃やったけど、音の感じが好き^^

そこで見つけたのが、ホームセンター!!!!
しかも8時っていう早朝にも関わらず、開いてる!!!!

駐車場みーっけ!

8時、ホームセンターの駐車場にてヒッチハイク開始。
正直思いスーツケースを引きずりながら歩くのにも疲れた。

休憩もかねてここで糸島行きの車を見つけようと思った。

朝早いので車自体がポツポツとしかなく、声をかけてもまず「糸島」には行かなかった。
福岡市内ならまだしも、「糸島」に行く人を見つけるのは難しいんじゃないかって、昨日泊めてもらった家のご両親も言っていた。

さっき、コンビニまで送ってくれたお兄さんから電話があった。
お兄さんは営業なので、「もし糸島行きがどうしても見つからなかったら車で乗せてってあげる」って言ってくれていた。

もしや・・・

と思って出ると・・・

「今日休業になったよー。」

「えー!?!?そんな事ってあるんですか?」

「昨日乗った車が急に動かなくなっちゃって、車がないと仕事ができないから帰っていいって言われたんよ・・・」

「昨日の車がですか??乗ってる間にストップしなくて良かったです・・・・」

えーーー!?車止まっちゃったのーーーー!?
乗せてもらえず、チーン・・・・

とりあえず、お兄さんに泊めてくれたお礼を伝え、糸島に着いたら連絡する、と言って切った。

なかなか車は捕まらないけど、場所を移動するのはしんどかったのでもっと嫌だった。

頑張って探すか・・・・

それから車の量は少し増えたけど、声をかけても、全員行先は福岡市内で、「糸島行き」は見つからなかった・・・・

1時間半は駐車場にいた。

だんだんイライラしてきて、佐賀県の唐津で出会った少年野球のお母さんにいただいたカロリーメイトをやけ食いした。
チーズ味だった。

実は駐車場で私と同じくらいずーっと長い間いるおじさんがいた。

そのおじさんはなんとなく怪しそうで声をかけなかったけど、とうとう辛くなってきて、声をかけてみた。

「すみません、糸島まで行きたいんですけど、途中まででも良いんで乗せてってもらえませんか?」

「糸島??なんで糸島なの?」

「ヒッチハイクで旅してて、今日の宿が糸島にあるんです。」

「へぇー・・・・さっきからずっとうろうろして何してんのかなと思ってたけど、ヒッチハイクしてんの?
旅してるのはスーツケースからわかったけど、まさか女一人でヒッチハイクって度胸あるね・・・・」

おじさんは昨日新しく車を買ったみたいで、それにつけるカーナビを一生懸命取りつけていた。
車の納車に合わせて、今日は有給を取って一日休みらしい。

「車の乗り心地も知りたいし、良いよ。ドライブも兼ねて糸島まで連れてってあげるよ。」

「えーーーーーー!?!?良いんですかぁ????ありがとうございます!!!!」

神かと思いました。

おじさん、ありがとう!!!!!

おじさんはIT関係の会社員をされていた。
数年前に奥さんを病気で亡くし、息子さんは結婚して家を出て行ったので、今福岡市内で一人暮らしされていた。
でも、休日にはハイキングに行ったり、ドライブしたりと多趣味で知り合いが多いみたいだった。

生まれ育ちは福岡県だけど、仕事の関係で、長く東京や名古屋にも住まれた事もあって標準語をしゃべってくれた。

一度福岡県に来て、福岡大学の友達の家に泊まったり、博多や天神に行った話をした。
するとおじさんが、

「長浜ラーメン食べた事ある?」

「博多ラーメンはありますけど、長浜ラーメンはないです。」

「じゃあ一緒に食べに行く?」

「いいんですか??私は良いですよ^^」

さっき朝ごはんとカロリーメイトを食べたけど、おごってくれるなら、と思ってOKした。

おじさんはえらく私を気に入ってくれて、終始

「お姉ちゃん綺麗だねー。ウチに泊まりにこれば良いのにー。」

「時間あれば山登りに連れて行きたいな。」

「手が小さくて可愛いね。そのネイルも可愛いね。」

そういって私をじろじろ見ていた。
ちょっと気持ち悪かったけど、悪い人には見えなかったので、そのまま車に乗っていた。

大阪滞在で、大学時代の友達の家に泊まった。
彼女は今、大手航空会社に勤めながら、ネイルも勉強していて、お願いしてネイルをしてもらった。
めちゃくちゃ可愛くしてもらって私も気に入っていた。

ネイルしてもらった写真がコレ↓↓
http://www.facebook.com/photo.php?fbid=303323712

おじさんはそれを見て、可愛いと言っていたが、ただ手を握りたいだけだと思った・・・

本当に手を握られた時はちょっと警戒し始めた。

午前11時。長浜ラーメンの屋台がたくさん並ぶ一角に来て、一軒のお店に入った。

おじさんと一緒に「元祖長浜ラーメン」を注文し、食べていたところ・・・・

おじさんが10年前にスキューバダイビングをしていた話をしてくれた。
そこまでは良かったけど、そっからがドン引きだった。

「沖縄まで行ったんだけど、お姉ちゃん位美人な女の事二人で行ったんだよ。」

「え・・・奥さんは・・・・?」

「いたよ。そりゃもちろん内緒だよ。その子は20歳くらいだったかなぁ・・・・・3泊4日で行ってね、
スキューバダイビングを教えてあげたんだよ。」

「へー、そうだったんですかぁー」

「その子にはね、スキューバダイビングだけじゃなくて、夜の方も教えてあげたんだよねー」

「・・・・・・・」

(なんかおかしくないか???初対面でこんな話するんってどうなん!?!?)

「そかもその子、処女だったみたいで・・・」

「すみません、トイレに行ってきます。」

身の危険を感じて、トイレに立った。
すぐさまおじさんの車を降りようと思った。

ありがたい事にココは福岡大学から近い。

福岡大学と言えば真っ先に私を姉さんと慕ってくれる弟分の福大生、若松航(わたる)(http://ameblo.jp/heart-messenger/entry-112096287 )に電話し、長浜ラーメンを食べに来た経緯を話した。

「このままやったら変な所連れて行かれるかもしれへんから、これから会うフリしてくれへん?
おっちゃんに変わるから、場所どこですか?って聞いて車で迎えに来てくれるフリして!」

そう言って、電話をつないだままおっちゃんの所に戻った。

「あのー、私福岡大学に知り合いがいて、その子がせっかくだから会おうって言ってくれてるんですよ。
車も持ってるから、その子に糸島まで送ってもらいます。今から来てくれるみたいなんで、場所説明してもらえませんか?」

「良いよー。」

そう言って航がうまいことおじさんと話ししてくれた。

「そっか。じゃあここまで来てくれるんだね。」

「せっかく乗せて下さったのに、ホントすみません。荷物今から降ろしますね!」

そう言っておじさんの車まで向かった。

「・・・・・お姉ちゃん、もしかしておじさんがエッチな話したから降りようとしてる?」

(あたりまえやないかぁぁぁーーーーーーーーー!!!!!!!!)

「いや、そんなこと全くないですよ!!!ホントここまで、ありがとうございました。長浜ラーメンも美味しかったです。ありがとうございました。」

そう言って精一杯の笑顔でおじさんと別れた。

終始私を可愛い、美人だと言い続け、手を握られ、下ネタを連発されれば、そのあとどこに連れてかれるか安易に想像できるやろう・・・・

めちゃくちゃ怖かった・・・・・

人を見誤った・・・・・

でも、何もされなくて、本当に良かった。

そしてまたまた糸島行きを逃した・・・・

チーン・・・・

11時半を回っていた。午前中には余裕で糸島に行けると思ってたけど、全然無理やん。

航にまた電話をかけてお礼を言って、とりあえず糸島までいける道路を探そうと、アイフォンで自分の位置を確認した。

ここは以前、博多と天神を観光してくれた福岡のお姉さん(ヒッチハイク記7 福岡県その3http://ameblo.jp/heart-messenger/entry-112134265 )と来た場所からすぐ近かった。

お姉さんに海鮮丼をおごってもらった「福岡市鮮魚市場 市場会館」。
うわー!めっちゃ覚えてるしココ。

糸島行きから逆戻りやー!と思いながらスーツケースを引きずった。

フェイスブックに今の気持ち悪いおっちゃんの事を書いたら、中原さんから電話がかかってきた。

「もしもしー、どうなっとんの?大丈夫かぁ??」

聞きなれた福岡弁に安心した。

「ホント怖かったですー・・・TT 糸島何時に着けるかわからないですー・・・・今どこにいるかも良く分からないです・・・・」

「マジでぇ?来れそうかぁ?」

「頑張ります。車に乗れたら連絡します。」

長浜近くにある、糸島までつながる高速道路の入り口付近でヒッチハイクすることにした。
ここなら道路も広いし、誰か乗せてくれるやろう!!!!

「糸島」と書いて道路の端で立っていた。

5分立って、私の立っている場所では車が気づきにくく止まりにくい上に、車の量も少ない事に気づいた。

場所、変更。

少し下って大通りに近いところまで歩き、思いっきり目立つように花壇の上に立ってアピールした。
デパートが見える事からそこは都会だった。

都会でヒッチハイクしてる人、私も見たことない。

歩道で通り過ぎる人の視線が気になる。
ちらちら見てひそひそ笑っているのが見える。

結構車のドライバーとも目があったけど、誰も止まってはくれなかった。

「誰か一人位糸島行くやろー!止まってー!!!」

30分過ぎても誰も止まってくれず、視線も気になって、場所を移動しようかと思ってきた。
デパートがあるから、そこの駐車場でヒッチハイクしようかな・・・・

そう思い始めた。

10分過ぎても誰も止まってくれないので諦めて、場所を移動する事にした。

後半へ続く。