書名 過剰医療の構造 ”日本最大のタブーに斬り込む”
著者 藤井 聡
発行 ビジネス社
2024年2月11日
社会保険料の増大で、企業負担金、政府の歳出、国民の保険料・医療費が増大しています。
老齢化で医療費が増えるのは仕方がないのかと思うも、このままいけば、財政破綻になるだろうと
漠然と思っていました。
過剰医療の実態は、この本に書かれています。
過剰医療を止めることでも、医療費の削減ができそうです。
その解決策も記されており、納得できることです。
国民も医療の質、死生観、通院方法など医療改革と併せて議論が必要だと思います。
日本の未来や良い医療は何かを考える方にお勧めの本です。
目次
はじめに 〜生命に関わる「タブー」を乗り越えるために〜
◎ 座談会ーー森田洋之/大脇幸志郎/藤井聡
生を蝕む「病院文明」に抗うために
財政破綻後の夕張市で見た「過剰医療」の現実
医師以外の世界を知る重要性
医療を市場原理に任せることの弊害
病床数をめぐるバランスの悪い議
過剰医療を幸福の問題として考える
予防医療は効果があるのか?
悪意なき意思も過剰医療を行う構造的問題
「エビデンスベース」を逆手にとる製薬会社
国民の意識が変わること、「大人になる」ことの重要性
◎ 対談ーー宮沢孝幸/藤井聡
新型コロナウイルスを巡る真実と、それを潰す医学会とアカデミア
遺伝子に人工的に変異を入れるとウイルスは変化する
コロナウイルスの人工合成も簡単に短期間でできる
遺伝学的証拠を示すことができる新型コロナの人工合成
新型コロナが天然で生まれることを誰も説明できない
人工合成ウイルスのバイオテロを真剣に議論する時期
特定の前提条件の下で人工的にウイルスもつくれる
意地は見せたので胸を張って京都大学から退場していく
◎ 「過剰医療」が今、日本を亡ぼしつつある
特権的階級にある「医療」と「医師」
「コロナ騒動」の経験を通して浮かび上がった、医師・医療に対する疑惑の念
コロナ感染についての科学的、客観的メッセージ配信が、激しくパッシングされる
コロナ”騒動”の背後には、「過剰医療」問題がある
過剰医療の背景に、患者の健康を度外視する不条理かつ悪質なる「専門医」制度がある
医療業界の患者の背景に、医療業界の「金儲け主義」が潜んでいる
医療業界の患者の健康を度外視した「金儲け主義」の存在証明
専門医制度と金儲け主義が共に「共進化」していく
生命至上主義が、金儲け主義の過剰医療をさらに加速させる
医学的知識についての圧倒的な「格差」が、過剰医療をさらに加速すさせる
政府による「7割から9割の医療補助」が、過剰医療をさらに加速する
医師たちによる「過剰医療」の金儲けの結果、日本は二流国、三流国へと転落する
反論1 「日本衰退の元凶は、医師ではなく、彼らを放置する無能な政府だ」への反論
反論2 「医療費の拡大に伴う経済被害は、適切な財政運用で回避できる。だから
責められるべきは医師たちでなく、適切な財政運用をしない財務省だ」への反論
反論3 「医師の大半は真面目な人々だ。医師批判は是認できない!」への反論
反論4 「何が適正な医療で、どこから過剰医療なんかなんて
一概に決められない。だから、過剰医療批判はナンセンスだ」への反論
過剰医療による経済財政被害を軽減するための「診療報酬の価格の引き下げ」は愚策
過剰医療は「不正義」でありその回避は「正義」であるという「医療倫理」の強化
「寿命」そのものでなく「健康寿命」を重視する医療への転換
公的病院シェアの拡大と医師の公務員化
◎ 浜崎洋介
人間のための医療か、医療のための人間なのか?
ーー「過剰医療」批判序説ーー
現代日本における「過剰医療」の構造
「世界宗教」となった近代医学
「自分の死」を守ること
◎ 宮沢孝幸
ウイルス学者から見たコロナ対策の異常さ
私の研究経歴
コロナウイルス専門家が入らなかった専門家会議
PCR診断の危険性の認識のずれ
PCRの結果をめぐる解釈の稚拙さ
感染機序を理解しない政府と行政
mRNAワクチンについての認識のずれ
◎ 井上芳保
鬼化した秀才たちが「過剰医療」を進める
ーーHPVワクチン接種被害とそれへの一部
フェミニストの加担を問うーー
「鬼滅の社会学」で触れた過剰医療の問題
HPVワクチン(子宮頸がんワクチン)の正体
コロナ禍を経てHPVワクチンを定期接種の積極勧奨が再開された
男子接種の推進に一部フェミニスろが加担する構造
鬼化した秀才は出世主義者となって人間を喰うに至る
出世主義者の男への追従はフェミニストの名折れ
「悪鬼滅殺」が医療にも求められる時代になっている
◎ 美馬達哉
過剰なのは医療ではなくセキュリティ?
ーー生政治はーー
よくある臨床の風景
生政治とは
セキュリティの技術
計画からのスタイルへ
◎ 冨永晃輝
過剰医療研究をより良い医療に生かすために
現代医療の意思決定の難しさ
過剰な医療が存在している!
利益増大のために行なわれる、必要ではない医療の存在
過剰医療の是正の成果と課題
過剰医療の改善を、より良い医療づくりに生かすために
◎ 木村盛世
近代医療は人を幸せにするのか
近代医療の限界
がん検診の効果
ガンスクリーニングの問題点
大血管障害のリスクを拾い上げる、メタボ検診の効果は不明
◎ 松島哲久
過剰医療を問う
ーー薬学倫理の視点からーー
現代医療に問われるもの
過剰医療の根底にあるもの
医療化社会を越えて
◎ 武久洋三
「過剰医療」の構造
ーーベテラン医師がその諸相を描くーー
病院数の増加と減少
過剰医療への経緯
高齢者への薬剤過剰投与
厚労省の数々の対策
医療と介護への囲い込み