今生で作った信念体系、前世から持ち越した信念体系、先祖から受け継いできた信念体系。
今回は、育った環境の中でたくさんの信念体系が無意識下で育ってしまった場合のケースです。
クライアントさんの許可を得ております。
私たちの顕在意識は意識の5%以下で、95%以上が潜在意識です。潜在意識を変えない限り、引き寄せられる事象が変わらず、過去が未来になる理由がわかりますね
一つの信念体系を1本の木に例えてみましょう。
現世でたくさんの過酷な経験をした場合、木が密集しているような森になっているかもしれません
クライアントAさんは、CLCを長年取られていて、エモーションコード、ボディコードもたくさん受けられています。
出会ったころのAさんと今を比べると、大きな変容があり、ご本人も、私も驚いています 何よりも平穏なこころを保っていることがなかった時から、平安な気持ちで生きることができる喜びを選られています。
が、しかし、、、新しいことにチェレンジしているAさんにチャレンジングな出来事が起きています。
Aさんは変容し、新しい段階に移り、気持ちも、スキルも習得して、準備が整っているのに前に進めないような現実が引き寄せられてきます。
それは、潜在意識の深いところで、まだ開放しきれていない自分に制限を与える信念体系があったからです
今回のセッションで明らかになった準備が整っているのに前に進めないような現実が引き寄せられる原因とは何だったのでしょうか?
今、念願の、新しいことをはじめているAさんですが、現状では、仕事仲間にいじめられ、前に進むことを遮られているような環境にあります
肉体的にも精神的にも子供の時から父親から暴力を受けて育ったAさん。
日常的に起こっていた親からの虐待を経験した子供がたくさんの囚われた感情、ネガティブなプログラム、自分を制限する固定観念などを無意識に作ってしまうのは無理もありません
親が自分が発達障害などのような傾向にあることを知らずに子供が虐待され続けるケースでは、子供の人生が過酷になりやすいでしょう。
頭で自分も親も生まれる前に同意の上で同じ家族になったとわかっていても、虐待される側としては簡単に納得できることではないでしょう。
ただ、今生でそのパターンを手放すことを一つの目標にすることはできます
今回のケースは前世からではなく、Aさんが過酷な子供のころからの経験で無意識に作った信念体系でした。
今のところビリーフコードのアプリは英語のみなので、必要であれば日本語に訳す必要があります。
1.ネガティブなプログラム(Negative Program): 「私には喜びを感じる権利はありません」❝I have no right to feel joy❞
子供の頃から遊んでいる暇があったら家の手伝いをされていたそうです。嬉しそうにしていても文句を言われ、何をしても誉めてもらえず、学校でいい成績をとっても親の気に障れば不条理に追い込まれていたそうです
何をしても正解がないなんて、混乱しますよね
2.ネガティブなプログラム:「私は父に支配されています」❝I am being dominated by my father❞
まさに、父親が黒を白といえば白と思わなければいけなかったAさん。父親の支配下で子供なりに地雷を踏まないようにされたのですが、何せ彼の考えや言動は不条理なものが多く、それでも子供のAさんはその環境を受け入れるしかなかったのです
3.ネガティブなプログラム:「私が何かいうと彼らはあざ笑うでしょう」❝If I say anything, they will mock me❞
家の中で何をしても文句を言われ、親の感覚が普通だと思い、学校で何か言うと、他のクラスメートと感覚や価値観が違い戸惑うことも多かったそうです。
4.ネガティブなプログラム:「私にとっては一人でいる方が安全です」❝It is safer for me to be alone❞
人との関わりで常に攻撃されていれば、一人でいるのが安全という結論に達するのも無理はありませんね
上記のネガティブなプログラムからさらに深いところが、制限的な観念。
結果として以下のような自分を制限する固定観念が無意識下でつくられたのです。
5.制限的な信念・観念:「私が正しい状態でいるためには痛みが必要です」❝I need pain to keep me in line❞
❝keep someone in line❞というのは、「羽目を外させないようにする、誰かに行儀よく振る舞わせる、悪いことをしないようにさせる」 子供のAさんは父親からの体罰をこのように無意識に解釈されたのかもしれません。もしくは、親の言動からそうなんだと思ったのかもしれません。
6.制限的な信念・観念:「他人が私を支配します」❝Others dominate me❞
私はAさんと数年セッションさせていただいているので、いくつかの出来事で、誰かがAさんを遮ったり、支配しようとする登場人物がいたのを知っています。95%の意識で他人が自分を支配することが当然だと思っていたなんて、顕在意識では自覚できませんね
7.制限的な信念・観念:「私は子供が嫌いです」❝I hate my child❞
Aさんは愛を持ってお子さんを育てられました。ただ、親としてやるべきことをロボットのようにこなしていた時もあるそうです。親からの無償の愛を受けられなかったAさんが愛を持って育てようと努力された結果、やさしいお子さんになられています。この次元で無償の愛というのは難しく、多くの親が条件付きの愛が本当の愛だと思っているかもしれませんね
ネガティブな中核となる信念(Faulty Core Belief)は木でいうと、根っこにあたり、潜在意識の深い部分に入り込んでいます。
8.ネガティブな中核になっている信念:「人々はいつも私を監視しています」❝People are always looking over my shoulder❞
Aさんは、特定の人から「監視される」経験がパターンとなっていることを認識されています。監視された上に、批判されるのです。Aさんにとっては障害ですね。95%以上の潜在意識で信じ込んでいる自分にとって不利な信念が現実となって引き寄せられるのです
ネガティブな中核となるアイデンティティ(Faulty Core Identity)は木でいうと、根っこを取り巻く土にあたり、潜在意識の深い部分に入り込んでいます。
9.ネガティブな中核となっているアイデンティティ:「自分を犠牲にしないでパートナーにコミットすることはできません」❝I can't commit to a partner without sacrificing myself❞
これは母方の先祖から受け継がれているものでした。幸い、Aさんのパートナーは優しい方です。
上記が「準備ができているのに前に進めない原因の信念体系」ですが、まずは、その信念体系に関わる不調和の原因を見つけ、それらを手放してから、信念体系を手放します。
ここでも「前に進めない原因」が見つかりました。
1.「私は自分を尊重するつもはありません」❝I will not respect self❞ と過去の経験から決めてしまったことが、エネルギーとして残っていました。
2.「私は自分を罰します」❝I will punish self❞ と過去の経験から決めてしまったことが、エネルギーとして残っていました。
3.「どうして私がこんなめに」❝Why me❞というエネルギーを外側に発していました。
4.「私は前に進むつもりはありません」❝I will not move forward❞ と過去の経験から決めてしまったことが、エネルギーとして残っていました。
これは、前に進む準備ができているAさんが前にすすめない事象を引き寄せている一つの大きな原因ですね。
5.今生作った囚われた感情:「無力感・助けが得られない」❝hopelessness❞
6.今生作った囚われた感情:「怒り」❝anger❞
7.今生作った囚われた感情:「怯え」❝fear❞
8.今生作った囚われた感情:「いらだち」❝peeved❞
9.今生作った囚われた感情:「役立たず」❝worthless❞
ビリーフコードはコンピューターに例えると、オペレーティングシステムのアップグレードにあたります。
デフラグをしてスペースができたところに、必ず何か新しいものをインストールする必要はありませんが、1,2個インストールしたいと潜在意識が望めばビリーフコードから筋反射で選びます。
Aさんの潜在意識が選んだ力(パワー)を与える新しいステートメント:「私は信頼できる友達です」「神の愛は無償の愛です」
Replacement statements:
"I am a faithful friend"
"God's love is unconditional"