慢性化した病気を診断するとき、
中医学では、気血水の理論が使われます。
特に体質とのかかわりの深い慢性的な病気には、気血水の循環に不調がないかをみます。
気血水のバランスが取れている状態を健康とみます。
気血水の異常は体内の循環の異常とみなします。
慢性病の多くは気血水の異常から起こり、複数が絡み合っている場合もあります。
気
気は目には見えませんが、エネルギーやパワーのようなもので、
生命力、精神力のもととなります。
気は健康に密接していて、
気の変調は全身の不調につながります。
体の不調が慢性化して気にも影響を及ぼします。
そうなれば、精神的な部分にも影響がでます。
・気虚:気の不足や機能が低下している状態
・気滞:気がうまく流れないことによって起きる
・気逆:気の循環が乱れ、下降しなければならなかった気が逆流し上昇してしまう状態
血
血は全身に栄養を与えます。
体の不調が慢性化すると血に影響がでます、
正常な働きができなくなると、貧血をおこしたり、自律神経の働きや女性のホルモンバランスが崩れたりします。
・血虚:血流不足、血の機能が低下している状態
・於血:血液や血流の障害、婦人科系の代謝不全などで起きる
・出血:様々な出血が起きる状態
水
水(津液)は水分代謝や免疫システムにかかわる体液です。
水は皮膚や関節、内臓などの部分に水分と栄養を与えます。
体の不調が慢性化して水に影響を及ぼすと、乾燥したり、逆に水分が多すぎるとむくんだりします。
・津液不足:体の津液が不足した状態
・湿:体の表面や腸内に湿気を含んだガス状のものが溜まっている状態
・水滞:体内に水分が溜まっている状態
体の健康を気血水のバランスによって保たれているかをみて、治療法をみつけだします