定年を迎える最後の年に、あるPTAの広報役員の方から、

「最後のPTA新聞にはいつもの先生の挨拶文と、

さらに先生が児童朝礼や校長室便り、

そして校長室の前に貼りだされている標語についての特集ページを是非作りたいのでお願いします。」

と依頼がありました。前例のないことでもあったので、

簡単に何故私が標語にしてきたかの記事だけ載せますと答えたのです。

その新聞に一番先に掲載したのが「鏡をみて…」です。


そして投稿した文はこれです。

『私はある時期までは、一生涯一担任で終わりたいと考えていました。

だからこそ児童集会での私の話は、わたしにとって唯一の短い授業なのです。

その話す内容は、自分ができているからではなく、

むしろできていない、至っていない人間だからこそ、自分自身に立ち止まり、

(止観)』まずは自分に言い聞かせています。

そして心に響いたことを子ども達にも伝えているのです。

そのため、視覚に訴え、少しでも心に入るように紙に書き、話しています。

その後、校内や校長室前に掲示し、校長便りでもお知らせしています。

子ども達が、掲示板の前に立ち止まり、今までの紙をゆっくりめくりながら観ている姿に接した時、

とても嬉しい気持ちになります。何かの折に、心にふと思い出してくれたら幸いです。」と