覚えなきゃいいんですね。覚えるから忘れるんですね。覚えなきゃいいんですよ。 | 『TMダイエット〜T理論と気功で頑張らずに痩せる!?〜パクリ気功団の挑戦』

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覚えようとするから忘れるんだよなと思います。何か大事な物事を記憶することを特別な営みだと思い込んで固くなってしまうと、僕たちを導いてくれるような大事な物事は頭に染み込んでいきません。

 

過去の偉大な先達たち、すなわちウルトラマンたちを味方につけるには彼らの残してくれた言葉を記憶してしまうことです。そのためにはもっとリラックスして楽しむことです。

 

 

リラックスして楽しんでいるうちに、数年経てばそこそこ自分の脳内のネットワークが強化されて、時と場合に応じて過去の偉大な先達たちが残してくれたアイデアを自由自在に引き出せるようになります。

 

例えばB'zが好きな少年が、最初はベストアルバムに入っている曲を全部覚えて、次にオリジナルアルバムの曲を全部覚えて、それに飽き足らずシングルのB面(2nd beat)を全部覚え、さらにライブの音源を聴くだけでいつ頃の音源かすぐに言い当てられるようになるように。

 

好きで楽しんで繰り返しているうちに、この少年のようにいつの間にか丸ごと全部覚えてしまうようになるでしょう。

 

数年前に落語家の立川談春さん(立川談志の弟子の一人で、今一番高座のチケットが取りづらいトップの落語家)が、B'zの稲葉さんと対談されていました。それがYoutubeに上がっているのですが、その中での1シーンが印象的です。

 

おそらくスタッフの方が用意した質問だと思うのですが、このような質問が立川談春さんに投げかけられました。

 

独演会など、落語の最中にふと噺を忘れてしまう瞬間はありますか?

 

という質問でした。真打の落語家に恐ろしいことを質問するもんだと思いますが、談春さんの回答が秀逸でした。以下にスクリプトを文字起こしします。でもできれば談春さんの声で聞いた方がいいと思います。

 

※42:40くらいからその話題になります!

 

稲葉:これは素朴な疑問ですね。

談春:素朴ですねぇ。この素朴に対してどうひねくれるというのが試されているんですか?試されているならこういう言い方ですね。覚えなきゃいいんですね。覚えるから忘れるんですね。覚えなきゃいいんですよ。これ30年経ってわかったんです。すっっっごい生意気なこと言ってますけどね。覚えるから忘れるんです。ヒットソングと同じです。覚えなきゃなんかあったときに「あっ」と思った瞬間に何か出てきます。その何か出てくるところからひょっとしたら壊すかもしれないけど、とんでもない発見があります。芝浜なんてのはそんな話です。だから蝦蟇の油は必死に話しています。でも覚えなきゃいいんですよ。だから突き詰めるとそうなると思ったんですよ。覚えたもの忘れられたら・・・

稲葉:それそうすると話が、話の方で進んでいくなんてことあるんですか?

談春:びっくりするようなことを言っちゃうときがあるんですよ。びっくりするようなこと言っちゃうんですけど、言っちゃった手前会話だからしょうがないから何か受け答えるじゃないですか。そこからなんか・・

稲葉:受け答えるのはでも自分ですもんね。

談春:そうそう。受け答えながら考えてる。何かほんの一瞬、必ず戻ってきますが、ふっと「あ、こんな寄り道あるんだ」、「あ、こんなアレンジあるんだ」とか。

稲葉:すごいですね。

談春:それがいいか悪いかはわからないです。絶対わかんないです。ただ夢はそれをとてもこんなでっかいホール、落語にとってですよ、大きなホールで落語は無理だろうって言われるようなとこで、そこが、そこに入って行っちゃったら、どうなるんだろうというのが、今一番見たい夢です。流石に怖くてまだそれはできないけど。そこまで自分に飽きちゃえば(以下略)

 

このままだと全文文字起こししてしまいそうなくらいいい話ですが、続きはぜひ動画で確認してください。とりわけ今回お伝えしたいのは、忘れたくないなら、覚えなきゃいいということです。

 

覚えなきゃいいんですね。覚えるから忘れるんですね。覚えなきゃいいんですよ。

 

落語家が落語の演目(芝浜とか死神とか)を、覚えようとせず好きで繰り返しているうちに無意識に落とし込んで自然と噺すように、繰り返したいくらい好きなことを見つけることが一番最初にくるはずのものです。それを繰り返していけば大切な物事を覚えて、必要なときに自由自在に引き出せるようになります。

 

ここまでがファーストステップです。

 

そして談春さんは覚えようとせずに覚えた話の流れに身を任せることで創造力が発揮されることをサラッとおっしゃいます。粋ですね。

 

それを引き出した稲葉さんのアシストも素晴らしいです。

 

稲葉:それそうすると話が、話の方で進んでいくなんてことあるんですか?

談春:びっくりするようなことを言っちゃうときがあるんですよ。びっくりするようなこと言っちゃうんですけど、言っちゃった手前会話だからしょうがないから何か受け答えるじゃないですか。そこからなんか・・

稲葉:受け答えるのはでも自分ですもんね。

談春:そうそう。受け答えながら考えてる。何かほんの一瞬、必ず戻ってきますが、ふっと「あ、こんな寄り道あるんだ」、「あ、こんなアレンジあるんだ」とか。

 

この談春さんの噺に身を任せたときに寄り道やアレンジを見つけたときの描写は、あるオーセンティックなコーチの言葉を僕たちに想起させます。

 

自然の流れに身を委ねているとき、人は最もクリエイティブになれるのです(p.131)

c.f.シュワちゃんの有名な言葉「今日もあの街角を見に行くぞ」の「あの街角」って情報空間のエッジのこと 2018年03月01日

 

 

落語家が好きで聴き込み稽古し続け、それが自然となり、その自然の流れに身をまかせることで、ふと本番でこれまでに見たことがない寄り道やアレンジを見つけるような高いレベルを、僕たちも目指しましょう!

 

そのためには徹底的に自分の好きなことをやるしかありません。そしてそれ以外のことは全部諦めてしまうことです。

c.f.「どうしたら素晴らしい演奏家になれますか?」「演奏以外のすべてを諦めることだ」(グレン・グールド 2022年03月06日

 

 

ただ僕たちが自分のものにしてしまいたいと思うような高度な教えは抽象度が高く、楽しむにも固くなってしまうかもしれません。

 

それをリラックスして取り組むにはどうすればいいか?

 

数学者のゲーデルは有名な不完全性定理を証明したことでその名を歴史に残した僕たちの偉大な先達(ウルトラマン)ですが、同じくウルトラマンなアインシュタイン(相対性理論で歴史に名を残しています)とお友達でした。

 

ゲーデルの母はその友情にいたく感動して、自分もアインシュタインの業績を学ぼうとします。そんな母にゲーデルはこうアドバイスしました。

 

抽象観念を恐れることはない、最初はすべてを理解しようとしないで、小説を読むように進みなさい

 

c.f.抽象観念を恐れることはない、最初はすべてを理解しようとしないで、小説を読むように進みなさい 2013年12月07日

 

僕たちもゲーデルが母に送ったアドバイスに従って、リラックスして、小説を読むように偉大な先達たちウルトラマンの残してくれた教えを自分のものにしていきましょう。

 

最初は純粋に好きで繰り返しているうちにそれを覚えるようなり、いつの間にか諳んじるようになります。すると今度はそれを人様の前で公演なりセミナーなりで話すようになり、その流れに身を任せていることでこれまでに見えて来なかった寄り道やアレンジの方法まで見えてくるようになるでしょう。

 

そんな楽しい世界に、今月の『模倣気功団』のセミナーではお連れしたいと思います。自らの大周天を大きくしてリラックスし、偉大な先達たちの力を借りるコツをつかんで、激しくも楽しい毎日を手にして下さい!!

 

お申し込みお待ちしております!!!

 

【『模倣気功団』セミナー「ウルトラマンへの階梯」】
【対面セミナー日時】 6月19日(日)19:00~21:00

【場所】 新宿の貸し会議室(受講生に個別でお伝えしております)
【受講料】 ①対面セミナー+動画教材コース 20,000円(銀行振込)②動画教材+オンラインセッション30分コース 20,000円(銀行振込)③動画教材のみ 15,000円(銀行振込)

【受講資格】ブログ読者
【持ち物】 情熱とゴールと筆記用具
【お申し込み】お申し込みはこちらから

 

 

 

【書籍と動画紹介】

 

 

※談春さんの修行期。談志師匠の無茶苦茶なところも面白いです。

 

 

※談志の弟子である談春さんと志らくさんの愛憎劇が堪らないですね( ̄ー ̄)