細分化したからこその協働|理学療法士が行うNさんの飲み込みリハビリ | The Armonizador dances with the breeze | 新潟の治療家

The Armonizador dances with the breeze | 新潟の治療家

難治性の症状を対象とする治療家(整体・心理・エネルギーの手による治療)です
 
3~6次元レベルの調和を目指す治療を行います

Armonizador

にはそのような意味が込められています

 

医療のみならず IT や マーケティングの分野において

 

専門化 細分化

 

が進んでいると いわれています

 

 

私は 医療の中でいえば

 

リハビリテーション

 

という 専門分野に属しており

 

その中で さらに

 

理学療法士

 

という専門の免許を有し(ご存じかもしれませんが その他に作業療法士・言語聴覚士さんがあります)

 

理学療法士の中でも

 

私は キャリアで言うと

 

急性期から生活期の脳卒中の患者さんのリハビリ経験 

が 比較的豊富な理学療法士

 

と なると思います

 

 

 

ですので 例えば

 

私が 脳性まひの小児のリハビリ や

最新の研究結果に基づいた心臓リハビリ や

プロスポーツの選手のリハビリ を

 

「あなた 理学療法士さんなんだから 今すぐ してね♪」

 

と 言われましても

 

「今すぐは 無理!」

 

と なります(笑)

 

新人理学療法士さんのように 勉強しないと

 

とてもとても

 

とてもとても とてもとても 

 

満足できるレベルのリハビリを提供することは

 

できません!

 

(もちろん新人さんよりは 勉強のノウハウや 対人スキル などの点は優位だとは思いますが・・・思いたいだけかも?(笑))

 

 

このように 医療の分野では 細分化が かなり 進んでいると 思います

 

 

さまざまな職業分野において

 

知識と技術の高度化が進んでいけば

 

この細分化 専門化 の 流れは 当然なのだと思うのです

 

 

~~~

 

 

それを 踏まえて 最近あった話をさせていただきます

 

今 私が働く施設の利用者さんの中に

 

嚥下が 困難な Nさん という方がいます

 

嚥下とは ざっくりいうと 食べ物を飲み込む能力のことです

 

前任の理学療法士さんの 引継ぎ情報では

 

 

「入所された段階で かなりの嚥下困難が 認められた

 

 幸い 現在まで 誤嚥性肺炎となったことはないが そのリスクは高い

 

 問題は 本人が 自分が嚥下困難であることを 自覚できていない ことである

 

 全介助で かなり強めのとろみをつけて 全介助で食事介助を行っているが

 

 職員の目を盗んで 自分で食べようとして 激しくむせこんだことがある」

 

 

という ものでした

 

ちなみに 誤嚥性肺炎 とは 食べ物が 食道を通らずに 気道を通って 肺に落ちてしまい 強い炎症反応 つまり 肺炎を招くことをいいます

これで 亡くなられている方も たくさんいるのが現実です

 

 

私はその前任者さんに

 

 

「どんな リハビリをされていましたか?」

 

 

と お聞きしました

 

 

「この方は ご自宅で訪問リハビリを利用されている

 言語聴覚士が 訪問し 介入しています」

 

 

という お返事でした

 

 

・・・

 

 

「・・・ん?」

 

と 一瞬思いました

 

 

その前任者さんは 私の 質問に 答えた気持ちなのでしょうが

 

私が効きたい事には 実は 答えられていません(笑)

 

 

私がお聞きしたかったことは

 

「Nさんの 嚥下困難に

 

 理学療法士として

 

 あなたは どのような リハビリを 具体的に 行っていましたか?」

 

ということです

 

 

「ポジショニングとか 調整しましたが その他には特に・・・」

 

 

という お返事でも 良かったのですが

 

 

前任者さんのお返事は

 

「嚥下は 言語聴覚士の仕事 私は理学療法士ですから やれることはないです」

 

と 聞こえてしまいます

 

「言語聴覚士さんが関わっているのだから こちらが あーだーだ 言わない方が無難でしょ」

 

とも 聞こえます

 

 

 

これが リハビリの 細分化の 1つの

 

弊害

 

なのかもしれません

 

 

ただ 前任者さんのお答えは

 

十分 想定の範囲内 でした

 

 

それくらい リハビリの世界では 一般的な 考え方です

 

 

 

ということで Nさんに話に戻ります

 

実際に 嚥下の状態を評価するためには

 

自分で 食事介助をするのが 一番です

 

今週の月曜日に 初めて させていただきました

 

 

・・・

 

 

なるほど
 

Nさんは 食べることが 大好きであることは わかりました

 

ですが

 

かなり 飲み込むことが 難しい状態です

 

ご自分の口の中に どの程度 食べ物が 残っているのかを

 

感じられない? 注意力の関係で認知できない?

 

そんな 印象です

 

 

誤嚥(食べ物が 間違って 肺の方へ入ってしまうこと)のリスクは

 

意外に それほど 高くなさそうです

 

飲み込めなかった口の中の食べ物が

 

口を開けた瞬間に 全部 外に出てきてしまいます

 

つまり 首が 飲み込もうとして 下を向いても

 

そのまま 持ち上げることが (このタイミングでは) 難しいのです

 

 

 

リハビリで Nさんに できることは まだまだ ありそうだと

 

判断することが できました

 

 

その日から 毎日 10分程度の時間ですが

 

リハビリを行いました

 

(この方の場合 エネルギー療法の必要性はあまりありませんでしたので 通常の?リハビリです)

 

 

Nさんに 今 大事なことは

 

首を安定させるために必要な 土台作りです

 

つまり

 

足 骨盤 体幹 肩~腕

 

という首から下にあるものが

 

安定しなければ

 

上にある 首(頭部)も

 

安定することはできず

 

飲み込む能力も 低下する

 

という とっても 簡単な 考え方です

 

 

 

 

効果は 予想以上に 早く 出てきてくれました

 

 

 

介護士さんから

 

「Nさんは 朝食が 飲み込みづらかったんですけど 今朝は 順調でした~」

 

という 報告をいただきます

 

ベッドからの 起き上がりも

 

以前は全介助でしたが

 

今は ベッド柵を使いながらではありますが

 

肘で体を支える姿勢程度までは ご自分で起き上がることが 可能となってきています

 

 

 

今後は 時々 応援に来てくれる 作業療法士さんに

 

認知面の評価と リハビリ

 

そして ごくたまに来られるという Nさんご担当の言語聴覚士さんと

 

情報交換をし 日頃からできるリハビリについて アドバイスをいただく

 

という流れを 今 作っているところです

 

 

 

本当のことを言うと

 

実は 私一人で 飲み込みの能力向上に向けて 首や 口への リハビリを行うことが可能です

 

職場の同僚にはまだ話をしていませんが 私は訪問治療家 であるからです

 

可能な範囲で どんな症状でも みます

 

 

ただ 理学療法士としては

 

他の 専門職の方々のお仕事を 尊重しつつ

 

「あなたに全部お任せ」とはせずに

 

「一緒に お互いの強みを活かして 協力していきましょう」

 

という 基本の流れを しっかり行っていきたいと思います

 

 

それが 私自身も含む 職場のスタッフ全員の

 

成功体験となり

 

スキルアップとなる

 

と 考えるからです

 

 

今日ももちろん Nさんの リハビリを 行います!

 

 

~~~

 

 

明日は いよいよ A先生のもとでの修行 3回目です

 

車で片道6時間の場所で 行いますので

 

ブログ更新は しばらく お休みとなります

 

 

 

長文にお付き合いいただきありがとうございました

 

あなたに愛が溢れる一日となりますよう

 

お祈りさせてください

 

ありがとうございました