これからしばらくは、家族法(親族・相続)のうちの、親族を見ていきましょうね。

 

その前に、家族法全般に通じる民法の考えを確認しておきましょう。学習していて多少「あれっ」と思うかもしれませんが、基本は、「本人の自由意思の尊重」です。

 

もしも試験の時、判断に迷ったらこのことを思い出しましょうね(鉛筆を転がすより正解の確率は高いはずです)。

 

【親族とは】

親族とは以下の人達です。

16親等内の血族(けつぞく)(かなり血の繋がりが濃い家族や親戚)

2配偶者(はいぐうしゃ)(夫や妻)

33親等内の姻族(いんぞく)(かなり近しい義理の家族や親戚)

 

最低限知っておかねばならない言葉がありまね。

6親等とか3親等とかいう時の数字は、親族の関係の近い、遠いを意味します。数字が小さいほど近く、大きいほど遠くなります。

親等の数え方ですが、図を見て、実際に数えてみてくださいね。段々慣れるので最初はとっつきにくくても大丈夫です。

●ヒント:自分の兄弟姉妹は①の父母の代に一旦昇ってから降りてきて②、同様に、自分の「おじ・おば」は①→②の祖父母の代まで一旦昇ってから降りてきて③、おじ・おばの子である「いとこ」は、③のおじ・おばの代から一つ降りてきて④という具合です。

 

尊属(そんぞく)卑属(ひぞく):自分の世代より上の世代を尊属、下の世代を卑属と呼び区別します。

 

余談ですが、私、HeadTail係長はNHKの大河の大ファンで、「青天を()」を毎週欠かさず視聴しています。渋沢家は豪農だったせいか、親戚関係がたくさん現れるので、ついつい登場人物同士が親族何親等か数えてしまいます(例えば渋沢栄一と渋沢喜作は「いとこ」同士なので、親族4親等だなぁとか)。親等を数える訓練に是非大河ドラマを使ってみてくださいね。


NHK大河ドラマ「青天を衝け」H&T係長は、渋沢栄一と喜作の活躍から目が離せませんビックリマーク

 

 

血族(けつぞく)とは自然血族(血の(つな)がっている家族や親戚)と法定血族(血は繋がってないけど養子縁組することで法律によって生じる家族や親戚)。姻族(いんぞく)婚姻(こんいん)の結果できた家族や親戚です。

※結婚の中でも法的意味を持つものを「婚姻(こんいん)」というので、家族法(親族・相続法)の勉強では「結婚」の代わりに「婚姻(こんいん)」と呼ぶことにしますね。

 

ところで、親族関係は人の一生を通じて発生して、そして、消滅します。

 

親族関係の発生と消滅の方法をまとめておきましょう。
※聴き慣れない用語は後に学びますので気にしなくて大丈夫です。

 

発生のきっかけ

消滅のきっかけ

血族

自然血族

出生

死亡、失踪宣告、特別養子縁組(実の親族との関係消滅)

法定血族

養子縁組

一方の死亡、離縁、縁組取消し

配偶者

婚姻

死亡、離婚、婚姻取消し

姻 族

婚姻

一方の死亡、離婚、婚姻取消し、離縁(結婚している養子が養親と離縁した場合の養子の配偶者と養親など)

 

 

 

 

 

  

●次回は、婚姻を見てみましょうね。人間臭くなってきますね。

 

ステラ:お祖父ちゃんの、そのまたお祖父ちゃんはロシア人よ。ところで、その人何親等か教えてけろ(ステラちゃん/秋田県出身)
HT係長:祖父の祖父は高祖父(こうそふ)。親族の4親等よ。(図では③曾祖父(そうそふ)の父です)

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