ますます深まりゆく秋、追憶にひたること、多くなりませんか。夜なんて月がとても綺麗ですしね。
追憶といえば、バーブラ・ストライサンドとR・レッドフォードが共演したあのシドニー・ポラック監督の名作「追憶」(1973年)。そして、映画と同名の主題歌、良いですよね。
追憶的な曲、邦楽となるとやはり、過ぎ去った日々をノスタルジックに回想するユーミンものが素敵です。
卒業写真(1975)、あの頃のまま(1979)、よそ行き顔で(1980)、Hello, my friend(1994)など。そんな曲たちの一つに、「いちご白書をもう一度」(1975)があります。
「いちご白書をもう一度」はユーミン作詞・作曲でバンバンが大ヒットさせました。
諸先輩には言わずもがなですが、この曲名の中にある「いちご白書」(The Strawberry Statement)とは、学生運動が盛んなりし60年代のアメリカを舞台に、ある大学生が女子学生リーダーに惹かれ、恋をし、同時に、激しい抗議活動へとのめり込んでゆく、そんな時代感あふれる1970年の映画です。
「いちご白書」はカンヌ国際映画祭審査員賞を受賞。
左の俳優はブルース・デイヴィソンさん。『ビル・ゲイツだろ』なんておっしゃらないでね♡
この映画の主題歌が、カナダのフォーク・シンガー、バフィ・セントメリーの歌う「サークル・ゲーム(The Circle Game)」です。
バフィ・セントメリーはアメリカ・インディアンの血を引くフォーク・シンガー。
このバフィ・セントメリーさんの歌声、感極まって震えるような独特の高音で、一度耳にしたら絶対忘れられません。早速、和訳してみました。
今回、訳して小さな「個人的」発見がありました。この映画、確か、盛り上がる学生の抗議活動が警官隊に制圧され、壊滅、とてもやるせないエンディングだと記憶してました。
しかし、主題歌の最後をよく読むと、こうあります。
大きな夢は失われた
でも、新しく、もっと素敵な夢もたくさん現れるだろう
回転木馬がやがて止まるその瞬間まで
大それた夢は消えても、人は死ぬまで夢を抱ける、H&Tはそう解釈しました。すると映画のエンディングにも決してやるせなさだけでなく、一縷の希望の光も見えてきます。すみません、気づいていなかったの不肖H&Tだけかも知れませんね![]()
バフィ・セントメリー サークル・ゲーム The Circle Game(1967)
作詞・作曲 ジョニ・ミッチェル
※多くの方が素晴らしい翻訳をされてますが、とりあえずは渾身のH&Tバージョンをご覧くださいね![]()
natumelow様、この映像のYouTubeアップを有難うございます![]()
Yesterday, a child came out to wonder
昨日少年は疑問に思った
Caught a dragonfly inside a jar
トンボを捕まえて瓶に入れ
Fearful when the sky was full of thunder
空に鳴りわたる雷鳴に怯え
And tearful at the falling of a star
流れる星には涙を流した
Then, the child moved ten times 'round the seasons
それから、少年に10年の歳月が過ぎた
Skated over ten clear frozen streams
透明に凍った川面で10回もスケートしたわけだ
Words like, "When you're older", must appease him
少年は「もう少し大きくなれば」という言葉に慰められ
And promises of someday make his dreams
いつの日かと夢を抱いた
※And the seasons they go 'round and 'round
季節は再び巡り巡って
And the painted ponies go up and down
ペンキを塗った木馬も、上に下に
We're captive on the carousel of time
人は皆、時間の回転木馬に縛り付けられ
We can't return we can only look behind
振り返ることはできても後戻りできない
From where we came
もとへは戻れずに
And go round and round and round
前へ、前へと進むだけ
In the circle game
円形の遊戯場をひたすら前に進む※
Sixteen springs and sixteen summers gone now
16回目の春と秋が過ぎ去り
Cartwheels lost to car wheels through the town
荷車は、本物の自動車に代替わり
And you tell him,
やがて少年はこう告げられる
"Take your time. It won't be long now.
'Til you drag your feet to slow the circles down"
「ゆっくりでいいんだ。重い足を引きずって時の流れを緩めたいと思うまで、そう長くはないんだからね」
So the years spin by and now the boy is twenty
さらに時は巡り、少年は20歳になった
Though his dreams have lost some grandeur coming true
大きなことを成し遂げる夢は失われたが
There'll be new dreams, maybe better dreams and plenty
新しく、もっと素敵な夢もたくさん現れるだろう
Before the last revolving year is through.
回転木馬がやがて止まるその時までは
※~※の部分のリピート
![]()
さて、ユーミンの「いちご白書をもう一度」の方ですが、この映画のリバイバルを知った元学生の男性が、卒業とともに別れた恋人と過ごした賭けがえない時を追憶しています。
H&Tは、この曲を聴くたびに『なぜ二人は別れたのか』考え続けて参りました。
ところが、この疑問、意外とあっさり解けました。先日何気にNHKドラマ10『拾われた男』を見ていたら、俳優業への夢を諦めようとする主人公の諭が恋人の結に平手打ち喰らい、喝を入れられる場面に遭遇、合点が行きました。
俳優としての成功を夢見る諭(仲野太賀さん)とその恋人の結(伊藤沙莉さん)
別れの原因、それは男と女の本質的な違いだったのですね![]()
平たく言えば、女は『あなたや、あなたの信じるものも信じる。そのためにはこの命捧げてもいい』感情をとても大切にする「ように」思います。
一方、男は『理想は理想、でも現実に合わせて生きなきゃだめだ』理性を大変重んじるのでは「ないかと」思います。
「いちご白書をもう一度」の曲中の男性は、就職を視野に無精ひげを剃り、長髪を切って七三分け、かつて熱っぽいシュプレッヒコール(デモの際の掛け声)を繰り返した口からは『(ボソッと)もう若くないさ』
この瞬間、男に全てを託した女の心の中で、何かがプツっと切れたのではないか、H&Tはそう思ってしまうのです。
1969年、東大の安田講堂は全共闘(全学共闘会議)など左翼学生の手で占拠され、警察(機動隊)との攻防戦が繰り広げられました。今となっては想像もつきませんよね。
1969年新宿駅西口(地下?)のフォークソング集会(フォークゲリラ)。初期のフォークソングは社会に、後には個人の内面に目が向いていきます。
1960~70年代、ご苦労も多く大変な時代だったと思います。ですが、こうしてみると、とても熱くて、濃い時代ですね。H&Tはそんな時代に青春を過ごされた先輩昭和レディ&昭和ボーイの方々が、少し羨ましくもあります![]()
♪何もこわくなかった。ただ、あなたの優しさが、こわかった♪(かぐや姫、『神田川』(1973)より)
おどさんも、おがちゃんも、あの頃を思い出して思いっきり切なくなってくださいね。きっと、切なく感じられる人ほど人には優しくできますからね(by 若干濃いめなH&T)
今晩はブラック・ニッカか、サントリー・ホワイトで乾杯だっちゃ
良い週末を![]()
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