私の好きな映画のひとつに『グーニーズ』がありまして。

最近初めて小説版を読みました。

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小説は絶版ですが、ジェームズ・カーン著・広瀬順弘訳の角川文庫が出ています。

舞台はアメリカ。主人公マイキーと仲間たち〈グーニーズ〉が、海賊の地図を頼りに宝さがしの冒険に出る物語。

 

古い地図、海賊の残した謎、宝を狙うギャングたち、知恵と勇気が試されるダンジョン…という、今となっては貴重な王道少年冒険モノでして、昔テレビだかビデオだかで観て以来大好きな作品です。

 

これ、10月のある1日の出来事を描いたお話なんですね。

金持ち連中に土地を買収されかけていて、マイキーたちブルーカラーの住人は期日までに大金を用意できなければ、町を追い出されてしまう。

退去期限は10月25日で、物語が始まるのは10月24日の朝。

 

「十月はぼくの大好きな月だ。(中略)なにか地球の底からわき上がってくるような特別さわやかな、不思議な風がぼくの身体を――胸を吹き抜けていくような気がする。もちろん、ほんとに吹き抜けていくわけではないんだけど、でもそんな気がするのだ――なんかお伽話に出てくる魔法にかかってるみたいな。」

 

「そのとき、例の十月の不思議な風が屋根裏部屋の窓から吹き込んできて、突然ぼくは何かが起こるような予感におそわれた。そして、そのとおりになったのだ。」

 

もうこの導入部分を読んだだけでガッチリ心を掴まれました。

10月に読むのにぴったりな本!

今月を狙って読もうとしたわけじゃなく、図書館で見つけたのがたまたま今月だったってのが、なんかロマンじゃないですか。夢想家の主張。

 

映画に比べると下ネタ多めで、地下の仕掛けがどうなっているのかイメージし辛い、古い作品なので死語や差別用語が出てくる、といった難点もありますが、それを差し引いてもとっても面白い小説です。

 

片目のウィリーという海賊が、宝物を守るためにいろんな謎かけやトラップを残していて、それを解きつつ洞窟を進んでいく。ちょっとRPGっぽくもあり。

オルガンのシーンが好きです、仕掛けがユニークで。

それに「ピンチの時、仲間が一ヶ所に集まってあーだこーだ言い合う」シーンって見てて楽しい。

 

町を追い出される焦燥感、指名手配中のギャング一家に追われる危機感、危険な洞窟への不安が冒険のスパイスになってます。

大団円に向かって駆け抜ける感じが実に心地良く、すっきりした読後感です。

 

宝探しが、自分たちの土地の過去を知るきっかけになるのが好感触ポイント。

片目のウィリーへの共感や冒険への憧憬等、マイキーの心情が詳しく描かれているのも良かったです。

マイキーはじめ、グーニーズの面々のキャラが立ってて好きなんだ。

マウスとステフのやりとりにニヤニヤしてしまう。

 

最初のページの「グーニーズの誓い」、思わず暗唱したくなりました。