『幸せについて』(谷川俊太郎/ナナロク社) | へーでるの幸せを運ぶ年賀状(幸せはあなたの中にある)

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年賀状らしくない年賀状ですが、こんなのがあってもいいかなと思って作り続けています。
年賀状に込めたメッセージ、あなたはどのように感じてくれるでしょう。
年賀状に隠されている遊び心、あなたはどのように読み解いてくれるでしょう。

ネットが再び使えるようになったらガンガン投稿しようと作り貯めていた記事の最後です。

(ガンガン投稿できなかったんですけど)

 

 

 

4月4日(日) 10:38
 



『幸せについて』(谷川俊太郎/ナナロク社)
定価・本体1000円+税
2018年12月15日 初版第1刷発行
2020年 3月15日 初版第4刷発行




 

この本はすぐに読めそうなので今から読むことにします。

入力はひと休。
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読書をしようとテレビの前のコタツ(すでにふとんは取ってテーブル代わりにしているだけ)まで行き、クッションに腰掛けた。

テレビはサンデー・ジャポンが流れてる。

コタツに本を置いたまま、寝落ちと目覚めをくり返す(笑)。



何度目かに目を開けたとき、二男がその本を読んでいた。



またその後も目を開けると本を読んでいる二男の姿。

 

 

いつの間にか二男は消えていた。

ワシも読まな(アカン)・・・・・・。

眠気がおさまったので、コタツの上の本を手に取り読み始めた。
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うーむ、難しい。
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と、二男がそばに来てつぶやいた。

「これ難しいな。1ページ目から。」
 

 

芝生

 

そして私はいつか

どこかから来て

不意にこの芝生の上に立っていた

なすべきことはすべて

私の細胞が記憶していた

だから私は人間の形をし

幸せについて語りさえしたのだ

 

※実際は3ページに掲載されているが、この本はこの詩から始まっている。

 

 

「ホンマじゃの。哲学じゃ、哲学。」

さてはこいつ、途中で読むのやめたな・・・・・・。

そう思いながら、この二男のつぶやきも記事に使おうとコタツに本を置き、パソコンの前まで移動して今これを打っている。
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コタツに持って行っていたコーヒーをそっとパソコンのわきに置く二男。

やさしい。

(学校からの電話や家庭訪問を受けるやんちゃな部分が少々あるが、根っこの部分は本当に優しい二男だ。名前の一文字に「優」の漢字を入れたのは大正解だったか?)



現在、11:51

では、残りを読むとしよう。

再びコタツへ。
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読み終えたどー!

現在、12:20

すぐに読めそうと思っていたが、けっこう時間がかかったな。

幸せは・・・・・・甘くはなかった。



お昼ごはんができたようだ。

ささやかな幸せを味わった後でこの続きを入力しよう。



(トン、トン、トンッ!)

階段の方から音が!

「痛ってー、痛い・・・痛っ」(二男の声)

痛みを感じるのも幸せ?

「ごはんができた」と兄を呼びに2階へ上がろうとしてつまずいたのだろう。
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(口笛の音とともに階段を下りてくる足音・・・・・・ということは痛みはもう引いたか)
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コタツに座った3人の「いただきます!」の声。
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「ごはんよ!」と不機嫌な声がする前に移動するとしよう。

入力はひと休み。
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(先日テレビ放映されたときにビデオに録っていた「七つの会議」を見ていた)
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現在、14:41

再び入力開始。



◆裏表紙

最近歳をとってきたせいか、過去も気にならなくなったし、未来も気にならなくなってきました。過去の記憶がぽろぽろこぼれ落ちているから、いろいろ訊かれてもすぐに思いつかない。でも、これも幸せというものの一つの要素なのかもしれません。
つまり、過去が気にならない、未来も気にならないで、「いま・ここ」に在る。
これが、ぼくが考える幸せの基本形です。
※P.103~107にかけて書かれている「あとがき」の出だしの文章と同じ。



◆表紙のそで

ときどき思う、
死んでからヒトは、生きていたことが、
生きているだけでどんなに幸せだったか悟るんじゃないかって。
※P.64にも同じ詩がある。ちなみにこの本は全112ページ。



◆裏表紙のそで

谷川俊太郎 たにかわ・しゅんたろう
一九三一年生まれ。
一九五二年第一詩集『二十億光年の孤独』を刊行。
詩作のほか、絵本、エッセイ、
翻訳、脚本、作詞など幅広く作品を発表し、
近年では、詩を釣るiPhone アプリ『谷川』やメールマガジン、
郵便で詩を送る『ポエメール』など、
詩の可能性を広げる新たな試みにも挑戦している。
小社刊行の著作『生きる』(松本美枝子との共著)、
『ぼくはこうやって詩を書いてきた』(山田馨との共著)、
『おやすみ神たち』(川島小鳥との共著)、『対詩 2馬力』(覚和歌子との共著)、
『あたしとあなた』『こんにちは』『バウムクーヘン』がある。