“死ぬ発言”の3日後の出来事(不思議な偶然) | へーでるの幸せを運ぶ年賀状(幸せはあなたの中にある)

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年賀状に隠されている遊び心、あなたはどのように読み解いてくれるでしょう。

体育会のTシャツに書き込んだ「天まで届け」に私が込めた思いとは違った思いが込められることを、ある生徒の“死ぬ発言”で気づかされたという話を、前回記事にしました。

 

 

   前回の記事へはこちらをクリック!→→→令和元年度体育会のTシャツ~「天まで届け」に込めた思い~

 

 

天国にいる大切な人に、「元気な姿」や「頑張っている姿」を届けられるんだ……ということを生徒たちに話したという記事です。

 

 

 

 

 

今朝のことでした。

 

 

職員朝礼のときの、隣の先生との会話です。

 

 

「西村先生、4時間目空いてるでしょう?」

 

 

「うん、何?」

 

 

「(授業の指示が書かれた紙を私に見せながら)いいですか?」

(授業の補欠に行ってほしいというお願いです)

 

 

今日は6時間授業のうち4校時だけが唯一の空き時間でした。できれば自分のことをしたかったのですが、その先生の笑顔を前にしたら、つい「行きます」と言ってしまいました(笑)。

(もちろん、こういうのはお互い様なので、笑顔でなくても「行きます」と答えていましたが)

 

 

 

 

 

で、授業の補欠(自習監督)に行ったクラスでのことです。

 

 

そのクラスは私が授業に行っていないクラスの1つで、あまり話をする機会がありません。

 

 

そこで、ちょっとだけ話をさせてくれと言って、体育会のTシャツの話をしました。

(授業に行っている3年生3クラス、1年生2クラスで話した内容です)

 

 

もちろん、“死ぬ発言”で気づかされたことについても話しました。

 

 

天国にいる大切な人に、「元気な姿」や「頑張っている姿」を届けられるんだという話です。

 

 

 

 

 

一通り話した後、私は教室の棚にあった30冊ほどの文庫本の中から1冊を選び、読むことにしました。

 

 

選んだ本は『甲子園への遺言(伝説の打撃コーチ 高畠導宏の生涯)』(門田隆将/講談社文庫)です。

 

 

この本を見た瞬間に、以前新聞の本の紹介欄で目にした本であること、確かこのコーチは岡山出身の人じゃったはず……というような記憶が甦りました。

 

 

読み始めてすぐ、その本だということがわかりました。

 

 

プロ野球選手としては活躍できませんでしたが、現役引退後に打撃コーチとして7つの球団を渡り歩き、数々の選手を育て上げた人です。

 

 

50代半ばで一念発起し、高校教師になるために通信教育で勉強を始め、5年かかって教員免許を取得し、社会科教師として教壇に立ち、「甲子園」を目指した人です。

 

 

しかし、志半ば、わずか1年数カ月の教師生活で、病によりこの世を去った人です。

 

 

この本はNHKの土曜ドラマ『フルスイング』としてドラマ化され、平成20年1月から2月にかけて、6回にわたって放映されています。私は視聴していませんが、もしかしたら皆さんの中にはご覧になった方もいらっしゃるかもしれません。

 

 

 

 

 

自習監督をしながら本を読んでいて、あっと思いました。

 

 

愛弟子の1人、田口壮(オリックスからメジャー・リーグへ移籍。現在はオリックスのコーチ)さんが登場している部分です。

 

 

 メジャー・リーグでは、試合が始まる前に必ず厳粛な「時」がある。

 アメリカ国家「星条旗よ永遠なれ」が球場に流され、観客は起立し、選手たちは帽子を胸にあてて国旗に敬意を表する。

(略)

 セントルイス・カージナルスの田口壮(三五)は、平成一六年、大リーグ三年目で初の開幕ベンチ入りを果たし、自己最多の一〇九試合に出場して打率二割九分一厘をマーク。初出場したワールド・シリーズ初戦にも先発出場し、初安打を放っている。

 この激闘のシーズンの七月以降、田口は、国歌が流れたあと、空を見上げてなにごとか呟くようになった。

「昨年、妻の父が亡くなりましてね。今年は高畠さんが亡くなりました。僕は尊敬する二人の父親を相次いで亡くしてしまいました」

 一年の疲れを癒やすために日本に帰国した田口は、この年の暮れ、筆者のインタビューに答えた。

 田口は、高畠を野球における父だと思っている。

「アメリカでは試合前にいつも国歌が流れます。選手はベンチ前に整列してそれを聴きます。僕は、その国歌が終わる時、空に向かって、天国から見守っていてください、と二人に語りかけるんです。毎回、そうやって試合に臨むようになりました」

「星条旗よ永遠なれ」を聴きながら、義父と高畠に思いを馳(は)せ、戦いの場に臨む田口。いつの間にか、それは田口にとって欠かせない試合前の儀式となった。

 

 

シンクロニシティ(不思議な偶然)を感じました。

※心理学に興味をもち河合隼雄さんの本を読みまくる中で出会った言葉(現象)です。

 

 

10日(火)に、ある生徒が“死ぬ発言”をしてくれたこと。

(それによって「天まで届け」の「天」を「天国」ととらえられることに気づいた)

 

 

そのわずか3日後の今日、授業の補欠(自習監督)に私がこのクラスに行くことになり、この本を読んだこと。

 

 

もし、この日の私の空き時間が4校時でなかったら?

 

 

授業の補欠(自習監督)が必要なクラスがこのクラスでなかったら?

 

 

このクラスの担任の先生が教室に置いている本の中にこの本がなかったら?

 

 

30冊ほどある本の中から手に取った本がこの本でなかったら?

 

 

自習監督をしながら本を読んでいて、上記の部分を読む前に授業の終わりのチャイムが鳴っていたら?

 

 

 

 

 

不思議な縁を感じた私は、やっぱこの本は読まんとあかん本なんじゃ……と、帰宅後すぐにアマゾンで注文しました。

(文庫本が苦手は私はハードカバーの方を注文)

 

 

以前、新聞でこの本のことを知ったとき、興味をもちながらすぐに購入することはしませんでした。

 

 

もしかすると、私の人生にはこういう出来事があらかじめ用意されていて、私はこのタイミングでこの本を購入することになっていたのかもしれない……そんなことを思わずにはいられませんでした。

 

 

自習監督をしながら読めたのは30ページまでですが、このクラスの担任の先生に言ってこの本を貸してもらいました。

 

 

注文した本が届くまでは、貸してもらったこの本を読むつもりです。

 

 

感じること、学べること、生徒たちに話してやれることなどがいっぱい詰まっているような予感がします。