Vol.709
今年は陽気のせいか
木の葉の色づきが良くない
と言っても山々の紅葉は
秋の風物詩
色んな紅葉を見て見よう
イロハモミジ/伊呂波紅葉 ムクロジ科
葉が落葉する前に色づくことを紅葉(こうよう)と言い、
狭い意味では赤に色づくことを紅葉、黄色に発色するのは
黄葉と呼ぶ、本種は紅葉が最も美しいことで有名。
陽当りにより色の強弱があるが、おおむね赤色が強い。
その美しさから庭や公園などに植えられる。
和名は葉の切れ込みの数をいろは・・・と数えた、つまり7裂。
オオモミジ/大紅葉 ムクロジ科
紅葉は日当りにより色づきに変化がある。
本種は赤に発色し、葉や木全体が大きいので
色づくと見事。葉は7~9つに裂ける。
当地で最も多く見られる。
ヤマモミジ/山紅葉 ムクロジ科
紅葉(モミジ)と言えばカエデの仲間の総称で
本種やオオモミジ、イロハモミジを指すことも。
当地では里山から山地にかけて散見する。
葉が7~9つに裂け、鋸歯が大小2重になる。
オオモミジの変種で色づきもオオモミジに似る。
メグスリノキ/目薬の木 ムクロジ科
3枚の小葉、つまり3出複葉のカエデの仲間で
サーモンピンクの鮮やかな紅葉は素晴らしい。
樹皮を煎じて目の洗浄に使用したのが名の由来。
アオハダ/青膚 モチノキ科
山地に他の樹種と混生し、葉は短い枝(短枝)に束状につく。
紅葉は淡いレモンイエローの色合いで黄葉。
日差しがあるとひときわ美しい。
コシアブラ/漉油 ウコギ科
掌状複葉と呼ばれる小葉5枚で1枚の葉にカウント。
紅葉は黄色からクリーム色や脱色して白色に
見えるものもあり個性がある。
春の若葉は山菜として好評。
チャノキ/茶木 ツバキ科
秋頃、ツバキに似た花びらに清楚な白い花をつける。
もともと本州以南に自生、植栽された。
その昔、当地でも植栽され、それが野生化している。
ツバキの仲間で常緑、葉の表面に照りと光沢があり
葉を紫外線から守る。
<果実>
<紅葉 >
ニシキギ/錦木 ニシキギ科
名のとおり素晴らしい紅葉を見せてくれる、
日当りが良いと真っ赤に染まり、その美しさは
世界三大紅葉木のひとつとも。
その美しさから公園や庭園など広く植えられる。
果実は熟すと裂け1~2個に分果、こんなの形で
野鳥の採食を待つ。
ミヤマガマズミ/深山莢蒁 レンプクソウ科
これは果実、ガマズミの仲間で枝や葉の表面に
毛がほとんどなく、花や果実はガマズミより大きい。
真っ赤に熟した果実は酸っぱい、生食より果実酒に
すると淡い赤になり食慾を誘う。
ヤブムラサキ/薮紫 シソ科
果実の周りに毛が見られるが、これが特徴で
全体に毛が多く特に葉の裏面に密生する。
果実は紫色で仲間のムラサキシキブより大きく
数は少ない。
<果実>
<雌花>
タラヨウ/多羅葉 モチノキ科
葉の裏に字が書け「葉書」の木として知られる。
静岡以西に分布、当地は公園などに植えられる。
郵便局の木にも指定されている。
雌雄異株でこれは果実がついているので雌木。
コアカミゴケ/小赤実苔 ハナゴケ科
コケの名がつくが、菌類と藻類が共生する地衣類で
木の切株や岩上などに生える。
白く木のように伸びる小柄の先端が赤い。
周りの葉のような黄褐色はハイゴケ、これはコケ。
ゼニゴケ/銭苔 ゼニゴケ科
このコケに出会うと形にびっくり。
まず、傘状は雌器托、杯状が無性芽器、
その下にあるのがコケの本体。
和名は杯状の無性芽器を銭に見立てたもの。
家の周りや軒下にもよく生え、仲間のジャゴケと
ともに繁殖が旺盛で嫌われる。