Vol.708
突然の寒波襲来で
一気に晩秋のたたずまい
暖かい陽気に慣れた
体にはちょっとつらい
里山は紅葉真っただ中
ハウチワカエデ/羽団扇紅葉 ムクロジ科
真赤に紅葉するものが多いが、日当たりにより橙、黄色など
様々な色の変化が見られる。
名は大きく丸い葉を羽うちわに例えたもの。
キッコウハグマ/亀甲白熊 キク科
暑さが影響したのだろうか、ようやく花が開いて来た、
花は小さく目立たないが、アップすると可愛らしい。
頭花(花)は小花3個で構成、小花は花びらは5裂し、
先端がピンク色は雌しべで1個出ている。
花の後方に先端が尖っているのは閉鎖花で開花
しないまま自家受粉して結実する、比較的陽光が
当たらない株に多い。
イモカタバミ/芋片喰 カタバミ科
カタバミと言えば黄色の花を連想するが本種は
紅紫色をつける、帰化種で空き地や道端などに見られ
群生する株も見られる。
雄しべが黄色、芋のような塊根(球根)で増える。
ツワブキ/艶蕗 キク科
秋から初冬にかけて黄色の花を咲かせ、常緑の大きな
葉が冬の光を受けている。
花が少なくなるこの時期に、庭や公園をにぎわしている。
和名は葉に艶がある蕗、つまりツヤブキが転訛しツワブキに。
アカネ/茜 アカネ科
空き地や垣根などに生えるつる性植物、
茎は中空で四角、逆向きにとげがある。
花は淡い黄色の5弁花、赤ぽっい果実は普通2個が
くっついているが、1個のものもある。
その昔、赤い根を煮出した汁で布の染色に使用した、
和名は根が赤いことから。
ハキダメギク/掃溜菊 キク科
路地や畑の周辺に生え、花期が6~11月だが冬季を
除き咲いている。
花は小さく、周囲は白色の舌状花が5個、真ん中は
黄色の筒状花で構成。
和名は植物学者牧野富太郎氏が、東京世田谷の掃き
溜めで発見し命名したという。
カラハナソウ/唐花草 アサ科
山地に生え、茎にはトゲがあり木などに絡みつき
ながら伸びるつる性植物。
雌雄異株でこれは果穂(果実)がついているので雌株。
花穂(果実)はビールの苦味や香りに使われるホップに
似ている、本種はホップの変種。
ホップは岩手県遠野市が国内の主産地。
雌株(昨年秋の花が果実に)
雄株(雄花)
シロダモ/白だも クスノキ科
東北南部以西に自生する常緑の広葉樹、
日当たりの良い南斜面に自生し、葉の裏が
白っぽく、葉にはクスノキ特有の香りあり。
雌雄異株で花期は秋から冬、雌株は果実が
完熟と開花が同時期に見られる。
ツリバナ/吊り花 ニシキギ科
里山に自生する落葉低木、名の通り花と果実が
吊り下がる。
花は緑白色で花びら5個、さく果(果実)は熟すと5裂し、
種子は5個つく、つまり5数性。
果実が割れ種子が見えるがこんな形で野鳥の採食を待つ、
つまり野鳥に果肉を提供し、種子を散布してもらう。
キャラボク/伽羅木 イチイ科
高山に生えるが、庭木として目にすることが多い、
もともと垣根として植えられた。
葉がらせん状につき、本種の原種であるイチイは
葉が水平状につくことで見分けられる。
赤い果実は甘く食べられるが種子は毒、と言われて
口にすることが出来ますか?
イクビゴケ/イクビゴケ科
林地の半日陰地に生えるコケでおもしろい形をしている。
米粒状が胞子の入る「朔」、緑色が葉、さらに茶色で
針状に細いが苞葉。
和名は朔の形がイノシシの首のように見えることに由来。
クサゴケ/ハイゴケ科
大きい岩や古い木製橋梁の欄干の上などにマット状に
生える大型のコケ。胞子体の「朔」が伸びてきて
陽光に映えて美しい。