Vol.684

    

     今年の紅葉は

   ことのほか色づきが良く

   期間も長く続き

   目を楽しませてくれた

   今回は紅葉の見納め

 

 

 

 イロハモミジ/伊呂波紅葉 ムクロジ科(1)

  紅葉が最も美しいと言われ、各地でもみじと言えば

  本種やオオモミジを指すという。

   イロハカエデ、タカオモミジとも呼ばれる。

   

 

    イロハモミジ(2)

   同じ種でも日当たりにより、このようにまだらに発色する。

   陽の強く当たるところは赤が強く、

   陽が当たらないところは未だ緑のまま。

   紅葉は差し込む陽射しに左右される。

   

 

    オオモミジ/大紅葉 ムクロジ科

   本種もイロハモミジと発色は変わらないとされるが、

   このように全体が黄色に発色するケースもあり

   個体差がある。

 

 

  ニシキギ/錦木 ニシキギ科

   名のとおり紅葉の美しさを錦に例えたとされる。

   とは言え日当たりにより発色が異なるケースが多い。

   

 

  ドウダンツツジ/灯台躑躅 ツツジ科

   紅葉が美しいツツジの中でもひと際発色が素晴らしい。

   本種も日当たりが良いと、このように朱色になるが、

   日当たりが良くないと黄色などのグラデーションになる。

   この発色が好まれ地方によっては庭木のメイーンに植えられる。

 

 

  エノキ/榎 アサ科

   黄色に発色する代表的な樹種と言われる。

   葉の葉脈を見ると左右非対象、それから鋸歯が葉の

   先半分だけにあるのが特徴。

       葉は国蝶のオオムラサキの幼虫のえさ、つまり

   食樹としても知られる。

   

 

  コナラ/小楢 ブナ科

   ブナの仲間はどちらかというと黄色から赤茶色に発色し、

   区分すると褐葉と言われるが、幼木はしばしば

   このように赤く発色することがある。

 

 

 

  コシアブラ/漉油 ウコギ科

   普通黄色に発色するが、日陰に自生する種はこのように

   白色に近い色に発色する。脱色したようにも見える。

   春の若芽は山菜として人気がある。

 

 

    イヌワラビ/犬蕨 イワデンダ科

     どこにでも生えるシダとして知られ、住宅の周辺でも見かける。

   葉身の先が急に細くなる特徴がある。

   秋には枯れてしまう夏緑性で、淡い茶色の草もみじが美しい。 

 

 

  マユミ/真弓 ニシキギ科

   全木に鈴なりの果実が美しくシャッターをパチリ。

   まもなく種子が4個入る果実がはじけ赤い種子が現れ、

   野鳥の採食を待つ。

 

 

     トキワサンザシ/常盤山樝子 バラ科

      枝に短い鋭いトゲがある常緑性の低木で西アジア産の帰化種。

    果実は平たい球形で多数つき、秋には鮮やかな赤色に熟する。 

        別名のピラカンサの方がよく知られる。     

 

 

  マルバシャリンバイ/丸葉車輪梅 バラ科

   葉が丸みを帯び花の形が梅に似ることが名の由来。

   花は白の五弁花、果実は球形で黒色に熟する。

       自生種も見られるが、公園などの樹木の下木として植えられる。

   

 

  ヤイトバナ/灸花 アカネ科

   茎や葉に独特な臭いを持ち、別名のヘクソカズラの方がおなじみ。

       ちょうど果実が熟しているが、この実は荒れた皮膚に効くと言われる。

   ツルは細くとも丈夫でリースとしても使われる。

 

  

  ヒメジョウゴゴケ/姫漏斗苔 ハナゴケ科

  日当たりの良い岩の上などに自生し、子柄がラッパ状で盃

  のような形、表面が灰緑色をしている。

  コケの名がついているがコケではなく地衣類。