Vol.683

 

   里山を染めていた紅葉

   日増しに葉が落ちて

   幹だけになってしまい 

   寂しさがただよう

   

 

 

       コハウチワカエデ/小羽団扇楓 ムクロジ科 

 

 

 

 

    ハウチワカエデ/羽団扇楓 ムクロジ科

   山地のブナ林などに生えるカエデ、

   紅葉は赤、橙色に発色するが、このように真っ赤にもなる。

   逆光で見るとその鮮やかさが際立つ。

   葉が大きく形がカエルの手に似るのが名の由来。

 

  

 

  マンサク/満作 マンサク科

   紅葉は普通このように黄色に発色するが、日当たりにより

   赤色に発色することもある。

   名は早春真っ先に開花することから「まず咲く」が変化

   したなど諸説あり。

  

 

   葉が重なり合っている。

 

   

        それを開いて見ると、陽が当たらないところは発色が異なる

 

  シラキ/白木 トウダイグサ科

   紅葉の美しさは、発色が多彩でそのグラデーションが素晴らしい。

   今回は重なりあった葉と露出している葉の発色の違いを比べて見た。

   紅葉の発色は陽光に左右することが分かる。

 

 

 

  ウリハダカエデ/瓜膚楓 ムクロジ科

   山地のみならず里山でも多く見られるカエデの仲間。

   葉は3つ、5つに裂けて五角形状に、紅葉は赤が主体で

   橙色や黄色など多彩。

   和名は緑色の樹皮に黒い縞模様が入りそれを瓜に例えた。   

 

 

  コシアブラ/漉油 ウコギ科

   紅葉する樹木の中で黄色、そして次第に白色に変わるのは

   他にタカノツメなどがあり異色の存在。

   葉は小葉が5枚で1枚の葉を作るつまり掌状複葉、

   仲間のタカノツメは小葉3枚の三出複葉で見分けられる。 

   若葉は山菜として人気あり。

 

 

 

    カジカエデ/梶楓 ムクロジ科

   葉の形が独特のカエデの仲間、当地では数が少ない。

   葉は大きく紅葉は黄色や橙色に発色するが、

   余り目立たない。

 

 

  ゼンマイ/銭巻 ゼンマイ科

   湿地や日陰地に生える夏緑性のシダ植物、栄養葉と胞子葉の二形生で

   これは栄養葉。秋には紅葉が美しく草もみじとして知られ、

   若芽は山菜としても知られる。

 

  

  ツクバネ/衝羽根 ビャクダン科

   果実が色づき風に乗り飛び出る準備をしている頃、

   完熟すると真っ黒になる。

   半寄生植物で雌雄異株、これは果実がついているので雌株。

   

 

  ミヤマガマズミ/深山莢蒁 レンプクソウ科

   真っ赤に色づいた果実が秋の陽を受け、その美しさを

   いかんなく発揮している。

   仲間のガマズミとの違いは果実が少なく形が大きい。

 

 

  クサギ/臭木 シソ科

   果実の1個をアップした、赤いがくの上に紫色の果実が

   乗った形が目をひく、これは野鳥を呼ぶための二色効果

   と呼ばれるが、採食する野鳥は見たことがない。

   葉をもむと独特の香りがありその匂いからこの名が。

 

 

 

    ヒサカキ/姫榊 ペンタフィラクス科   

  常緑の広葉樹で岩手、秋田から以南に自生する。

  サカキより葉が小さいのでヒメサカキ、転訛してヒサカキに。

  当地は神棚などにお供えされるサカキはヒサカキが主流。

  雌雄異株でこれは果実がついているので雌株。

  手前が果実、丸く小さいのは来春のつぼみ。

 

 

  ベニバナボロギク/紅花襤褸菊 キク科

   畑地や野面に生える一年草の帰化植物、

   花は先端が橙赤色で下向きにつける。

   普通目にするダンドボロギクに似ているが、

   花の先が赤味を帯びるのが見分けのポイント。 

 

 

    ウスアカカタバミ/薄赤酢漿草 カタバミ科

   カタバミの品種、葉がカタバミとアカカタバミの中間色を持つ。

   畑地や歩道などに見られ、カタバミやアカカタバミと混じって生え、

   見分けが難しい。