Vol.682

 

  高い山から駆け降りて来た紅葉

  里山でも一気に進み早くも落葉が目立つ

  北風にあおられところどころに

  とぐろを巻くように集まっている

   

 

 

 

 

     メグスリノキ/目薬の木 ムクロジ科

    鮮やかなサーモンカラーや赤に発色し個性的で美しい。

    葉は3枚、つまり三出複葉のめずらしいカエデの仲間。

    和名は樹皮を目の洗浄に使用したことから。

 

 

     オオモミジ/大紅葉 ムクロジ科

    葉の裂片が幅広く7~9つに裂け、紅葉は赤や、

    黄色、橙色など多彩だが、赤が多いように見受けられる。

    カエデの仲間では当地方に最も多い。 

 

 

  ヤマモミジ/山紅葉 ムクロジ科

   オオモミジの変種で、日本海側に分布し当地には少ない。

   葉は7~9つに裂け鋸歯は大小2種で、

   紅葉はオオモミジにほぼ同じ。

 

 

   シラキ/白木 トウダイグサ科

    前回、「赤や黄色のクラデーションが美しい」と紹介、

    今回は見事な黄色に発色している。

    和名は樹皮、材が白いことから。

    雌雄同株で同じ花軸に雄花と雌花がつく。

 

 

  ウラジロノキ/裏白の木 バラ科

   葉の裏面が白い毛で覆われ白く見えることが名の由来。

   紅葉は黄色っぽく色づき、仲間のアズキナシと同じく

   黄色を強く発色する。

 

 

  ツタウルシ/蔦漆 ウルシ科

   つるから出る気根が樹皮に付着して成長するつる性植物。

   紅葉は三枚の葉が赤や橙色に発色し、カエデ類と並んで紅葉が美しい。

   樹液が肌につくとかぶれるので要注意。

   

 

     ニシキギ/錦木 ニシキギ科

   名の通り素晴らしい色づきを見せ、特に日当たりの良い

   場所の発色が美しい。果実はこのように3個つき、枝には

   板状の翼がつく、翼がないのがコマユミと呼ばれる。

   ニシキギはスズランノキ、ニッサボクと並び

   世界三大紅葉樹のひとつ。

   

 

  アクシバ/灰汁柴 ツツジ科

   歩道脇などに自生するかん木で若い木の樹皮は緑色。

   花は花びらの先端がカールした独特の形。

   さくらんぼのような赤い果実はほんのり甘酸っぱい。    

 

 

  ヤブムラサキ/藪紫 シソ科

   全体に毛が多く葉の裏や小枝、がくなどに密生する。

   葉の裏面に触れることで確認できる。

   果実は仲間のムラサキシキブよりやや大きいが数は少ない。

 

 

   ツルリンドウ/蔓竜胆 リンドウ科

   紫色のリンドウに似た花をつけるつる性植物で

   比較的日当たりの良い歩道脇などの林地に自生する。

   花はあまり目立たないが真っ赤な果実は目立ち、

   とりわけ積雪の中では周りから歓声が上がるほど美しい。