Vol.679

 

      朝夕めっきり涼しくなり

    何処からともなくキンモクセイの香りが

  秋本番を知らせてくれる   

 


 

    シロバナハギ/白花萩 マメ科

     野山に咲き誇っていた萩の花がピークを過ぎた。

   ハギは紅紫色の花が多いがその中で白花は眼に清々しい。

   ニシキハギの白花品種でシラハギとも呼ばれ、

   庭園や公園で見られる。

   

 

 ソメワケハギ/染分萩 マメ科 

  一つの株に白、紅紫色の花をつけるものや、一つの花が

  紫色や白が混じって咲くなど多彩。

  シロバナハギの変種とされ見る機会は少ない。

 

 

  ネコハギ/猫萩 マメ科

       日当たりの良い草地に生え枝が地をはうように伸びる。

   花は白で旗弁に紫色の斑点があり、全草毛深く触り心地がいい。

   和名はイヌハギに似ているものの全体に毛が

   多いことによるなど諸説あり。

 

  

  

     メドハギ/蓍萩 マメ科 

    日当たりの良い草地、歩道脇など普通に見られる。

    草本だが茎が木質化して木本に見える、

    花はやはり蝶形花で騎弁に紅紫色の斑点がある。

    和名は茎を占いの筮(めどき)に使われたことから。

 

 

  カリガネソウ/雁草 シソ科

   紫色の花弁が5つに割れ、蕊(しべ)が上に伸びて

   先端に雄しべと雌しべがつく、花弁の模様は蜜標。

   この特徴ある花は一度見ると忘れることがない。

   和名はこの形を雁(カリガネ)に見立てたもの。 

   近寄ると強い臭気がある。

 

 

  タニソバ/谷蕎麦 タデ科

   タデの仲間は赤っぽい花が多いが本種は白っぽく

   一部に紅紫色が入るものの、一見して判断できる。

   やや湿った路地に生える多年草。

 

 

   アケボノソウ/曙草 リンドウ科

    毎年秋、この花を見るとその造りに関心する、

       それは蜜腺は普通、花の基部や葉、茎にあるが

     本種は花弁にあること。

     花弁は白色の4枚で先端に黒紫色の斑点があり、

       中ほどに黄緑色のふたつの点がこれ蜜腺。

   晴れた日にはよく虫が集まっている。   

 

 

     サラシナショウマ/晒菜升麻 キンポウゲ科

    秋に花をつけるショウマが多いが、本種は花穂状に花をつける。

    花は白で小さい花をまとめて長さ20~30cmの穂状になる。

    和名は若芽はゆで、水にさらして食べることから。

 

 

 ノササゲ/野豇豆 マメ科

  山地や畑地の縁に生えるつる性の植物。

  畑地に生えるとつるが繁茂して厄介者だが、この筒状の花と

  花後につく3~5個の果実は完熟すると紫色で美しい。 

 

 

  ミヤマガマズミ/深山莢蒾 レンプクソウ科

   本シーズンこの場に何度目の登場だろうか。

   果実が日光に照らされその美しさが際立っているのでパチリ。

   仲間のガマズミに比べて果実の数は少ないが粒は大きい。

   枝や葉の表面に毛がほとんどない。

 

 

    コムラサキ/小紫 シソ科

   仲間のムラサキシキブやヤブムラサキより全体に小型で

   枝は細く紫色。果実もやはり小型で密生するので

   完熟すると全体が鮮やかな紫色に見える。 

 

 

    シロミノコムラサキ/白実の小紫 シソ科

   コムラサキの品種で、白い実がなることから

   名づけられたもので園芸用として植えられる。 

   6~7月頃白い小さな花を数多くつける、花や果実以外は

   コムラサキにほぼ同じ。

 

 

  クサゴケ/ハイゴケ科

   朽ちた木、歩道の脇にある丸太などにマット状に生える。

   これは歩道橋の木製の欄干に一面に群生している。

   ちょうど胞子体が伸びて、胞子が入る先端の朔が尖って見え

   陽が当たると素晴らしい。