Vol.678

  

  

       暑さ寒さも彼岸までとか

   台風が去ったら一気に寒さが到来

   里山は木々達の果実が色づきはじめ 

     実りの秋を迎えている

   

     

 

 

 

  コナラ/子楢 ブナ科 

         行儀よく並ぶどんぐり、「どんぐり」はブナ科の果実の総称。

   しかしブナやクリの実は普通どんぐりとは呼ばない。

         コナラは里山の代表的樹種、今年は豊作だろうか、たわわみに実っている。

   クマなど野生動物の大事な食料になる。 

 

 

  クヌギ/橡 ブナ科

   クヌギのどんぐり、残念ながら殻斗が未だ開かず

         どんぐりの本体が見えない。

   本種のどんぐりは花が咲いた翌年に、つまり完成まで2年かかる。

   葉柄の基部につく小さいふくらみは春に花が咲き

   出来上がった子供(?)、来年秋に完成する。

 

 

   マテバシイ/全手葉椎 ブナ科

    長く大きいどんぐり。

      この種も2年かかる、手前は今秋出来上がり、

      その後ろのボール状は残念ながら完成しなかったもの、

      つまりシイナ。その後ろの枝に米粒のようについているのが、

        春に花が咲き来秋に完成する。 

 

 

  ハシバミ/榛 カバノキ科

   どんぐりではなくハシバミの果実。ヘーゼルナッツ

   (セイヨウハシバミ)に似て日本産のナッツとしては最高の味。

   歩道の脇にあるせいか毎回確認すると数が減り、

   完熟するまで残るかな。

 

 

  コブシ/辛夷、 拳 モクレン科

   コブシの果実。丸い中にはそれぞれ1個の種子が入っていて、

   間もなく外皮が割れ、丸い種子が白い糸の先に吊り下がり

   ヒヨドリなど野鳥の採食を待つ。

 

 

  花(春撮影)

 

 

 

   ヤマボウシ/山法師 ミズキ科

    春、小さい花が多数集まり球形の花序を作る、

    花の周辺にある白く花弁状に見えるのが総苞。

    果実は赤く熟すと食べられ、マンゴーの味とか。 

 

   

 

   ツリバナ/吊り花 ニシキギ科

    花は長い花(果)柄の先に紫色の5弁花をつける。

        果実が完熟すると果皮が5裂し中にある赤い種子が垂れ下がり、

    ヒヨドリ、コガラなど野鳥の採食を待つ。

   

 

 

  ゲンノショウコ/現の証拠 フウロソウ科

    畑の周りや歩道など、普通に見られ群生する。

   下痢止めとして飲むとすぐに薬効が表れることが名の由来。

   花弁、がく片が5枚、白い花は北日本や東日本に、

   紅紫色は西日本に多いという。


 

      ヤクシソウ/薬師草 キク科

   秋の花々が咲き始めた、中でもノギクやアキノノゲシなど

   黄色の花をつける種は同定に首を傾げることも・・・。

   ヤクシソウは陽の当たる歩道傍らなどに自生し、花は花弁の先端に

   ギザギザがあり、花が終わると下向きになる。

 

 

      ワルナスビ/悪茄子 ナス科

   花はナスに似て、白い花弁5枚、黄色く突き出るのは

   5本の雄しべ、先端の穴から花粉を出す。

   雌しべは1個で柱頭が緑。

   茎には鋭いトゲがあり始末に困ることが和名の由来。

 

 

  ヒルガオ/昼顔 ヒルガオ科

   歩道周辺の雑草が刈払われ本来の花期が過ぎて

   花をつける草花をよく見かけるが、そのひとつ。

   名前のとおり花が昼に咲くことによる、淡紅色の

   花は可憐で美しい。

 

 

     ヤマハッカ/山薄荷 シソ科

    山地の歩道脇や草地など日当たりの良い地に見られ、

    一部群生するので見つけやすい。

    青紫色の唇形花で茎に稜があり、茎や葉に毛が多く見分けやすい。

   

 

      ヒナノハイゴケ/ヒナノハイゴケ科

   公園木や街路樹など大木の樹皮に自生する。

   これはコケかなと思うがコケの蘚類に分類される。

   先端に穴が見えるのは今春胞子を飛ばした古い植物体で枯れる運命、

   新しい植物体は白っぽく先端が尖る。

   小さく見えにくいのでルーペでどうぞ。