Vol.676

 

      朝夕涼しくなり

  幾分さわやかな風も 

  そして里山は

  秋を知らせる花々が競い合って

  咲いている  

      

 

 

  ツルリンドウ/蔓竜胆 リンドウ科

   日当たりの良い林縁など秋田で自生するつる性植物。

   漏斗形の花は淡紫色で先端が5裂、つるも紫色。

   秋には真っ赤な球形の果実をつける。

 

 

  オニユリ/鬼百合 ユリ科

   草地や林縁に咲く橙色の花は他の花が少ない中よく目立つ、

   葉の脇に黒紫色のムカゴがつき、茎には紫褐色の斑点が多い。

   三倍体で種子がつかない。可愛い花なのに鬼とは、名の由来は

  オレンジの花弁が赤鬼をイメージさせることから。

  

 

 

     ワレモコウ/吾木香 バラ科

    紅紫色の花がぼつぼつ咲き出した。

    小さい花が集まりワインレットの花穂をつけ、花は花穂の

    先端から咲きはじめ下に向かう。点のように見えるのが小花でつぼみ、

    先端白っぽく見えるのが小花の花弁。

 

 

  ミズタマソウ/水玉草 アカバナ科

   草むらの中、花が小さく見つけずらいが毛に覆われた

   果実がを知らせてくれる。写真は花と果実が確認できる。

   毛はかぎ状で密生し、露が毛の先端につく様子を水玉に例えたもの。

    

 

  キキョウ/桔梗 キキョウ科

   花は里山の秋を知らせる風物詩で秋の七草のひとつ。

   花は5個の雄しべが横に広がり、中央に1個の雌しべが。

   両性花で自家受粉を避けるため、雄しべが先熟し後に雌しべが熟する。

       写真は雄しべが開いて花粉を飛ばす雄性期。

  

 

  オクモミジハグマ/奥紅葉白熊 キク科

   山地の林縁などに生え、モミジのような葉をつける。

   花は小花3個が集まって花序を作る、真っ白に

   見えるのが3個の雄しべ、筒状に見えるのが雌しべで1個。

   未だ咲きはじめこれからが本番。    

 

 

  ダイコンソウ/大根草 バラ科

   羽状複葉の根生葉が大根の葉に似ていることが名の由来。   

   花は黄色で花弁が5個、雌しべ、雄しべとも多数。

 

 

     ダイコンソウ果実は球形で、花柱が途中で

   かぎ状に曲がるユニークな形をしている。

 

 

  キンミズヒキ/金水引 バラ科

   ミズヒキと言えば赤と白だが、黄色の花を金、細長い花序を

   タデ科のミズヒキに例えたもの。果実はかぎ状のトゲが多数あり、

   完熟すると衣服にくっつく。つまりひっつき虫。

 

 

    ミヤマウズラ/深山鶉 ラン科

   春から夏にかけてキンラン、ギンランなどラン科の花を

   見つける公園、タマゴタケを探していたらランに出会う。 

   葉に白い網目状の斑が入りこれがウズラの羽根に似ていることが名の由来

   花は鳥が羽根を広げたような形。

 

 

  ガマズミ/莢蒁 レンプソウ科

       春、真っ白な花をたわわにつけていた、

   その花が真っ赤に結実させ、小さな赤い実をつけている。

   酸っぱいが果実酒にすると赤い色がつき目を楽しませてくれる。

   

 

  ツクバネ/衝羽根 ビャクダン科

   4枚の羽根をつける果実が出来たばかり、完熟すると

   羽根の基部にある種子が重りになり風に乗って飛散する。

   半寄生植物で燐接する樹木の根に寄生し一部養分をもらう。

   雌雄異株で実がついているので雌株。 

 

 

  コウヤノマンネングサ/コウヤノマンネングサ科

   名前もさることながら、これがコケかと思わせる異色な存在。

   比較的湿り気がある半日陰地で出会うことが多い。

   葉の先端が細く尖るのが特徴のひとつ。

 

 

  コツボゴケ/チョウチンゴケ科

   線状の葉をつけるコケが多い中、このような丸い葉をつける。

   直立する茎とつる状に伸びる茎の2本立てでこれはつる状。

   歩道脇や公園などよく見かける。

 

 

 

   夏の名残