Vol.643
強い陽ざし中 山を歩く
暑い 蝉しぐれがさらに暑さを増す
陽ざしを避け 木陰に入るとホッとする
オミナエシ/女郎花 オミナエシ科
秋の七草のひとつ、季節の移ろいを感じられる。
花は茎の上部が枝分かれし、その先に散房状に黄色の
小花を多数つける。仲間のオトコエシは白花。
当地はオミナエシよりオトコエシの自生が多い。
オトギリソウ/弟切草 オトギリソウ科
葉に黒い油点がついている。その昔、兄が秘密にしていた
鷹の生薬のことを弟が他人に教えてしまい、怒った兄が切り殺した
という伝説が和名の由来。油点はその返り血の血痕だという。
ユウガギク/柚香菊 キク科
野菊と言えば秋、もうシーズンに備えるかのように咲き出した。
葉が柔らかく、枝を横に伸びし花をつける。
和名は葉をもむとユズの香りがするというがその香りはない。
ミソハギ/禊萩 ミソハギ科
水辺や湿原に自生する多年草。お墓の供養花に用いられるという。
花は紅紫色、花が少ないこの時季良く目立つ。
祭事に使用されることが名の由来。
ヒヨドリバナ/鵯花 キク科
ヒヨドリが鳴く頃花をつけることからその名がついた。
花は秋の七草のフジバカマに似ているが、
葉が裂けないので見分けられる。
ウラハグサ/裏葉草 イネ科
葉の付き方がおもしろい。
和名は葉の本来の表が裏に回り、本来の裏が表になっている、
つまり葉の基部で捻じれていることによる。
葉の表面を拡大すると(本来の葉裏)
ホツツジ/穂躑躅 ツツジ科
日当たりのよい山地に生える。
花は白い花びら3枚、開花すると先が反り返り、
たたみこまれるので花びらが小さく見える。
そのせいか突き出した雌しべが長く見える。
ヤマハギ/山萩 マメ科
ハギ、漢字名は萩、秋の里山の風物詩。
花はハギ特有の紅紫色、他のハギより早めに花をつけるので目に留まる。
当地方では自生は少ない。
クヌギ/橡 ブナ科
春に出た新葉(濃緑)と先端に最近芽吹いた新葉(黄緑)が一緒についている。
これは春に新葉が出た後、新たに新葉が芽吹いたもの。
7~8月に2度目が伸びてくるので「土用芽」と呼ばれる。
ちなみに、土用芽は夏の季語になっている。
コナラ(ブナ科)にも普通に見られる