VOL.627
暖かい日が続いたかと思うと
次の日は雪模様と
目まぐるしく変化する
春が近い知らせとも受け取れる
・ソシンロウバイ/素心蝋梅 ロウバイ科
真冬の12~2月にかけて花をつける。香りがありロウ細工のような黄色の花をつける。
庭や社寺、公園などで植えられる。
花の中心部が赤褐色なのはソシンロウバイ。
・フキノトウ(フキ)/蕗 キク科
歩道や道路の法面に生えるフキの花。雌雄異株
早春の珍味として利用され、葉柄はいわゆるフキとして食用に。
開花まではもう少し時間がかかりそう。
コナラの伐根が腐朽しその根元に、スギ、隣はウワミズザクラの
それぞれ稚樹が育つ、いずれ森の世代交代につながる。
・ エドヒガンの窪みの植物
緑の葉を伸ばすのはシュロ、葉の先端が曲がるの特徴、
下はシダ植物のクマワラビ、冬季葉の先端部が枯れる。
鳥か風が種子などを運んだのだろう。
エドヒガンを見る機会は少ないが、本種の枝が下垂れするのが
シダレザクラでよく見かける。
・キヅタ/木蔦 ウコギ科
キヅタに緑褐色の果実がついている。これから春にかけて成熟
し、紫黒色に熟していく。果実の中央に雌しべの花柱の跡が残る。
成木となり花をつける頃になると、葉は丸みを帯び裂けない。
キヅタは幼齢時、花がつかない時期は葉が浅く3~5裂する。
・クラマゴケ/鞍馬苔 イワヒバ科
コケと名がつくがシダ植物で林の下などに群生する。
それにしてもコケ植物に見える。
背葉と腹葉がT形につくので見分けやすい。
・イヌカタヒバ/犬片桧葉 /イワヒバ科
和名はヒバのような葉をつけることから。
常緑性のシダ植物で本来は緑色だが、このように
秋から冬にかけて紅葉するものもある。
冬芽アラカルト
冬芽はまもなく芽吹く時期を迎えふくらみを増してきた
今回は㊴~㊸まで
㊴カスミザクラ/霞桜 バラ科
この地方の里山の主要構成樹種のひとつ。
葉の表面や花柄に毛が多くケヤマザクラとも呼ばれる。
冬芽を覆う芽鱗の先端が開かない。
㊵ヤマザクラ/山桜 バラ科
宮城県が北限、里山でカスミザクラと混生するが、
比較的山地よりも低山に多い。
全体に無毛で新葉は赤っぽい。
冬芽は芽鱗の先端が開き気味でカスミザクラと見分けられる。
㊶ヤマボウシ/山法師 ミズキ科
梅雨の頃清楚で真っ白な花をつけ、赤色の果実をつける。
冬芽は花芽と葉芽が一緒の混芽で丸みを帯びる。
葉痕に維管束痕が見える。
㊷イロハモミジ/伊呂波紅葉 ムクロジ科
以前はカエデ科で仲間は葉が対生につくのが特徴。
赤みを帯びた冬芽も葉芽が並んでつく、
枝は日当たりが良いと赤色、良くないと緑色。
㊸ハリギリ/針桐 ウコギ科
トゲは仲間のタラノキより少ないが太い、
成木になるとトゲがほとんどなくなる。
冬芽は半円形で芽鱗に覆われる。
タラノキ同様山菜として好まれ、製材品はセンノキと呼ばれ
家具材などで重用される。右側に突き出たのは枯れた枝。