朝は気持ちよく目覚めた。

前日の酒はほとんど残っていなかった。

念の為、ハイチオールCを沢山飲んだ。

風呂に湯を溜め、音楽を聴きながら湯に浸かった。

朝食はタキザワがお土産にくれた伊都プリンセスというフルーツを使ったお菓子を食べた。

夜には映画を見られないと思い今日の一本としてディズニープラスで「ロレンゾ」という猫の短編アニメを観た。

タキザワが8時半に迎えに来た。

iPhoneの車内充電を持ってきて欲しいと言われシガーソケットに差し込むものを用意しておいた。

この日はタキザワの商用に付き合い佐賀県まで行く予定だった。

途中スタバに寄ったそうで自分にはコーヒーを僕にはラテを買ってきてくれた。

高速に乗り込み山道を走った。

快晴でとても気持ち良かった。

途中、霧のかかる地域もあったが概ね気持ちよく車は走った。

酒を飲んだ次の日だからかこの日僕は頻繁にトイレに行った。

佐賀駅付近の駐車場で車を止め、タキザワの商談が終わるのを待った。

それから佐賀駅周辺を散策した。

まず郵便局に行って買い取った荷物を送った。

セリアに行きiPhoneのコードを買おうという事になった。

タキザワはこれまで常に最新のiPhoneを使って来たのでてっきりiPhone15を使ってタイプCのコードが必要なのかと思っていたら、iPhone14PROを使っていてLightningケーブルが必要との事だった。

それなら持ってるよと話した。

佐賀駅でジェイにみかんとシベリアを買った。

タキザワが僕に手ぬぐいを二枚買ってくれた。

お昼は佐賀発祥のチェーン店「井手ちゃんぽん」に行こうと決めていたが近くの店に行くと休みだった。

そのお店は「北方井手ちゃんぽん」と書かれて別のチェーンかも知れないと思い調べたら、その近所は全て「北方井手ちゃんぽん」で営業時間外だった。

僕らは途中で適当な店に入ろうと北方井手ちゃんぽんを離れた。

途中でなかなか良い店が見つからず、いよいよここを逃したら店が無くなりそうだという事でうどん屋に入った。

おばさん達が元気よく働く店で活気があった。

お客さんも多かった。

僕はうどんのカツ丼セットを頼み、タキザワは肉ごぼ天うどんと単品でポーク南蛮を注文した。

味は別にパッとしなかった。

ただ料理が来るまで、漬物やふりかけや揚げたうどんを自由に食べてて下さいと優しく声をかけてくれたり感じが良かった。

タキザワが会計する際、単品のポーク南蛮をどうレジに打ったらいいか分からず、おばちゃん達が三人くらいでワチャワチャしてその様子も可愛いらしかった。

僕らは次に久留米の佐川を目指した。

久留米に入ると街が急に栄えて洗練された感じがあった。

ブリヂストンの会社が目立ち、調べると創業の地だった。

佐川で荷物を出し、スタンドで給油した。

それから僕の地元を目指した。

途中三連水車に気付かずに通り過ぎて以前タキザワがアップルパイを買った店に行った。

僕もタキザワもお土産にアップルパイを買った。

せっかくだからと三連水車まで戻るとハリボテでがっかりした、元の道に引き返すと本物の三連水車らしいものを見つけたがたいした事はなかった。

アップルパイの店でタキザワが買ったプリンをくれた。

昔ながらの素朴な固いプリンでとても美味しかった。

タキザワも運転しながら器用にプリンとアップルタルトを食べた。

タキザワは中央高速で運転しながら吉野家の牛丼を食べることがあるそうだ。

僕には絶対無理だ。

それから川沿いの温泉街に行った。

そこは大雨で川が溢れた水害にあって、復興の最中だった。

僕らは川沿いの温泉に100円ずつ払い入浴した。

外から一部を隠すように目隠しがあり、温泉から川は見えなかった。

先客が一人いて奥のパイプからお湯が注がれる場所に陣取っていた。

湯はぬるめで長く入れた。

僕が先に出てトイレに行った。

トイレの先にもう一つ温泉があり、手をつけてみると湯が熱かった。

そこは目隠しがなく外から丸見えだった。

温泉を後にし帰路についた。

途中から高速に乗り僕の地元に着いた。

夕食の一軒目は居酒屋に入った。

前日のお店とメニューが似ていて店員に訊ねると同列店だった。

二軒目は色々迷って歩き回りバルにたどり着いた。

二種類のアヒージョと生ハムと果物のサラダとカルボナーラを注文した。

オーナーシェフにアヒージョに自家製バゲットをお薦めされそれも頼んだ。

タキザワはビールを僕は角ハイボールを何杯も飲んだ。

三軒目は歩いて見つけたレコードバーに行った。

客は僕らだけで好きなレコードをかけますよと店員が言ってくれた。

タキザワが僕の好きなサニーデイサービスの「愛と笑いの夜」を見つけてくれて店員に流してもらった。

とても良い夜だと思った。

タキザワはホットカクテルを飲み僕はシングルモルトウィスキーを飲んだ。

そのうち次々と客がやってきて満席になった。

帰りは電車に乗って帰り、地元のローソンでジェイに頼まれた牛乳を買って家に帰った。

パジャマに着替えてすぐに寝た。