【夫】
「結婚記念日のプレゼント
    何か欲しいものあるの? 」


【私】
「ある。
    けど、また器になっちゃうよ。
     終活しておかなきゃ、
     なんて言いながら
     また増えちゃうよね。
     無駄なものだよね?」


【夫】
「自分が好きなものだったら
    良いんじゃない?」


【私】
「え、いいの!?」


夫とそんな会話をしたのが
ここ1週間ほど前のこと。


でも 1枚に絞れない。
(優柔不断&欲張り精神)

どれも素敵で悩んでしまう。

同じ作家さんの器で
気に入って大切に使っているものは
10年以上   使っているだろうか。

イギリス人の女性作家、
ケイト・ポムフレットさん。
独特な感性の持ち主で
ゴツゴツとした土の風合いに
とても厚めに造られているから
ずっしりと重い、手造り感満載の器。
私の好きなくすんだ色、
スモーキーな色合いも素敵で
器に描かれた画を観る度に
額縁に収めたい衝動にかられるほど。
何しろ 私の「大好物」が
たくさん詰まっている器なのだ。
もしかすると
 1番大好きな作家さんかもしれない。

作品は量産されておらず
すべてが1点もの。

もうひとつ。
決定打となった大きな理由が、ある。


これ、言っても良いのかな。
今まで北海道で作陶されていたが
現在はイギリスに帰国されており
北海道で造るのは 
今年で最後にするとおっしゃってるそうな。
完全にイギリスに帰国されるとか。
そんな話を お店の方から聴いたのだ。


すると今後はイギリスから
器を送って貰うのでしょうか?
と、私が質問すると
それはどうでしょう。
イギリスからの送料などを考えると
無理かもしれないですね。



これは大変。
私にとったら 一大事である。


どうしよう。
気になっているものが
数点あるのだ。


で。
欲張りな私は 
夫に打診した。


ねぇ。
これこれこういうわけなんだけど、と
理由を説明した。
そして 欲しいもの数点を言ってみた。
駄目なら駄目って言ってね、と
付け加えて。

今年のクリスマスや
来年のプレゼントも要らない。
だから これとこれとこれ…が欲しい、と。

実は以前からずっと
素敵だなぁと眺めていたものが
次々と sold out になっていき
選べないほどになっていたのだった。


残っているその中から 
何度も何度も 頭を悩ませ選んだ結果

4枚になってしまった。

その4枚から選べ、と言われたら

決められないのだ。

どれも素敵だから。


で、先程のように

夫に打診したのだった。



すると

いいよ、でも買ったこと忘れないでよ?

4枚だから 

結婚記念日でしょー

クリスマスでしょー

誕生日でしょー

ひな祭りまでだね!と (笑)




いいよいいよ、全然。

なんなら その先、

来年の結婚記念日までいいよ、

それまで要らないよ、なんて言ったが

どこまで前倒しするんだ、私は!

この、私の前倒し企画。

恒例になってきてるかも ゲラゲラ


いいよ、ひな祭りまででウシシ と夫 (笑)


記念日ごとに1枚の器をプレゼント。

そんなストーリーならば

少しは素敵に映るかもしれぬ。

が、そこは私。

前倒しというのが笑ってしまう。

と言うか

私らしくて自分で笑える、おバカで ニヒヒ

ちゃっかりおバカか てへぺろ



この作家さんの器は

今後  二度と

手に取ることが出来ないかもしれない。

その確率の方が高く

残念で悲しい知らせだった。



そんな理由から

今回 思い切り

まとめて買わせてもらった。



そして 本日届いた。


量産されていない器の梱包を開ける
この瞬間。
わくわくするが  ドキドキもするという
毎度 味わう何とも言えない、この緊張感。

ザンッ キラキラ

裏までかわいい。

裏にもキャンドルが  飛び出すハート

ケイトさんの器には
必ず造った年が刻まれている。
こちらは2023とある。

私には どうしてもイカに見えるのですよ。
その先っぽは…
レンコンに見えて仕方ありません (笑)
この、何なのかよくわからない画も(失礼!)
ケイトさんの器ならではの魅力でもある。

このサイズは 上のイカ (笑) と
こちらの2枚しか 
もう残っていなかったように思う。

額縁に収めたいと思った画。

お気に入りの器は 
眺めているだけで しあわせになります。

ケイトさんのサインも。


ついでに  
恐らく10年以上 使っているであろう
ケイトさんの器も載せてみます。
楕円の形と箸置き。

裏に サインと年が刻まれています。

購入したのは2008年よりもずっと後です。

コースターと一緒に置いてみました。
結構 大きくてずっしりとしています。








ケイトさんの器の魅力に

取り憑かれた方 笑

どうか お急ぎくださいませ。

ちなみに ケイトさんの器は 

とても人気があり 入手困難です。




一応、念の為に…

完全にイギリスへ帰国されるという真相は

ケイトさんご自身にしかわかりません。

もしかしたら 気持ちが変わられて

再び北海道の地へ

戻られるかもしれないですし

やはり イギリスに

帰国されるかもしれません。


私は 後悔しないように

今回  夫にわがままを言い

買わせてもらいました。


旅行の予定も2回ほど流れており

身も心も 引きこもりがちだった私へ

夫からの気遣いでもあるのかな、と

受け止めています。



夫は今の仕事を20年以上やっている。

毎日   何百人という客と接し

人と関わることに うんざりしている。

机上の仕事だけである者からの指示で

現場の人間にしか理解し難い

矛盾だらけの仕事内容に加え

根拠も糞もない客からのクレーム、

所謂、今  流行りのカスハラだ。

それに夫は心底  疲れている。

親切を仇で返される。

そんな仕打ちを20年以上受け続けると

人間、どうなるか。

お人好しから人間嫌いになってしまうのだ。

休みの日は 家から出たくないと言う。

夫の選ぶ犬散歩コースは

人に会わないコースだ。

そんな夫を毎日 見ていれば

いくら ドライブや買い物好きな私でも

どこそこへ遊びに連れてって、

なんてお願いは 出来る筈も無く

そうした欲望は 自分の心に 

ここ最近は 極力しまってきた。

それを 夫は

本当は行きたいのに

我慢してくれてるんでしょう? と

知っていた。

そういったことも含めて

わがままをきいてくれたのだろうか。

とも、勝手に私は思っている。




買ってもらう時

おとうさんは馬車馬のように働くのよ!

と、夫は笑って言っていましたけれど (笑)



何はともあれ。



夫へ

わがまま言って ごめんなさい。

そして ありがとう。

夫が涙と汗で頑張り抜いて手にしたお金。

器、大切に使います。

また明日から頑張ろう。

夫のために。



興味のある方へ  ご参考までに。











※) 画像はお借りしました