【2013年上映作品】「ニッポンの嘘 報道写真家 福島菊次郎90歳」 | ヒューマンドキュメンタリー映画祭《阿倍野》のスタッフブログ

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2017年6月24日(土)〜25日(日) 阿倍野区民センター 大ホール

「ニッポンの嘘 報道写真家 福島菊次郎90歳」

長谷川 三郎 監督 / 114 分


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問題自体が法を犯したものであれば、報道カメラマンは法を犯してもかまわない


ジャーナリスト界で「伝説」と語り継がれる報道写真家・福島菊次郎、90歳。
そのキャリアは敗戦直後、ヒロシマで撮影に始まり66年になる。
ピカドン、三里塚闘争、安保、東大安田講堂、水俣、ウーマンリブ、祝島ーー。
レンズを向けてきたのは激動の戦後・日本。

真実を伝えるためには手段を選ばない。
防衛庁を欺き、自衛隊と軍需産業内部に潜入取材して隠し撮り。
その写真を発表後、暴漢に襲われ家を放火される。
それでもシャッターを切り続けた指はカメラの形を沿うように湾曲している。

25万枚以上の圧倒的な真実から我々は、
権力に隠された「嘘っぱちの嘘っぱち」の日本を知ることになる。
冷静に時代を見つめ、この国に投げかけ続けた「疑問」を、
今を生きる我々日本人に「遺言」として伝えはじめた時、東日本大震災が発生。
福島第一原発事故を受け、菊次郎は真実を求め最後の現場に向かうのであった・・・。
ヒロシマからフクシマへ。
権力と戦い続けた老いた写真家は、今ここで「日本の伝説」となる。

満身創痍、37キロの痩せた体で地面に這いつくばり、強風に煽られながら、
それでも被写体を捉えようとするその姿は、
一切の妥協を許さず、突き抜かれた福島菊次郎の信念の姿そのものである。


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