ピヨちゃんが言うには、ピヨちゃんは保育園で行われる椅子取りゲームで勝ったことが無いらしい。
「今日は保育園で椅子取りゲームして、ぱんだ(クラス名)さんの〇〇ちゃんが勝ったんだよ。」
「(でも)ピヨ子ちゃんは勝ったこと無いんだよ。」
なんてことをよく言う。
「ピヨ子ちゃんは椅子取りゲーム、嫌(や)なの。」
とも言う。 どうやら、勝てないのでキライらしい。
あと、保育園では「氷鬼」という遊びもよくやるようで、それは、鬼に捕まったら凍ってしまい(動けなくなる)、味方に触って貰うと解放される(動けるようになる)、というものらしい。
「ピヨ子ちゃんは、氷鬼で捕まらなかったこと、あるんだよ!」
とうれしそうに言ったりする。 そういう運のよいときがあった、ということを誇らしげに訴えてくるのだ。
ピヨちゃんの運動神経の鈍さは僕のDNAに因るところも大いにあると思うので、僕はとても申し訳ないキモチになる。
「勝つのってむずかしいよね。」
って言って、ピヨちゃんの頭をぽんぽんする。 そして、いつかピヨちゃんも椅子取りゲームで勝つことが出来たらいいのになぁ、って思う。