提訴概要は次のとおりです。
その結果,現在の大分弁護団担当の提訴者数は158名(被害者129名),和解者数は107名(被害者89名)となりました。
なお,そのうち大分地方裁判所における提訴者数は55名(被害者41名),和解者数は8名(被害者5名)となりました。
1 原告・被害者数
原告18名(本人8名,遺族10名)
被害者11名
2 原告・被害者居住地
大分県 (原告)14名(被害者)11名
大分県外 (原告) 4名
3 原告・被害者の性別
男性 (原告) 6名(被害者)7名
女性 (原告)12名(被害者)4名
4 原告・被害者の年代
20代 (原告)3名
30代 (原告)2名(被害者)1名
40代 (原告)4名(被害者)2名
50代 (原告)3名(被害者)3名
60代 (原告)4名(被害者)3名
70代 (原告)2名(被害者)2名
5 被害者の病態の内訳
無症候性キャリア 3名
慢性肝炎 2名
肝硬変(軽度) 1名
肝硬変(重度) 1名
肝がん 2名
死亡 2名
6 提訴原告コメント
(1)遺族原告(被害者:50代男性,肝がん)
若いころから病気のために生命保険にも入れず,治療のため勤務していた会社も退職せざるを得なくなり,治療費の負担も大変なものだったため,経済的にも苦しい生活のまま,最期を迎えることとなっていました。
もっと早く国が責任を認めくれていれば,生きているうちに補償を受けることができたと思うと残念でなりません。
(2)遺族原告(被害者:40代男性,大分市,死亡)
主人は亡くなりましたが,こういう救済制度ができて,和解ができれば主人も救われると思います。主人のような人が他にもたくさんいらっしゃると思いますので,多くの人が救済されることを願っています。
(3)50代男性(大分市,慢性肝炎)
最適な治療を続けている。それでも今後10年,15年の病状・治療費を考えると不安です。
(4)70代男性(大分県内,肝がん)
以前一度裁判することを考えていましたが,以前通っていた病院のカルテがなかったため,裁判することができないと思い,提訴を一度は諦めていました。しかし,他の和解したB型肝炎の患者さんから弁護団を紹介されて今回提訴することができました。肝がんになったことで医療費がすごくかかっているので,国には,何らかの対応をしていただけたらと思っています。
(5)50代男性(大分県内,慢性肝炎)
一日も早く和解ができることを願っています。
(大分弁護団:弁護士 渡辺 耕太)