新築の綺麗な建物…

大編成の吹奏楽団の練習室として使うのに丁度いいぐらいの

天井が高く容積の大きい長方形の1部屋を輪切りに

1/3を奏者が演奏するスペース

1/3を椅子を並べて客席としてのスペース

残り1/3を奏者が控えるスペースとして演奏会が開演した。

まずはJSBのみなさんの金管アンサンブルから…
演奏者の方は臙脂の制服ジャケット着用。まさに救世軍のバンドだなと思った。

お西かお東かでほぼほぼ占められる富山ではなじみがないが
(あくまで筆者の見解だが)
東京や大阪などの都会の方ではこういう方々が実際に街角に立ち
演奏をして募金を募る光景が歳末の風物詩という。

過去にMr.ビーンで見た

私が子供の頃に見たNHKドラマの『イキのいい奴』でも
そういうシーンがあったのを覚えている(だいぶマニアックな見方?)
ブラスバンドをやっていると救世軍出版の楽譜を演奏する機会も多いし、
誰が言ったか『上手くなりたければ讃美歌をやれ』という事で、
コラール集とかでも度々お世話になっている。

制服着用しているからそれが職業かと勘違いしそうだけれど、

あくまで信教の活動であり
各々他に仕事を持ちながらたまに集まって活動されるのだろう。
そう考えると我々アマチュアと変わらないのだけれど、

ひとつ決定的に違うのは
慈善活動や伝道の一環とした目的を持って演奏されるという事だ。
そういう音楽は何ていうか『強い』と思う。
プログラムは私の存じ上げない曲だったけれど、

歌心がありハーモニーも美しく素晴らしいアンサンブルだった。

2曲目のユーフォのSolo曲も楽しく聴けた。
そして合唱…やはりそれをやっているから和声の感覚が養われるのだろうな…

場面転換で次はTSBの個別ステージ…臙脂カブりだがこちらは安いポロシャツだ(汗)

1曲目はP.グレイアムのマーチ『Shining Star』
前半と後半でふたつのクリスマス・キャロルが主題になっている。
初めて演奏したのはオーウェンが来た時、2014年12月の演奏会だった。
その後2019年12月の北陸ユナイテッドブラスの演奏会でも演奏している
クリスマスにちなんだ曲だし出版社がSalvation Army Publishingだから
今回の演奏会で演奏するのは丁度良いと思った。

2曲目は讃美歌の『Martyn』…

先述したが『上手くなりたければ讃美歌をやれ』という事で
バンドのスペックが露呈する選曲でもある。

ゆったりした曲調の中に何を乗せるのか
そういう意思の統一を考える時間も無く本番に突入したと思う。
ただの『演奏』が『音楽』に聞こえる時間はあっただろうか?

ラスト3曲目はP.ハーパー作曲の『グレン・ミラー・クリスマス』
お馴染みのクリスマスキャロルをスウィング調にアレンジされているメドレーで
これも2014年12月の演奏会で演奏している。
今回TSBにはドラム奏者がいなかったんだけれど、

吹奏楽団の方がぶっつけで演奏してくださった。ありがたい…

ただ、それはそれで『大丈夫なのか?』と演奏中ずっと不安だった…
まあ大過なく終演出来て良かったと思う。

場面転換の後3番目がのくちゅーるさんの演奏…定番L.アンダーソンの
『そりすべり』から始まり、お馴染みのクリスマス・キャロルのメドレーと
クリスマス歌謡曲のメドレーを演奏された。
JSBもTSBも外国の出版社の楽譜を演奏するけれど、

日本国内のポピュラーな曲のメドレーはお客さん受けも良いようだった。

こちらも楽しく聴かせて貰った。
しばらく吹奏楽から離れていると木管楽器の音色が少し懐かしかった。
大学やミナミの演奏会も今の時期だから(今年は両方とも明日だが)
クリスマス曲の演奏もよくやったものだ。

そして合同演奏前半…JSBとTSBの合同…場面転換時に休憩を挟んでいるので

その間に各セクションで写真を撮ったりして交流を楽しんだ。

自由な感じがいいなぁ!

 

鬼門の1曲目マーチはコロコロと曲調が変わって休みもないし

なかなかタイヘン…

そしてそろそろ小さめのマウスピースが恋しくなってきた。
しかし楽器ケースは扉で隔たれた倉庫スペースの中だから気軽に取りに行けない。
結局その後もSM4Bを使い続ける修行のような演奏会になる(汗)

しかし曲に慣れてきたのか指揮を視界に入れて意識したり

リハの時の注意を考えて合わせる余裕が出てきたようだ。

そうやって演奏を楽しむために一応は自宅でコソ練しているのだ。

楽譜を読むのに必死で時間が過ぎてしまっては勿体ないもんね。

 

場面転換で救世軍のアメリカ人の方がお話された。救世軍とブラスバンドの

話など興味深く聞かせて貰った。

 

そして最後はみんなでの合同演奏になる。お客より演者の方が多いのでは?

という感じだったけれど、編成に関係なくみんなで一つの音楽を作る

醍醐味みたいなものを味わせてくれて満足した。

そして最後のマーチを演奏している時に

『ああ、もうすぐ終わっちゃうな…』と少し寂しくなったものだ。

それ程楽しい演奏会だった。

 

終演後全員で記念撮影して、楽器や会場を片付けたらテーブル上のお菓子を

つまんでお茶を飲みながら歓談していた。

私はJSBの方々に

その昔大阪にNYSB(ニューヨークスタッフバンド)の演奏会を聞きに行った話

や、

その時の曲の楽譜が欲しいと神保町の救世軍本営で問い合わせた時の話

や、間違えて楽譜を買ってしまった笑い話をしていて

みんなで笑っていた。実に愉快!

 

そしてまた徒歩で会場を後にして魚津の駅へと徒歩で向かった。

 

夜の駅前…

 

富山で降りるとオーバードホールへと向かい、自衛隊の音楽隊の演奏会を

聴いているあきちゃんと子供らを出待ちする。

会社から頂いたチケットで本当は私が聞きに行く予定だったけれど、

他で吹くことになったから家族に譲ったんだけれど、

3人で楽しく聴いていたようだった。そりゃ何より!!

 

しばらく待つ…

 

出てきたら腹ペコだったしすぐに駅の中に入っている店で夕飯にして

 

夕飯について多くは語るまい…

 

その後は一緒に高岡行きの電車に乗り

私だけ呉羽で降りてTSBの練習に出る。

練習が終わったらまた呉羽駅から電車に乗り

高岡へと帰ってきた。今回はあい鉄の一日フリーきっぷが便利だった。

 

結局練習の時を除いて1日中リアル革靴を履いていたんだけれど

最後の家路までの徒歩は脚が悲鳴を上げているようだった。

 

だけれど良い一日だった!