Compute Engine(GCE)の概要 | サーバーエンジニアのスキルアップ日記

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GCP(Google Cloud Platform)のCompute Engine(GCE)の概要について調べ、メモ書きしました。

(1)Compute Engine(GCE)の概要

・Google のインフラストラクチャで仮想マシンを作成して実行できる、安全性の高いカスタマイズ可能なコンピューティング サービス。

①事前定義されたマシンタイプ
・ビルド済みのすぐに使える構成で、迅速に実行開始

②カスタムマシンタイプ
・ユーザーはニーズに合わせてマシンタイプを簡単にカスタマイズできる。
・費用とのバランスをとりつつ、ワークロードに最適な数のvCPUとメモリでVM を作成
・カスタム マシンタイプは、使用するリソース(vCPU とメモリ)によって料金が決定される。

③Spotマシン
・Spot VM は、バッチジョブやフォールト トレラントなワークロードに適した、手頃な料金のコンピューティング インスタンス。
・アプリケーションがフォールト トレラントで、インスタンスのプリエンプションに対応できる場合は、スポット インスタンスを使用することで Compute Engine の費用を最大 91% 削減できる。
・M2、M3、H3 マシンシリーズを除き、すべてのマシンシリーズでは Spot VM(およびプリエンプティブル VM)がサポートされる。

④Confidential Computing
・特に機密性の高いデータを処理中に暗号化

⑤サイズ適正化の推奨
・自動的に表示される推奨事項を基にリソース使用率を適正化。
・稼働中の VM の CPU とメモリ使用量をモニタし、過去 8 日間のデータを使用して推奨を提供。
例)ほとんどの時間でインスタンスの CPU 使用率が低かった場合、Compute Engine は仮想 CPU の少ないマシンタイプを推奨する。
・Compute Engine から提案される推奨は、"Google Cloud Console" で確認できる。

(2)マシンファミリー、マシンシリーズ、マシンタイプ

1)マシンファミリー

・特定のワークロードに合わせて最適化されたプロセッサとハードウェアから構成される一連のセット。
・VMインスタンスを作成するときに、優先マシンファミリーから事前定義されたマシンタイプまたはカスタムマシンタイプを選択する。

●マシンファミリーの種類
①汎用
・さまざまなワークロードに対応し優れたコストパフォーマンスを実現。
・x86 アーキテクチャまたは Arm アーキテクチャのいずれかで動作する汎用マシン シリーズを提供。

②コンピューティング最適化
・Compute Engineでコアあたりのパフォーマンスが最も高く、コンピューティング負荷の高いワークロード向けに最適化。
・ハイ パフォーマンス コンピューティング(HPC)、ゲームサーバー、レイテンシの影響を受けやすい API などのワークロードでの使用に適しています。

③メモリ最適化
・メモリ使用量の多いワークロードに理想的で、他のマシンファミリーよりもコアあたりのメモリ容量が多く、最大で 12 TB のメモリを搭載。
・OLAP と OLTP SAP のワークロード、ゲノム モデリング、電子設計自動化、最も多くのメモリを消費する HPC ワークロードに最適なマシンシリーズが存在。
・SAP HANA などの大規模なインメモリ データベースや、インメモリ データ分析など、メモリ使用量の多いワークロードに適している。

④アクセラレータ最適化
・機械学習(ML)やハイ パフォーマンス コンピューティング(HPC)など、超並列 CUDA(Compute Unified Device Architecture)コンピューティング ワークロードに理想的。
・このファミリーは、GPU を必要とするワークロードに最適。
・NVIDIA Ampere A100 Tensor Core GPU を基盤としている。
・ML やハイ パフォーマンス コンピューティングなど、特に要求の厳しいワークロードのために設計されている。

2)マシンシリーズ

・マシンファミリーは、シリーズと世代でさらに分類される。
 たとえば、汎用マシンファミリー内の N1シリーズは、N2シリーズの旧バージョン。
・通常、世代番号やシリーズ番号が高いほど、基盤となるCPUプラットフォームや技術が新しいことを意味する。
 たとえば、M3シリーズはM2シリーズの新しい世代。

●E2 マシンシリーズ
・最大で 32 個の vCPU と 128 GB のメモリ(vCPU あたり最大 8 GB)を備え、すべてのマシン シリーズの中で最も低コスト。
・Intel プロセッサまたは第 2 世代の AMD EPYC Rome プロセッサを実行する事前定義された CPU プラットフォームがある。
  プロセッサは、VM を作成する際に選択される。
・事前定義 VM とカスタム VM で利用できる。
・このマシン シリーズには、特に確約利用割引と組み合わせた場合に、Compute Engine で最低価格で利用可能なさまざまなコンピューティング リソースが用意されている。
・共有コア マシンタイプが含まれている。このマシンタイプは物理的なコアを時分割で使用。
→リソースの少ない小さなアプリケーションの実行に使用できる費用対効果の高い方法

3)マシンタイプ

・すべてのマシンタイプには、VMのリソースセットを備えた事前定義されたマシンタイプがある。
・事前定義されたマシンタイプがニーズに合わない場合は、一部のマシンシリーズにカスタムマシンタイプを作成することもできる。

●E2マシンシリーズの共有コア VM
・マルチタスク用に異なる vCPU に対して物理コアを時間分割方式で使用するために、コンテキスト切り替えを使用する。
・事前定義されたマシンタイプとカスタム マシンタイプとは異なり、共有コア マシンタイプには、vCPU とメモリの両方を含む、事前定義された料金が発生する。
・E2 共有コア マシンタイプは費用対効果が高く、virtio メモリバルーン デバイスを備え、小さなワークロードに最適。
・E2 共有コア マシンタイプを使用すると、VM はマシンタイプに応じた特定の割合の時間で、1 つの物理コア上で共有された 2 つの vCPU を同時に実行する。

〇e2-microマシンタイプ
・2つの vCPU を維持し、それぞれが CPU 時間の 12.5%、合計 25% の CPU 時間を占める。