●受水槽用の緊急遮断弁とは?
・主に受水槽出口側に設置され、大地震発生時に地震動を感知し、弁を閉止することにより、受水槽に非常用の生活用水を確保する目的で使用されるバルブ。
・阪神淡路大震災では、受水槽以降の配管の破損により、いざという時に確保されているはずの水が流出し、復旧までに生活用水の確保に苦労するということがあった。
●遮断弁の動作
・地震を感知する感震器が地震を感知すると、弁閉信号を出力して受水槽出口に取り付けた遮断弁を閉止して受水槽内の水を確実に確保する。
・感震器の動作値は、構造物の破損の恐れがある"震度5強(重力加速度200gal)"に設定されている。
●遮断弁の動力源
・遮断弁を閉止させる動力源は、電気モータ(電磁石)やスプリングの力などを利用している。
●遮断弁の種類
〇電気式
・感震器の信号でスイッチを入れ電気の力で閉止させる。
・平常時は遮断弁"開"の信号を出力しているが、感震器作動時は極性を切り替えて遮断弁を閉止する。
・感震器を内蔵する制御盤(電源&バッテリー内蔵)と電気信号で動く遮断弁を制御配線にて接続。
〇機械式
・感震器の信号の機械的な動きをそのまま利用して閉止させる。
・感震器が作動するとレリーズ機構を介して遮断弁のトリップ機構に作用し、弁が閉じる。
・感震器と遮断弁を直接連結。
●制御盤
・地震による停電に対応できるよう、バックアップ用のバッテリー、給水ポンプを停止するための接点や外部警報用の接点を内蔵している。
・遮断弁動作時には外部出力(電気接点)が付属され、この信号を利用してポンプの焼損の防止や、警報信号を発することができる。(電気式に於いては、バッテリーにより警報装置を働かせることができる)
●復旧方法
・地震発生後に"配管状況を確認して"手動リセットする遮断弁や、遠隔操作で遮断弁を自動リセットする種類がある。
〇手動復旧方式
・復旧(弁開)時に感震器をリセットした後に、緊急遮断弁以降の配管が破損していないか等の安全確認を人が行ってから弁開作動を行う。これにより電源復旧で自動的に弁開して、確保された水が流出してしまうことを防止できる。
〇電動緊急遮断弁
・制御盤内蔵の感震器をリセットして復旧(弁開)ボタンを押せば自動的に弁が開くため、復旧操作を行う前に配管に異常がないか十分チェックする必要がある。
●官公庁仕様
・地震感知器は、電子式又は機械式とし振動の加速度が2.0m/s2以上の場合に作動するものとする。
また、人為的な振動を与えずに作動を試験できる点検装置、作動表示装置を備えるものとする。