みなさん、こんにちは。
▼川口美喜子先生 講演その③です。
それではどうぞ!
<食事のヒント集 その1>
肺がんの患者さんと一緒にお話しをしていて得た知識なんですけども、調理時間がどうやったら短縮できるか、工夫するのはどうでしょう。まずは簡単な調理器具をおかれるといいと思います。電子レンジは、やっぱり便利でいいかなと思います。それから、魚焼き器グリルで使える、グリルパン。これ、後片づけが大変なので、魚焼き器の中に入れる、蓋つきのプレートみたいなのがあるんです。それを入れてお魚を焼くと、結構簡単に洗えるんですね。だから、今日は焼き魚のおいしいの食べてみたいなみたいときには使うと、洗うときすごく簡単。そんな簡単調理器具をいっぱい、今、教えてあげたいけど時間がなくてごめんなさい。
一同 (笑)
<食事のヒント集 その2>
それから、職場の人は、一口でも食べれるキャラメルとかシリアルとか、今、ちっちゃいのがあるじゃないですか。あんなの入れとくといいかなとか、あとは、栄養剤はやっぱり、今の栄養剤おいしいんですよ。エンシュア、え?でも、エンシュアは、まずいよって。まずくないです、大丈夫です。私のエンシュアのおいしい飲み方は、コーヒーとバナナを割るのは好きです。コーヒーバナナ味は好き。で、バニラ味やバナナ味、コーヒー味にインスタントコーヒーをさらに入れて飲むとか、いろんな飲み方があるんですよ。
<食事のヒント集 その3>
これからひょっとして病院で渡された治療についてのパンフレットどおりにいったら、皮膚炎とか出てきてお台所するのが辛くなるかもしれない。疲れもたまるはず。でも、主人は、私があれ買ってきてっと言っても、買えないわじゃなくって、主人も連れ出して、一緒にスーパーを回って、ここにこれがあるから、私がシリアル買ってって言ったらここよって一緒に歩いてほしい。
一緒に歩いていると、ご主人も「若いときにこれ食べて、学生時代に貧乏でこれ食べたよ」みたいな会話も生まれます。なので一緒にスーパーを歩いてくださいっていうお話をしています。あとは、娘さんだったり、お姉さんだったり、そういう人がサポートしてくれるんだったら、その方と一緒にスーパー歩いておくといいかなと思います。これは、患者さんに教えていただいたことでもあります。
まだまだいろんなお食事のヒントを出します。だーっと出すので、ほぼほぼノートも取れないと思いますので、すみません。
一同 (笑)
<食事のヒント集 その4~入院時>
大学病院で私が出会った人たちなんだけど、長期入院だと病院食に飽きてくるんですよ。でも、病院食を飽きないためによくしていたのが、これ、小さいプレート食っていうんですけど、本当に小さい小さいお皿なんですね。こんなお皿に、今みたいなお花見のときにはお花見弁当、お月見弁当、てまり寿司をちょっと載せたりとかしていました。
ちょっとでも一品でも食べられたら、何か、向かう気持ちが生まれるみたいです。食欲不振の人に好まれたのは、お寿司、オムライス、炊き込みご飯、ラーメン、どんぶり物、焼きそば、お好み焼き、いなり寿司みたいな感じで、ケチャップソース味はやっぱりよかったかな。食べたいって思われるのは、味の濃いものがよかった。だから一品、濃くしました。なぜかっていうと、全部濃くしちゃうと、これから生活習慣病にも向かわなきゃいけなんですよ。やっぱり血圧が上がったりしたら困るので、一品だけ濃くしました。
奥さんの作ったお料理は何か懐かしいみたい。目玉焼きの回りがカリカリの目玉焼き焼いてって、それはママと子どもと毎朝食べていたからと、そんな思い出のメニューが良かったりしましたね。
吐き気のある患者さんには、酢の物がよかったり、冷やしそうめんみたいなのがよかったり、よく作って差し上げてたのが、フルーツロールサンドですね。食パンにマーガリン、バターを塗らないで生クリームを塗ってください。そうすると、水分がパンに移るので、しっとり柔らかくなるんですね。
それにフルーツ、季節の生のフルーツでもいいし、缶詰を入れて、くるくる巻いて小さく切って冷蔵庫に入れといて、食べたいときにぽんぽんて食べるとか。おむすびは、焼きおむすびがいいですね。ご飯のにおいがだめだったりするので。
それから、好評だったのが朱夏寿司かな。これからの時期です、トマトのお寿司。ご飯を炊くときにティースプーン1杯の油を入れて炊いていただくと、トマトとコーンと青じそを混ぜるので、出来上がりに。そのときに、ご飯に水分が移行しなくてべちゃべちゃにならないのです。朱夏寿司といいますね。赤いものは食欲わきますよね。赤は食欲のわく色です。
<73の食事レシピ集>
この本は、73のメニュー全てにお話が全部書いてあるんですね。ブドウゼリー、本当に簡単なブドウゼリーです。ゼラチンを溶かしただけのブドウゼリーなんだけど、何でこれを出したかなっていうと、自宅でブドウの栽培されていた患者さん、収穫の時期が近づいてきて、「今年は私がいなくて大変だろうな」と心配そうに話されたんですね。で、お口が開かなくなってきて、十分な食事ができない患者さんに、ブドウゼリーで懐かしい味を思い出してもらったらと作ったんですね。「元気な頃は嫌になるほど食べれていたブドウの味だけど、今は懐かしいよ」とおっしゃっていただいたんですね。
この本は何のために作ったかというと、患者さんのレシピ本として出したんではなくって、患者さんが入院して来られたときに、医療者、医療スタッフさんと食べることについて話す機会がないし、そのコミュニケーションのために作りました。
この本の表紙を見ると、ウナギとライスバーガーが表紙に載ってるんですね。10人のうち9人は、「え?がんの患者さんがウナギ食べるの?ライスバーガー食べるの?」って言うんです。「何食べると思う?」って質問すると「梅干しと、おかゆでしょ」って言う。でも、考えてみると周りの方も辛かったと思うんですね。友人ががんを患った。お土産持っていってあげたい、お土産持っていくときには食べるもの持っていってあげたいと思うけれども、何をどんなふうに食べること話してあげていいのかわからないっていうようなところがあって。この本は食にまつわる悩みや、つらさや、それを解決する糸口にしたいと思って作りました。
その④へ続く
▼バズフィードジャパンの記事
https://www.buzzfeed.com/jp/kazuohasegawa/haigankanja-judoukitsuen?utm_term=.gcq33KZGR#.qvKjj48az
今回、受動喫煙の闇について書きました。
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